9月 2014 - Cinema A La Carte

『リスボンに誘われて』感想、ミステリアスに今と過去の人生が交差してゆく…[ネタバレなし]


『ウィークエンドはパリで』とセット鑑賞割してたので『リスボンに誘われて』も鑑賞しました。こっちの方が格段に良かったですw

私的満足度

★★★=星3=普通に楽しめました。

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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ミステリアスに歴史と絡めて人生を描く

自殺しようとしていた女性を助けたスイスの大学教授ライムントが、その時手にした書物に魅せられポルトガルへ衝動的に旅立ちます。そしてこの本の著者アマデウ・デ・プラドの謎に迫っていく物語です。


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ライムントの現代パートとアマデウの過去パートが交差し、真相が明らかになっていき、そして人生が変化していく。なかなか痛烈に突き刺さる映画でありました。ミステリアス×人間ドラマといったところでしょうか。静寂の中に宿る激しさを感じる作品でした。

印象的には『ダ・ヴィンチ・コード』の渋い版ですね。謎に迫りつつもアイデンティなどパーソナルな部分もあぶり出していきます。というかそのパーソナルな方が着地点では重要だったり。それを主演のジェレミー・アイアンズはじめ渋いキャスト陣が彩っていきます。

いきなりポルトガルへ旅立つことや人生を捨ててまで謎に迫るライムントに???になったらある種負けで(笑)「ここまで情熱的になる本なんだ!すげえ!」の温かい目線が必要です。

その根幹だけ受け入れた上で、ポルトガル史を少し知ってるとより楽しめますね。というか知らないと楽しめないかも。「カーネーション革命」と聞いて???な人はネットでいいので少し予習をしてからの鑑賞をお勧めします。

ポルトガル民主化のもっと昔の流れとかも知っておくとより楽しめますが勉強しすぎも大変だと思うのでとりあえず「カーネーション革命」だけは押さえてください。



『ダ・ヴィンチ・コード』的な悪さの露呈が傑作への昇華を邪魔する…

原作あり映画の永遠の課題でもあるのですが「活字だと面白いのに映像になると単調」というアレ。ホント難しい課題ですよね。


原作はこちら

リスボンへの夜行列車
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例えば『ダ・ヴィンチ・コード』のシャトーヴィレットのシーン。ティービングが登場してここから盛り上がるところなのですが、映画では単調な会話が続くシーンとなってしまい一気にスピードが失速してしまいました。

描くべきところを捨て、描かなくて良いところをなぜか残して原作ファンがそっぽ向くのも多いですね。まあ私は「原作は原作!映画は映画!」スタンスにしてから『天使と悪魔』とか超楽しめましたが。

私は本作の原作を未読ですが、未読でも原作からの脚色の甘さを感じたのでその点もったいないなと思いました。だって渋い超名作シナリオだと思いますもん、これ。傑作になれたのに、なれなかったのがもったいないです。

本作、言ってしまえば過去パートが薄いんですよね。私の変な感覚かなと思いきや同じこと言及されてる方多かったですね。アマデウの考えや悩みが「で、具体的には?」となってその先がわからなかったり。

「描くべきはそこではない」という製作側の回答かもしれないので一概に「惜しい」とは言い切れませんが、過去パートが映像的にも物語的にもなかなか熱かったのでもっと見たかったという感はありますね。

現代パートはポルトガルへいきなり行く衝動さえ受け入れれば、ジェレミー・アイアンズの渋い名演もあって見応え十分だったなと思いました。



初めて気付いたリスボンの美しさ

ポルトガルのリスボンが舞台である本作ですが、私はポルトガル行ったことないですし、やはりフランスやドイツやイギリスの各街に比べて「どんな街か」ってパッとイメージできないんですよね。私の知識ではスペインのマドリードやバルセロナで限界です。

そんな中本作で目一杯描かれるリスボン。その街の美しさには衝撃を受けました。ちょいちょい見たことある気もしつつ、古めかしくも歴史を感じ美しさの残るリスボンの街に身を置いてみたいと思いました。

やはり直行便が無いことやポルトガル語さっぱりわからないことなどが起因して今まで全く眼中に無かったわけですが、本作を見てこの映画の舞台の旅をしてみたくなりました。

ヨーロッパの美しさ、私はパリが大好きなのでこのリスボンの少し変わった街も是非人生の中で目に焼き付けてみたいです。そう思えたのでこの映画は一つ私に新しい目を植え付けてくれたということです。

