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3月12日に公開される『アーロと少年』をお先に鑑賞させて頂きました。圧巻の風景美と友情の物語、シンプルで優しい作品に仕上がっていました!
スコア
◯私的満足度
★★★☆☆(3/5)
=ピクサーらしさを感じつつもドストレートな物語で少し薄い印象
◯ファミリーオススメ度
★★★★★(5/5)
=今までのピクサー映画で最もわかりやすいストレートな物語!
◯子供オススメ度
★★★★★(5/5)
◯友人オススメ度
★★★★☆(4/5)
=ストレートな物語は感動を生むことでしょう。
◯デートオススメ度
★★★★☆(4/5)
=映像美もありうっとり。
=映像美もありうっとり。
◯映画リピーターオススメ度
★★★☆☆(3/5)
=『インサイド・ヘッド』の真逆なので困惑する方もいるかなと。
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感想:『インサイド・ヘッド』の逆をいくストレートな物語!それも良し!
満足度は控えめにしてますが、声を大にして褒めたいことがあります。もうとにかく風景描写が美しい!!
予告編段階から実写のような風景描写とアニメーションらしいキャラクターの違和感(褒め言葉として)を感じましたが、本当にこの風景描写はうっとりしました。
予告編でも堪能できる圧巻の風景美。これが90分も堪能できるんですよ?これだけでも充分映画体験も価値があります。特に水の描写は美しいなあと…。
ピクサー作品の多くは「もしも」の世界を描きます。前作『インサイド・ヘッド』も「もしも頭の中にキャラクターがいたら?」でしたしね。
今回は「もしも恐竜が絶滅していなかったら」&「もしも恐竜が言語を話せて人間が言語を話せなかったら」という「もしも」設定。邦題『アーロと少年』は問題ないタイトルで、アーロは恐竜の名前なのです。
このアーロはとてもか弱く、何をするにも両親(特に父親)の手助けが必要な子。ある日、ある事故で川で流されてしまってひとりぼっちになってしまいます。そこで出会ったのが人間の少年スポットでした。ひとりぼっちとひとりぼっちのふたりは、力を合わせながら故郷への冒険をしていくのです。
ストーリーはこれ以上でもこれ以下でもありません。これだけ。
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映像美は大半の方をうっとりさせると思いますが、このシンプルなストーリー構成は賛否が割れるでしょう。と言っても何も起こらないんじゃなくて、最後はほろりと家族の物語を見せてくれるピクサーらしい素敵で安心のエンディングではあります。
私としてはこのストレートな物語にちょっと違和感を感じました。これは本作単体で考えればどうってこと無いのですが、どうしてもピクサー前作『インサイド・ヘッド』が頭を過ぎります。
頭の中というあまりに複雑な舞台をエンタメ性を持たせて感動的な物語に仕上げたあの神憑りな映画は、私はホント大好きになりました。怒っている方と接する時に優しくなれるようにもなって、学びのあった映画でした。
『アーロと少年』は子供の友情や勇気をストレートに描きます。言語を話す恐竜と言語を離さない少年という設定は「もしも」ですが、物語は王道中の王道なのです。良くも悪くも予定調和のストーリーが展開されていました。
と言っても、予定調和って悪くはないのです。例えば『ALWAYS 三丁目の夕日』なんかは予定調和ですが、それが何よりも感動を呼び映画を見る喜びを与えてくれました。予定調和ならではの喜びや感動もあるんですよね。
本作もそれで、途中「インサイド・ヘッドから随分・・・」とよろしくなマインドで考えてしまいましたが、前述の通り最後はホロリとさせられました。終わり良ければ全て良し的な感じも。
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『インサイド・ヘッド』に比べて褒め言葉として格段にシンプルな物語なので、お子さんはもしかしたらこっちの方が楽しめるのではないかなとも思いました。海外のレビューでも「インサイドヘッド嫌いだけどこれは好き」というのもありますしね。
本作はアメリカでは2015年に公開されました。ピクサーとしては『インサイド・ヘッド』と2作品を同年に公開したということです。これはピクサー史上初です。
本当は『アーロと少年』の方が先に公開される予定でしたが度重なるトラブルで延期。様々なトラブルが噂されましたが、批評は上々。興行も悪くはなかったですが、どちらも『インサイド・ヘッド』の影に隠れる形となってしまいました。
どうも絶賛一色では書きにくい作品ではありましたが、そう言っても圧巻の風景美や友情と家族の物語でホロリとさせてくれる心温まる作品。ご家族とでも、お子さん同士でも、カップルでも、もちろん一人でも、安心して見れる一作だと思います。
公開は3月12日からです!!
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どんな映画?
巨大隕石の墜落による恐竜絶滅が起こらなかったらという仮説に基づき、恐竜が地上で唯一言葉を話す種族として存在している世界を舞台に、弱虫の恐竜アーロが、孤独な人間の少年スポットとの冒険を通して成長していく姿を描いたピクサー・アニメーション。兄や姉に比べて体も小さく、甘えん坊の末っ子アーロは、何をするにも父親がいてくれないと始まらない。そんなある日、アーロは川に落ちて激流に飲み込まれ、家族から遠く離れた見知らぬ土地へと流されてしまう。ひとりぼっちの寂しさと不安にさいなまれるアーロは、そこで自分と同じ孤独な少年スポットと出会い、一緒にアーロの故郷を目指す冒険に出る。
参照:http://www.disney.co.jp/movie/arlo.html
written by shuhei