【真相ネタバレなし】『ゴーン・ガール』感想、震えるほど恐ろしい真相、震えるほど恐ろしいクオリティ、なぜか笑えて最後は・・・
12月12日公開でアカデミー賞のノミネートがロックとも言われる『ゴーン・ガール』、お先に見て参りました!見る人選ぶけどこりゃおもしろい!
□私的満足度
★★★★★+=星5+=満点以上の個人的超傑作!【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。
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□見る人選ぶがこりゃおもしろい!
娯楽映画的に「おもしろい!」ではないのですが、映画的・サスペンス的にめちゃめちゃおもしろかったです!というか映画のクオリティがおかしいw何から何まで完璧すぎるw
この映画、上の画像の通りでベン・アフレック演じるニックの奥さんエイミーがある日突然失踪するんですね。というか家には争った後があったので確実に事件性があって、もしかしたら殺されて遺棄されてるんじゃね?的な。
で、それをアメリカの田舎町特有の団結感で警察や近隣住民総出で捜索。でも見つからない…的に映画が始まっていきます。
で、映画が始まって割と序盤で「これ犯人、旦那じゃね?」的な展開を見せていくわけですね。全然序盤なのでここはネタバレでもなんでもありません。予告編でもチラッと出てますし。
さてそれでどうなるよ!?
というお話ですw
というお話ですw
ここから「中盤」でオチが見えて、そこでもう唖然。映画始まって1時間足らずでオチですか?と思ったらそこから二転三転四転五転・・・あっちへ行きこっちへ行きで着地点は・・・真相は言いませんが最後のシーンをリアクションで表すと「うげえええええ・・・・・・」ですw
[DVD発売済み]
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サスペンスの作りとして、もうお見事でしたね。薄いサスペンス映画だとオチが全てでそれが予想できると白けたりもするわけですが、本作『ゴーン・ガール』では中盤のある意味オチに当たる真相が出てからがもうおもしろい!おもしろい!
序盤に伏線が多分に含まれてるわけではないのになぜか序盤と中盤とがどんどん関連性ができてくるのです。
真相を言わずにこのレビューを書くことは本当にストレスです。それくらい真相の全てに関してあれこれ人と話したくなるのです。
つまりこの映画はとんでもなくおもしろいということです。
ただし見る人は選びますね。次の章で言及します。
□夫婦関係の暗を描き、バイオレンス描写もありますので
さて、本作「おもしろいからみんな見て!」とは言いにくいんですね。というか監督がデヴィット・フィンチャーですのでそんな甘ったるい作品になってるわけがありません。
まずこの映画、序盤で「妻がいなくなったかわいそうな旦那」かと思われていたニックに不倫疑惑やDV疑惑が出てきたりと夫婦の暗の部分にどんどん突っ込んでくるんですね。後半は言えませんが、その他も全編通して夫婦の暗の部分が描かれていくのでえげつないです。
これはかなり不快に思う方も多いかもしれません。もしみなさんがパートナー(結婚してなくても)とのとても幸せな生活を描いていたら「こんなのあるわけない!」とむきになるかもしれません。またうまくいってない方だと図星な台詞や描写があって心を蝕むかもしれません。
ただし、それらはある意味人間や夫婦の本質を描いてもいるのでこれを直視するのは悪いことではないと思いますね。結局勧めるなどw
で、あとほんの少しですが「!?!?!?!?」となるバイオレンス描写がありますので血とかダメな方はちょっときついかもですね。こういうのを伝えるのはレビューの役目ですので書いておきます。
でも、さて誰が血を流すのか?これ気になると思うのでやっぱ劇場行くしかないですよw
□主演二人、しっくりきすぎ
本作は主人公ニックの事件後を描くと同時に、夫婦の失踪前も描いていきます。よって主演はニックを演じたベン・アフレックと妻エイミーを演じたロザムンド・パイクの二人です。
ベン・アフレックと言うと良くも悪くもぼーっとした感じがあって、最近はそれらをネタにされることも多いです。まあ『アルゴ』で持ち直したので良しとしましょう。
そんなベン・アフレックがデヴィット・フィンチャーの映画で主演とか大丈夫かよと思ったんですがこれがもう見事なハマりっぷり!!何ていうか変に別人演技してないでちょっと頼りない夫役が見事なんです。フィンチャー演出やはり神!