改善してほしいと思う点もある映画でしたが上質な渋いミステリー映画でありました。




『リスボンに誘われて』基本情報

タイトル
=リスボンに誘われて

原題
=Night Train to Lisbon

監督
=ビレ・アウグスト

キャスト
=ジェレミー・アイアンズ
=メラニー・ロラン
=ジャック・ヒューストン
=マルティナ・ゲデック
=トム・コートネイ

ストーリー
スイスの古典文献学教師ライムント・グレゴリウスは、妻と別れて以降、ひとり暮らしの単調な毎日を過ごしていたが、そんな日々に特に不満も疑問も抱いていなかった。しかしある日、一冊のポルトガルの古書を手に入れたライムントは、その本に魅了され、アマデウ・デ・プラドという謎の著者について知るため、衝動的にポルトガルのリスボンへ旅立つ。旅先でアマデウの家族や友人を訪ね歩き、徐々に明らかになっていくその素顔や人生を知ることで、ライムントもまた、自らの人生と向き合っていく。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=cd1mzrKQdyI


written by shuhei


『ウィークエンドはパリで』感想、何が言いたいのかわからないw[ネタバレなし]


『ウィークエンドはパリで』とか、なんて素敵なタイトルなんだ!予告編見る感じだと夫婦の衝突とパリの話できっと最後はいい感じなんだ!なんて思った私が馬鹿でしたw


私的満足度

★★=星2=ん〜イマイチ乗れませんでした。

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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パッとしない最近のロジャー・ミッシェル

『ノッティングヒルの恋人』のロジャー・ミッシェル監督最新作ですが・・・ん〜何かよくわかりませんでしたね。「『ノッティングヒルの恋人』の監督がずっと温めていた結婚記念日の物語」ってホントなんですかねw

要するに旅先で仕事解雇されたことを告白した夫ですが、その後騒動となりドタバタ劇へという感じです。そこから衝突と再生の物語を期待したわけですがまあなぜかそうならないw そうならないでアイデンティとかそっちに転ぶなら大歓迎なんですがそうでもないw


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リアルな夫婦像を描きたいから予想通りにいかないのかというとそういう感じでもなさそうw よくわかりませんw

食い逃げとかも描かれてますからね。「旅行先だからといって何でもやっていいわけではない!」って中学の修学旅行の時に先生から習わなかったのでしょうか!←

『ノッティングヒルの恋人』こそよかったロジャー・ミッシェル監督ですが、前作『私が愛した大統領』も私の昨年ワースト5に入る凡作で…どうも最近相性が良くない…というか普通に一般的に評判悪いですねw

どうしちゃったのでしょうか。



良いのはパリとかビジュアルとか

冒頭から苦言を呈してますが、苦言というかホントよくわからないんですw

そんな中良い部分もありますので星1とかにはなりません。ビジュアル面は素晴らしかったです。これはある意味ドーピングなのですが、「憧れのパリ」がしっかりと描かれていましたね。

私はパリに実際に足を運んだことあるので、この美しさ、とてもわかります。俳優陣もどこか洒落てて良い感じです。ジム・ブロードベントはやはりいい感じですね。役はよくわからないけどw

パリという街の持つパワーは圧倒的なものがあって、旅先だからこそできることや言える本音はあるかもしれません。ある種パリが舞台の映画ってどこかパリ自体が登場人物だったりもするんですよね。

その意味では本作も例外ではなく、しっかりとパリらしいパリがそこにありました。




年配になったらわかるのか?それとも…?

私は「何が言いたいのかわからない」が感想でして、その他レビューを見ても全体的に評判が悪い作品です。

しかし予告編ではイギリスで5週連続大ヒットとか書かれてるんですね。どの程度かまで調べてませんが、ヒットしたらしい。何ででしょう?

熟年夫婦の危機を描いているので、その歳になったらある程度わかるのかも? とか思いつつ、イギリスでヒットとなると文化的な違いからくる価値観の違いなのかなとかも思ったりしますね。

いずれにせよ、ヒットの真相はわからず。年配になってからもう一度見て価値観チェックしたい気もしますが、多分忘れてしないだろうなと思いますw


予告編と雰囲気が異なるのでどう勧めたら良いのかもわかりません。勧めないでいいかな…とw

おしまい。



『ウィークエンドはパリで』基本情報

タイトル
=ウィークエンドはパリで

原題
Le Week-End

監督
=ロジャー・ミッシェル

キャスト
=ジム・ブロードベント
=リンゼイ・ダンカン
=ジェフ・ゴールドブラム

ストーリー
「ノッティングヒルの恋人」「私が愛した大統領」のロジャー・ミッシェル監督が、パリ旅行にやって来た熟年夫婦の危機と絆を描いた人間ドラマ。イギリスで暮らす大学講師ニックと妻メグは、結婚30周年を祝うため、かつての新婚旅行先であるパリを再訪する。好奇心旺盛なメグは観光地めぐりにフランス料理にとパリ旅行を心から楽しんでいたが、ニックが突然、仕事を解雇されたことを告白。これをきっかけに、夫婦は長年にわたって溜めこんできた互いへの不満をぶつけはじめる。主人公夫婦役に、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」「アイリス」のジム・ブロードベントと、「トスカーナの休日」のリンゼイ・ダンカン。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=mLTjTgb-n3w


written by shuhei


『猿の惑星:新世紀(ライジング)』感想、現実世界の戦争と指導者のメタファーが重く響く[ネタバレなし]


『猿の惑星』新3部作の2作目である『猿の惑星:新世紀(ライジング)』を鑑賞しました。シリアス路線一極、現代の中東問題すら垣間見られる重い作品でありました。


私的満足度

★★★★★=星5=お見事!これは傑作です!

