『96時間リベンジ』、シリーズとして楽しむ・・・しかないよね、うん(笑)【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし]
□『96時間 リベンジ』基本情報
日本語タイトル=96時間 リベンジ
原題
=TAKEN2
監督
=オリヴィエ・メガトン
出演
=リーアム・ニーソン
=マギー・グレイス
=ファムケ・ヤンセン
=ラデ・シェルベッジア
ストーリー
イスタンブールで就いていた警護の仕事を終え、元妻レノーアと娘のキムを同地に呼び寄せた元CIA工作員ブライアン。バカンスを一緒に過ごし、家族の絆を取り戻そうとするブライアンだったが、かつてキムを誘拐して彼に息子や部下たちを殺された犯罪組織のボスによる復讐計画が動き出していた。ブライアンとレノーアは組織にとらわれ、辛くも難を逃れたキムはイスタンブールの街をさまよい続ける。そしてブライアンは、妻と娘の命を守ろうとするが……。
予告編
=http://www.youtube.com/watch?v=YSvPd3iLA-g
□感想
前作『96時間』の原題は"TAKEN"。今回は96時間というタイムリミットがないため邦題どうなるか非常に気になってました。
うまいことまとめたタイトルですねwまぁ今回"96時間"関係ないですがまぁ許容範囲w
"最強オヤジ"などというあだ名も付きましたw
今回も"最強オヤジ"健在です!ここはぶれません!
しかーし、批評家による評価が最低最悪レベルで始まり、
ヒットはしたものの一般評価も世界的に思わしくなく、
日本も公開して蓋を開けたらあんまり評価高くない印象ですね。
映画を見て楽しめたか楽しめなかったかと聞かれたら即答で「楽しめた」と応えます。
これはアクションシーンがかなり見応えあるためです。素晴らしかったです。
しかし脚本がかなり薄いのです。前作と攻守交代させて劣化してしまってます。
前回娘を誘拐した組織の犯人たちを殺したリーアム・ニーソン演じる主人公ブライアン。
しかしその殺した犯人たちの仲間、親族は復讐を誓いました。
そして今回はブライアン自身を誘拐します。
前作は娘が誘拐されましたが今回は父親が誘拐され、娘が助けに行くハメにw
最強オヤジは誘拐される設定でもうまいこと機能してましたが、
攻守交代で作ってみましたという焼き直し感がどうしてもあります。
家族を守る話なので家族愛を感じることができ、アクションも楽しめます。
しかし終わった後の軽い印象がどうしてもあります。
ボーンシリーズなどはスパイアクション映画でも終わった後の満足感が重厚にありますが今回はそれがなく、その辺り脚本がやはり軽いなという印象を感じました。
1作目の先にある2作目ではなく、1作目がウケたから1作目っぽいものを作ったという感じです。
それはそれで面白い部分もあるのですが、映画のレベルが上がっている昨今においては
どうしても軽めな印象が先行してしまい、それがそのまま全体的な評価に現れてしまっているなと感じました。
しかし目も当てられない作品かと言えば全くそんなことはなく、
最強オヤジの最強エピソードもまた楽しみ、アクションを楽しむことができれば
映画館で映画を見た満足感を感じることができるでしょう。
娘の免許エピソードとカーアクションの兼ね合いは面白かったですw
穴はあるが楽しむ要素は多分にある。
そんな映画でした。前作見てなくてもストーリーはわかるので気になる方は是非劇場へ。
□イスタンブールの街並みが美しい
今作に関しては軽く楽しんだので細かくあれこれ解説はありません。ただアクション以外にイスタンブールの街並みの映像が素晴らしかったので
その辺りを書いておきます。
今作のメインの舞台はトルコのイスタンブール。
街並みや路地裏など趣があり美しさを感じます。
そんな中でもバザールの屋根上のシーンはやはり印象に残りました。
今作で娘のキムが父親を助けるためにバザールの屋根の上を移動します。
ここで映画好きの方はすぐアノ映画を思い出します。
そう、『007スカイフォール』です。
『007スカイフォール』の冒頭13分は同じくイスタンブールが舞台。
ボンドがハードディスクを盗んだ犯人とバイクチェイスを繰り広げたあのシーン、
あのシーンと同じ舞台が今回使われてました。
映画内で他の映画を思い出すことはその作品への集中力が散漫になってしまう気もしますが、
ニヤリとさせられるので一種の楽しみ方としてはいいかもしれませんね。
でも映画見ながら「スカイフォールまた観たい」と思った自分には反省しますw
□まとめ
前作『96時間』と本作『96時間 リベンジ』を比べると圧倒的に前作の方が面白いです。しかし今作もアクションシーンはボーンシリーズっぽいスピーディーなものになっており
多分に楽しむことができます。
そういった意味で
「ストーリーはアレだけど、アクション面白いし楽しむ分にはいい感じの映画」
という感じで決して駄作ではないかなとも思いました。
ニコラス・ウィンディング・レフン監督の『ドライブ』のチェイスシーンで流れた
Chromaticsの"Tick Of The Clock"が本作でも使われてるのですが、
これは意識したのでしょうか?wこの辺偶然なのか非常に気になりますねw
という感じで、もう少しうまーくできたかなとも思いつつもいい感じに楽しみました。
お勧めという感じではないですが気になる方は是非!
という感じでおしまいにします。