そのベン・アフレックを超えて驚きの演技を魅せたのが妻エイミーを演じたロザムンド・パイクですね。もう何ていうか・・・いや何も言えないw
とにかくこのロザムンド・パイクが凄いんです。この人あれですよ、『プライドと偏見』でキーラ・ナイトレイのお姉さん演じてた方ですよ。その後『プライドと偏見』『つぐない』のジョー・ライト監督と結婚して離婚してますw
そんなロザムンド・パイクは今まで主演クラスはあまり張ってこなかったわけで、本作の主演が決まった際かなり驚かれました。しかし映画を見ると彼女しかいないって思えましたね。本当に見事な演技でした。
少なく見積もってアカデミー賞主演女優賞ノミネートまでは確実でしょう。受賞してほしいです、はい。
□フィンチャー演出は神の域へ
デヴィット・フィンチャー監督はたくさんの代表作がありますね。『セブン』『ファイトクラブ』『ゾディアック』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『ソーシャル・ネットワーク』『ドラゴン・タトゥーの女』などなど。
そんなフィンチャー監督の映画といえば『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』より前はかなりスタイリッシュで革新的な映像表現が売りで、熱狂的ファンを多く獲得しました。
『ソーシャル・ネットワーク』や『ドラゴン・タトゥーの女』では良い意味で若さが影を潜め堅実に、でも他の監督では成し遂げられない高精細な演出を多く繰り出すようになってきました。
その演出の総決算(まだ全然引退とかないけど)がこの『ゴーン・ガール』です。至って堅実にストーリーテリングをしていながら、ディテイルにかなりこだわりアートのような映像が次から次へと繰り出されます。しかしそこに若さや無駄な勢いはなく至って堅実。
そしてなぜかユーモアまで入れてくるデヴィット・フィンチャー。ちょいちょい笑い声に劇場が包まれるとか・・・
そしてなぜかユーモアまで入れてくるデヴィット・フィンチャー。ちょいちょい笑い声に劇場が包まれるとか・・・
何ですかこれは。凄まじすぎます。
『ソーシャル・ネットワーク』以降組んでいるトレント・レズナーの電子音楽も本作を不気味に盛り上げ、「ああ、これはフィンチャーの映画なんだな」と思わせてくれます。
「映画ファンが唸る」そんな映画に『ゴーン・ガール』は仕上がっており、そしてそんなことどうでもいい一般の観客も魅了する映画にも仕上がっています。
要するにデヴィット・フィンチャーは神だということですw
□まとめ
長々と書いてきましたが要するに、
「見る人は選ぶけどサスペンス映画として必見のおもしろさ!」
ということを私は伝えたいです。
美人な奥さんが失踪しました。
旦那はやってないと言いますが証拠が多々・・・
さて真相は?
彼女はどうなった?
犯人は誰?
気になりますよねw
これはネタバレ読むより劇場で「うわー・・・うわー・・・」となった方が絶対に楽しいです!ということで是非劇場で鑑賞してください。
公開は2014年12月12日です。
おしまい。
□『ゴーン・ガール』基本情報
タイトル=ゴーン・ガール
原題
=Gone Girl
監督
=デヴィット・フィンチャー
キャスト
=ベン・アフレック
=ロザムンド・パイク
=ニール・パトリック・ハリス
=タイラー・ペリー
=キム・ディケンズ
ストーリー
幸福な夫婦生活を送っていたニックとエイミー。しかし、結婚5周年の記念日にエイミーが失踪し、自宅のキッチンから大量の血痕が発見される。警察はアリバイが不自然なニックに疑いをかけ捜査を進めるが、メディアが事件を取り上げたことで、ニックは全米から疑いの目を向けられることとなる。
予告編
=https://www.youtube.com/watch?v=ONGfcMut_y0
written by shuhei