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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様々な歴史を考える隙のない出来

まず単刀直入に「素晴らしい映画」だと思いました。3部作2作目で、すっきり終わらないのですが1つの映画、1つの物語が終焉しての「残りは3で」という締めなので悪い終わり方でもありません。


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前作『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』では猿の進化が描かれました。今回はある意味もっと単純明快で人間と猿が戦争するしないをめぐって一触即発の事態を描いていきます。

その「戦争する・しない」を巡った様々な人間や猿の思惑が交差し、猿の指導者であるシーザーが望まない戦争へと突き進まざるを得ない苦悩も描き出されます。

好戦的な人や猿、対話の道筋を探す人や猿、様々な戦争論が展開されます。それはまるで歴史のあらゆるシーンを見ているような錯覚に陥ります。

どの歴史を指しているか、これは人それぞれ知識の差で変わってくるのではないでしょうか。中東問題を彷彿ともさせつつ、本作のポスターが"民衆を導く自由の女神"風なのでフランス革命も彷彿とさせます。

「人間が猿のテリトリーを犯した/犯してない」のやりとりは、まるで領土問題中国と日本の1940年代の歴史認識の錯誤(盧溝橋事件や南京大虐殺の真相)を彷彿とさせます。

「人間は危険なんだよ!」なんてヒステリックになる好戦的な猿はどこかの国が「イラクには大量破壊兵器がある」といちゃもん付けて空爆したのに似ています。

そして望まない戦争へ突き進む姿…これは太平洋戦争における一部の日本軍幹部の実際の内面を見ているかのようでした。

自らの種族を守るために対立する姿は、自らの宗教と土地を守るために対立するパレスチナ問題を彷彿とさせました。

猿のトップの名前がシーザーですので、ジュリアス・シーザー、つまりユリウス・カエサルという暗喩でローマ史を示しているのかもしれませんね。

いずれにせよ「この戦争をモチーフに」ではなく世界史の様々な視点が垣間見られる作品だと思いました。どれか1つの戦争をモチーフにしていたとしても様々な視点で世界史とリンクさせてくれるそのバランス感覚は見事としか言いようがありません。



忘れてはいけない演技への賞賛

前作同様に猿のシーザーをモーションキャプチャーで演じたのはアンディ・サーキス。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのゴラムで有名な俳優さんですね。モーションキャプチャーやらせたら彼の右に出る者はいません。

アンディ・サーキスの自然で情感ある演技はモーションキャプチャーの技術を駆使して作られた猿を通しても溢れ出るもので、プロ中のプロというかさすがだなと思いました。

猿というより知的猿なので、人間味も持ち合わせないといけないわけです。増して指導者としての苦悩までも。アンディ・サーキスに課せられた課題はとんでもないものだったと思いましたが、それを自然に演じるのはカリスマですね。その他猿たちのモーションキャプチャー演技も見事ですね。

そして人間側はメインとしてジェイソン・クラークゲイリー・オールドマン

ジェイソン・クラークと言えば『ゼロ・ダーク・サーティ』で冒頭から拷問するCIA局員の役で存在感を示し、『華麗なるギャツビー』では不倫される自動車修理工を演じました。今回も知的でありつつアクティブさも兼ね備えた人物であり、知性と苦悩がしっかりと溢れていました。

そしてゲイリー・オールドマンゲイリー・オールドマン出てる時点で5億点の映画なわけですが(笑)予告編では悪役的な立ち位置を想定していましたが、蓋を開けると共感できる部分も多い過激派という感じでした。ゲイリー・オールドマンがいるとピシっと締まりますね。さすがです。



戦争はしなければならないのだろうか?

 「戦争反対!」なんて言うのは簡単なんですよね。

理想を言及するほど簡単なことはありません。しかし「結果的にせざるを得ない事態」と言うのは現実世界では起こります。それは本作でも同じです。人間と猿は別々に生きていたのに、たまたま対立するきっかけができてしまいました。

人間も猿も「戦争しよう!」という者と「戦争反対!」という者が出てきました。どっちも言うのは簡単です。戦争反対というのは理想であります。平和は理想であります。理想を口にするのは超簡単な事なのです。

いざ戦争をしなければいけないという空気、事態になった時に何ができるかが重要なのです。あくまでも映画の話をしてますが、これは現実世界でも同じですよね。「危機に直面した時にどう対応するか」が大切なのです。

その過程が本作は実に見事に描かれており、それが映画の好評にも繋がっているのではないかと思います。


と、ここまで書いてきておわかりでしょう。本作、超ヘヴィーな作品です。人間VS猿は娯楽性があるのかないのかわからないレベルの重い話で彩られているわけです。

しかしその物語は重厚で無駄が無く映画としての面白み(緩急)も見事です。映画的に申し分無いものに仕上がっています。

興行成績は初週2位スタートと見事な出だしで好評なのでしばらくはやるのではないかと踏んでいます。ただ迫力ある映画でもありますのでお早めに大スクリーンでの鑑賞をお勧めします。

見事な重厚作品でありました。


『猿の惑星:新世紀(ライジング)』基本情報

タイトル
=猿の惑星:新世紀(ライジング)

原題
Dawn of the Planet of the Apes

監督
=マット・リーブス

キャスト
アンディ・サーキス
=ジェイソン・クラーク
=ゲイリー・オールドマン
=ケリー・ラッセル
=トビー・ケベル

ストーリー
猿のシーザーが天性のリーダーシップを用いて仲間を率い、人類への反乱を起こしてから10年。勢力を拡大し、手話や言語を操るようになった猿たちは、森の奥深くに文明的なコロニーを築いていた。一方の人類は、わずかな生存者たちが荒廃した都市の一角で息をひそめて日々を過ごしていた。そんなある日、資源を求めた人間たちが猿たちのテリトリーを侵食したことから、一触即発の事態が発生。シーザーと、人間たちの中でも穏健派のグループを率いるマルコムは、和解の道を模索するが、彼らの思惑をよそに、猿たちと人間たちとの対立と憎悪は日に日に増大し、やがてシーザーは生き残るための重大な決断を迫られる。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=jHPvHQCAxLY


written by shuhei


『フランシス・ハ』感想、アラサー等身大女子の等身大ニューヨーク&パリ物語[ネタバレなし]

Mod

一部で話題となっている『フランシス・ハ』、気になったので鑑賞です。映画好きがドハマりする潜在的魅力に溢れた作品でありました。


私的満足度

★★★★=星4=素晴らしい作品でした!

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。


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アラサー女子の疾走に自らを重ね合わせて痛いと思い笑顔になる

映画好きとしてはジャック・ロジエ作品やウディ・アレン作品だったりを思い出させるテイストに「映画的喜び」を感じる作品なわけですが、どうやらそれ以上に本作を愛したくなるのがアラサー独身女子だそうな。


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27歳で地味に老け顔、ナイスバディとほぼ遠いガタイ良い系女子。おっちょこちょいで何だかんだ流されて今日まで生きてきた。そして周りが結婚し始めてる中、自分は彼氏と別れるという事態に。ルームメイトとも仲違いでニューヨークを放浪する羽目に。

言うならば30歳曲がり角でもう救いようのない将来性のない女子が主人公のフランシス

しかーし、彼女を見ていて不快に思うところはなし。そう、彼女はその辺にいそうな雰囲気のいい女子なのです。可愛くないけど。ナイスバディじゃないけど。まあぶっちゃけ彼女にしたいとか思わないけど(笑)

それが等身大過ぎてアラサー独身女子の方はどこかしらにご自身を重ねあわせるのだとか。「とか」と言うのは周りで3人ほど同じこと言ってたので(笑)私の持論では無いのでディスらないでくださいね(笑)

等身大アラサー女子のロードムービーである本作は、等身大のニューヨークやらパリやらも見せてくれます。モノクロで描かれる映画は背伸びを感じさせない映像で、私たちが憧れるニューヨークやパリはそこには無し。

何かに気付いた時には映画はクライマックス。最後に明かされるタイトルの意味に感激。素敵な素敵な、等身大アラサー女子の物語でした。



嘲笑いつつもどこか愛のある音楽

本作はコメディとして見て差し支えない作品だと思いますが、主人公フランシスのドタバタ災難は描き方を変えればシリアスな人間ドラマにもできるほど災難だったりもします。

だって冷静に考えてくださいよ。彼氏と分かれてルームメイトと仲違いですよ。しかも27歳アラサー。仕事も特に天職とかじゃないし。ダメダメなんです。

しかしこの映画ではそのダメダメな感じを音楽が嘲笑います。まるで馬鹿にしているかのようにセンスの良い、テンポの良い音楽が流れます。

しかし同時に、それはどこかフランシスを応援しているようにも思えたり思えなかったり。そんな愛あるセンスのある音楽、エンディングで流れるデヴィッド・ボウイの"Modern Love"がまた素晴らしいのです。

「フランシス頑張れ!てかこれ私!」と叫びたくなった女性はどれだけいることでしょうか。私が見ていても「あーいるわこういう友達w」となりました(笑)



等身大ニューヨークがとても良かった

本作では等身大のニューヨークが描かれます。って「等身大ニューヨーク」って何さと思うかもしれませんね。

例えばアメリカの人気ドラマを3本ピックアップしてみましょう。『フレンズ』『セックス・アンド・ザ・シティ』『ゴシップガール』。これらドラマの舞台はニューヨークです。どのニューヨークもセンスあるニューヨークでした。

特に『ゴシップガール』では高級住宅街のアッパーイーストサイドが舞台だったので「憧れの中の憧れのニューヨーク」が描かれていました。これらドラマを見てニューヨークに行きたくなった方も多いのではないでしょうか。

しかし本作『フランシス・ハ』を見ても「ニューヨーク行きたーい!」とはならないんですよね。パリのシーンもありますが、こちらもやはりそう思えない。ウディ・アレン監督映画で見るノスタルジックに憧れるニューヨークでもありません。

そう、これは主人公フランシスのように背伸びしてないニューヨークなわけです。私は普段の生活は東京が中心ですが、そこで生活しているとその土地に過度な憧れは持たなくなります。

私は休みとお金があれば東京なんて出て行って、温泉行ったり海外行ったりしたいといつも思ってます。しかしそんな東京に大金をかけて旅行に来る外国人が多数います。そして多くの方が"Amazing!"などと行って笑顔で満喫しています。私の日常である東京を。

それと似ているのでしょうね。監督のノア・バームバックはニューヨーク出身だそうで。そんな彼が今の等身大ニューヨークを描いたんだと思います。変に社会問題的明示はしないさじ加減で、絶妙なニューヨークがここにはありました。



まあ頑張りましょうや!

主人公フランシスのついてないっぷりに「頑張れ!」とか言いつつ「自分も頑張りましょうかね!」と思えちゃうんですね。これがまたたまりません。私アラサー男性ですが、それでこの共感です。

人生ちょっとうまくいってないアラサー女子が鑑賞したら「あーーーー!!!!もう!!!!私だって頑張るんだからーーーー!!!!」と映画館出たあと走り出したくなるのではないでしょうか(笑)

『フランシス・ハ』、まだまだ絶賛公開中、ですが公開劇場少ないのでお早めに!

『フランシス・ハ』

タイトル
=フランシス・ハ

原題
=Frances Ha

監督
ノア・バームバック

キャスト
グレタ・ガーウィグ
=ミッキー・サムナー
=アダム・ドライバー
=マイケル・ゼゲン
=パトリック・ヒューシンガー

ストーリー
ニューヨークを舞台にモダンダンサーを目指す主人公の女性フランシスと、彼女を取り巻く奇妙な友人関係を、モノクロの映像でいきいきと描いたドラマ。モダンダンサーを目指し、ニューヨーク、ブルックリンで親友ソフィとルームシェアをしながら楽しい日々を送っていた27歳のフランシス。しかし恋人に振られ、ソフィとの同居生活も解消になってしまったことから、居場所を求めて町を転々とするはめになる。周りの友人たちは次々と身を固めていき、焦りも感じたフランシスは、自分の人生を見つめ直していく。


written by shuhei


『ケープタウン』感想、正義と恐怖と怒りのクライム・サスペンス[ネタバレなし]


『ケープタウン』、公開劇場が少なくスルー予定でしたが、オーランド・ブルームが来日する力の入れようでしたのでサクッと鑑賞して参りました。


私的満足度

★★★=星3=普通に楽しめました。

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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This is South Africaに色々考える

南アフリカが舞台のクライム・サスペンス映画、ということでこれは単純なクライム・サスペンスとしては見ることができず、南アフリカという国の事情を知っていればいるほど様々考えさせられる映画になっています。

ちなみに原作はフランスの推理小説の『ZULU』で、映画の原題も『ZULU』となっています。「ズールー」と言えばズールー族やズールー戦争などを世界史で習ったわけでして、それらの暗喩も垣間見られる作品となっています。


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子供の失踪事件がスタートとなるサスペンスではありますが、やはり「This is South Africa」な内容でして、アパルトヘイトを始めとする、南アフリカという国に根強く残る憎悪が全編を邪魔します。

主演コンビのオーランド・ブルームが白人で、フォレスト・ウィテカーが黒人。この対比も南アフリカという視点で見ると様々考えさせられるところがあります。

最後の最後に至るまで「嫌な展開」が連発し、爽快感は無し。しかしその展開にモヤっとしつつも「This is South Africa」を感じる映画でありました。


思った以上にフォレスト・ウィテカーな映画

オーランド・ブルーム主演作という考えて劇場に行ったのですが、フォレスト・ウィテカーが見事な存在感を発揮しており非常に見応えがありました。変にオーランド・ブルームを輝かせる映画になっておらず硬派な作りは非常に良かったと思います。

心の奥に留めていたアパルトヘイトを始めとした感情の数々、その感情が爆発してしまわないのか注視していましたが・・・なるほどそう来ましたか・・・と。

オーランド・ブルーム演じるブライアンはクソ刑事で、フォレスト・ウィテカー演じるアリは後半豹変。そのどこか理想的でないにしろ人間味溢れるキャラは魅力的であり、二人の名演技が堪能できる映画ともなっておりました。


バイオレンス描写とドンパチ描写は見る人を選ぶ

本作のバイオレンス描写はなかなか凄まじいものがありました。「アフリカの命」という視点で『ブラッド・ダイヤモンド』などでもサクッと描かれていましたが、腕を切り落としたりとかそういうバイオレンス描写ですね。残虐だけど実際に起きてるそれらです。

ホラー映画等の猟奇的なバイオレンス描写ではなく、現実に起きているバイオレンス描写。フィクションでありながらも同じようなことがそこで起きている、起きていたと思うからこそ心にグサッと来るものがあります。

私はバイオレンス耐性はありますが、こういうバイオレンス描写は心をエグられるので厳しいところがありますね。というかそれが目的のバイオレンス描写であると思うので演出上は成功しているわけでありますが。

そして思った以上に銃撃戦と言いますか、ドンパチ描写が多いです。これは見応えありますが本作にいて「描くべきとこはそこではないだろ」と思ってしまうと冷めてしまうかもしれませんね。


107分と潔い作りになっており、決して後味は良くないにせよ何を訴えたいかは明確な映画でその点とても良かったと思います。今一歩何か欲しかった気もしますが「This is South Africa」を感じることができる力強い作品でありました。



『ケープタウン』基本情報


タイトル
=ケープタウン

原題
=Zulu

監督
=ジェローム・サル

キャスト
=オーランド・ブルーム
=フォレスト・ウィテカー
=コンラッド・ケンプ
=ジョエル・カエンベ

ストーリー
南アフリカの都市ケープタウンで、元ラグビー選手の娘が殺害された。捜査に乗りだした刑事ブライアンとアリは、事件の夜、少女が薬物の売人と会っていたことを知る。その薬物は、街で頻発している子ども失踪事件の現場で発見されたものと同じだった。薬物を手がかりに捜査を進めるうち、刑事たちは事件の裏側にひそむ組織的な陰謀の存在にたどり着くが……。

予告編
= https://www.youtube.com/watch?v=9M4lvNSI6SQ


written by shuhei


『ジャージー・ボーイズ』感想、満点を出さざるをえないクリント・イーストウッド史上最高にライトな傑作[ネタバレなし]


9月27日からクリント・イーストウッド監督の最新作にしてまさかのミュージカル『ジャージー・ボーイズ』が公開されます。一足お先に鑑賞させて頂きましたがイーストウッド監督はホントとんでもない監督だと改めて痛感しました。

私的満足度

★★★★★=星5=お見事!これは傑作です!

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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イーストウッドがまさかのミュージカル映画! 安定の傑作にw

1960年代に一世を風靡したザ・フォー・シーズンズのドラマと代表曲"君の瞳に恋してる"の誕生秘話映画です。伝記映画というよりもミュージカル映画です。元々2006年にトニー賞を受賞したブロードウェイミュージカルが原案となっています。

ブロードウェイミュージカルの映画化…うん、いつもあるので良しとしましょう。むしろ素敵な作品が生まれる源でもあります。

今回なにが事件かってね、監督がクリント・イーストウッドなわけですよ。御年84歳の絶賛おじいちゃんなクリント・イーストウッド監督。シリアスな人間ドラマで何度も我々を唸らせてきた名匠。

そんなイーストウッドじいちゃんが84歳でミュージカル映画に挑戦ですよ!もう意味がわからないわけですよ。


[DVD発売済み]


そもそも私1986年生まれでありまして、ザ・フォー・シーズンズのリアル世代では無いわけですね。"君の瞳に恋してる"は余裕で知ってますが"シェリー"とかはちゃんと知らないレベルなわけでして。

何を言いたいかというと「ミュージカル映画をこの年で初挑戦させてもクリント・イーストウッドはクリント・イーストウッドらしさを出した傑作を作り上げる」ということです。

クリント・イーストウッド監督の映画史上最もライト(軽やか)で最高に愛せる作品に仕上がっていたと思います。素晴らしかったです!



ザ・フォー・シーズンズを知らなくても楽しめる、そうイーストウッド映画ならね!

私は1960年代をリアルに経験してないので世代ではないわけですが、この『ジャージー・ボーイズ』、隅から隅まで楽しめましたね。

これは原案であるブロードウェイミュージカルの質の高さはもちろん、俳優陣の歌のうまさや演技なども功を奏してるわけですが、何と言ってもクリント・イーストウッドが監督なのが大きいです。どっからどう見てもクリント・イーストウッド監督が扱う題材だと最初は思えません。

なぜならクリント・イーストウッド監督は『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞を受賞し、『ミスティック・リバー』という驚異的傑作を生み出し、万人が愛す『グラン・トリノ』を生み出した監督だからです。『硫黄島からの手紙』『父親たちの星条旗』の2部作も多くの方に支持されました。

どの題材も率直に言って「重い題材」なわけです。しかし今回は題材も予告編から感じた雰囲気も超ライト級。どうしたものかと思いました。蓋を開ければ納得でした。

そう、クリント・イーストウッド監督の映画=人間をしっかりと描いているわけです。

例えば『硫黄島からの手紙』と『父親たちの星条旗』。これはジャンル的には戦争映画っぽいですがそこで重点が置かれていたのは人間ドラマでした。日本側とアメリカ側の2部作で描かれつつ戦争の是非を問うたり、日本の印象を悪くするようなことは一切しないわけです。そこにあった人間ドラマを描くのです。

『許されざる者』もそうでした。『ミリオンダラー・ベイビー』もそうでした。『ミスティック・リバー』もどんでん返しのサスペンスという皮を被った人間ドラマでした。つまり『ジャージー・ボーイズ』はミュージカルの皮を被った人間ドラマということです。

だから、これはクリント・イーストウッド監督の映画なのです。ミュージカルをちょちょいのちょいと楽しい感じで演出しつつしっかりといつものクリント・イーストウッドらしさを出す。84歳でこれとか、あと100年くらい延命治療してあげれませんかね、真面目に。


エンドロールが強烈過ぎてつらいw

クリント・イーストウッドの人間ドラマは心にすーっと入ってきます。それがライトな題材であってもやはり苦悩は描かれますし、衝突も描かれます。そこには挫折もあり悲しみもあります。

しかし今回は絵に描いたような清々しいラストが待ち受けています。これは物語的な側面でもそうですし、最後におまけが付いてくるからです。

ストーリーのネタバレになるわけでは無いので言っちゃいますが、エンドロールが出演者総出でのダンスなのです!言うならば『スラムドッグ$ミリオネア』的な感じですw いや、本当なんですって!w クリント・イーストウッド映画でこんなことしてくるとか想定外だったわけですよ。

心地よいミュージカルと言うかミュージックナンバーを映画の中で数々聞いて、映画のラストカットもビシッ!っと決まってエンドロールにもう1曲ダンスナンバーw 何なんですかこの映画は!w

フランス料理のフルコースをデザートまで楽しんだら最後に隠しデザートもう一つ出てきた感じですよ。って例えが雑ですねwでもホントそんな感じで「もう最高!最高!最高!」って思っちゃうわけですよ。

本編良い上で「終わりよければ全て良し!」な雰囲気にさせちゃうエンドロール。反則ですよ、クリント・イーストウッド監督w


予習はいらなけど復習したくなる!

私は"君の瞳に恋してる"の曲くらいしかザ・フォー・シーズンズについて知りませんでした。それでも存分に映画を楽しめました。公開後にリピート鑑賞することは言うまでもありません。

予習ですが、特にいらないと思います。

しかし終わった後にサントラリピートしたくなります。ザ・フォー・シーズンズの事をもっともっと知りたくなります。

ですのでサントラ購入のスタンバイをして見ておくと良いでしょうw

ジャージー・ボーイズ オリジナル・サウンドトラック
サントラ ジョン・ロイド・ヤング カイリー・レイ フランキー・ヴァリ&ザ・フォー・シーズンズ フランキー・ヴァリ エリック・バーゲン
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"君の瞳に恋してる"もいいですけど、"December,1963"が私は大好きです。特にエンドロールの"シェリー"とのミックス!このバージョンがもう最高すぎてサントラリピートしまくりです。

映画の好き嫌い、傑作か駄作か、それは人それぞれ好みによるところがあるでしょう。しかしこの『ジャージー・ボーイズ』は万人に安心して勧められる作品です。程度の差こそあれ、安心して見れる素敵な素敵な作品です。


『ジャージー・ボーイズ』基本情報

タイトル
=ジャージー・ボーイズ

原題
=Jersey Boys

監督
=クリント・イーストウッド

キャスト
=ジョン・ロイド・ヤング
=エリック・バーゲン
=マイケル・ロメンダ
=ビンセント・ピアッツァ
=クリストファー・ウォーケン

ストーリー
アメリカ東部ニュージャージー州の貧しい町に生まれた4人の若者たち。金もコネもない者が町から逃げ出すには、軍隊に入るかギャングになるしかなかったが、彼らには類まれな美声と曲作りの才能があった。4人は息の合った完璧なハーモニーを武器に、スターダムを駆けあがっていく。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=hpBPUapfxag



written by shuhei


『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』感想、クロエたんの熱演と愛と選択のストーリーに心揺さぶられる[ネタバレなし]


10月11日公開、クロエたん(クロエ・グレース・モレッツ)主演の『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』鑑賞してまいりました。うん、良かった!


私的満足度

★★★★=星4=素晴らしい作品でした!

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。


WATCHAでレビューをチェック&書いてみる




クロエたん無双の映画を冷静に見れるわけがない(良くも悪くも)

レビュー書いておいてアレですが、そもそも「クロエたんかわええ!!」とかいつもTwitterで叫んでるクロエクラスタである私が、クロエたんが全編に渡って出まくってる本作を冷静に見れるわけがありません。

主人公ミアが魅力的に見えるのはそもそもクロエたんが超絶可愛いからだと、脳内がクロエたんクソ信者ぶりのマインドセットから変えてくれないわけでありまして。

全編に渡って大人っぽさも醸し出しているクロエたんを、最後まで"主人公ミア"ではなく"クロエ・グレース・モレッツ"として見ていた自分がいました。

「クロエたん可愛いわ〜」「クロエたん大人になったなあ〜」

これが良くないことかもしれませんが、まあトム・クルーズとかも何やってもトム・クルーズでそれはそれで楽しいのでクロエたんはクロエたんという視点で見てしまってもまあ良いのかなとも思ったり。

いや、良くないですね。

兎にも角にも、クロエたん映画として見ました。その視点での感想となります。



幽体離脱はきっかけに過ぎず

クロエたん演じるミアはチェロ奏者を目指す女子高生で、良い感じの学校生活や日々の家族との生活を送っていたのですがある日突然交通事故に。

ミア以外の家族は死んでしまい、ミアも生死の境を彷徨うことに。そんな時幽体離脱のごとく意識だけ外に出たミアは、生きるか死ぬかの選択を自分で考えるようになるのです。


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ファンタジー以外の何ものでもない設定ですが、変に宗教じみたりしておらず、あくまでも俯瞰したミアの視点で「ミアはどう思われていたのか?どう思われているのか?」のドラマを見せていくという意味での幽体離脱と言う感じです。

なので抵抗なく物語を追っていくことができました。


描かれる選択たち

父親の選択だったり、恋人の選択だったり、様々な選択が回想で描かれる本作。変に不幸を背負った家族とかそういうアレでは無いのですが、物語が進んでいくにつれて家族だったり恋人だったりに同情して「生きさせてあげなよ・・・」となるんですね。

もうこういう風に感情移入させられたらおしまいですね。あとはボロ泣きモードに突入であります。

幽体離脱のファンタジー設定が現実味無いため、これが逆に映画的感動を増幅させてくれるのです。幽体離脱=透明人間なので今まで見えなかった様々な思いが映画の中で見えてくるのです。そしてわかったことは「ミアはたくさんの人から愛されていた」ということ。

それを知ったミア。死んでしまった家族と一緒に天国に召されるべきなのか? それとも・・・?

原作の日本語タイトルは『ミアの選択』なんですよね。映画の原題『If I Stay』は「もし私が残ったら?」です。生死の間…私は死にかけたことありませんが、その間を幽体離脱で描くその手法は反則技と言わんばかりに心を揺さぶられましたね。


映画的感動は満点

星4の評価をしており、特に苦言を呈するところも無い本作。「クロエたん可愛い」「クロエたん可愛い」とか言いながら映画のストーリーに感動して涙を流させてくれたので素晴らしい演出だったと思いました。

最後もとても良かったですね。

ただ、これは良し悪しではないのですが、幽体離脱からの回想エピソード等の覗き見というストーリー展開ですので、「もしわたしなら?」的なことは想像できません。まあ死にかけてた時にこういう幽体離脱できるとも思いませんしね。

ですので「映画的感動」で満足と言う映画になっております。自らに何かとからみ合って考えるというアレではありませんでした。自らの何かと映画が結びつくとそれはかけがえの無い大切な映画となりますが、「映画的感動」で帰結するのも良いものであります。

とか書きながらも、設定ファンタジーでも愛や選択の本質を描いている本作。その意味では「自分なら?」を考えもしました。うん、素晴らしい作品です。増してこの映画はクロエたん主演ですからね。その意味では重宝していく映画であることは間違いありません。


総じて言えることはクロエたんの成長をまた一つ見ることができた大切な映画だということです。私みたいに超クロエたんクラスタでなくても、『キック・アス』のヒット・ガールを演じたあの時のクロエ・グレース・モレッツを知っていれば成長に感心すると思います。

その成長とは見た目的なアレだけではなくて、女優としての意味も含めてです。

クロエたんの成長を噛み締めながら、人生の大きな選択の大切さや愛について考えさせてくれた素晴らしい作品でした。



『イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所』

タイトル
=イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所

原題
=If I Stay

監督
=R・J・カトラー

キャスト
=クロエ・グレース・モレッツ
=ミレイユ・イーノス
=ジョシュア・レナード
=ステイシー・キーチ

ストーリー
家族や親友、恋人にも恵まれ、幸せな日々を過ごす17歳、高校3年生のミアは、夢であるチェロ奏者になるため、ジュリアード音楽大学への入学を目指して練習を続けていた。しかし、ある雪の朝、家族と一緒に乗っていた車に対向車が激突し、ミアは一瞬で家族を失ってしまう。ひとり生き残ったものの、ひん死の重傷を負い、病院のベッドに横たわるミアは、過酷な現実に生への気持ちが薄れていく。そんな彼女の脳裏に、幸せだったこれまでの人生が浮かび上がり……。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=Oqfz-l1J95E


原作
ミアの選択 (SUPER!YA)
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written by shuhei