7月 2013 - Cinema A La Carte

映画『ビューティフル・マインド』紹介、真実とは?美しい心とは?ジョン・ナッシュの壮絶な人生に勇気をもらう[ネタバレなし]




『ビューティフル・マインド』の基本情報


タイトル
=ビューティフル・マインド

原題
=A Beautiful Mind

製作年
=2001年

日本公開
=2002年

監督
=ロン・ハワード

出演
=ラッセル・クロウ
=ジェニファー・コネリー
=エド・ハリス
=ポール・ベタニー
=クリストファー・プラマー

ストーリー
1947年9月、プリンストン大学院の数学科に入学を果たしたジョン・ナッシュ。彼の頭にあるのは「この世のすべてを支配する真理を見つけ出したい」という欲求のみ。ひとり研究に没頭するナッシュは次第にクラスメートからも好奇の目で見られるようになる。しかし、ナッシュはついに画期的な“ゲーム理論”を発見する。やがて希望するMITのウィーラー研究所に採用され、愛する人と結婚もしたナッシュ。しかし、米ソ冷戦下、彼の類い希な頭脳が暗号解読という極秘任務に利用され、彼の精神は次第に大きなプレッシャーに追いつめられていく……。







好きな映画
2001年度アカデミー賞作品賞、監督賞、助演女優賞、脚色賞を受賞し、ゴールデングローブ賞でも作品賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞を受賞しています。

この年は『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリーポッター』などがスタートした年でもあり、『パールハーバー』や『ブラックホークダウン』といった戦争を題材とした大作も公開。そしてミュージカルの『ムーランルージュ』も公開されたまさに大作の年であり、撮影や美術、音響といった部門では受賞とはなりませんでしたが、全てが見事に融合した歴史的傑作であると私は思います。

この映画は日本だと2002年の3月くらいに公開されていたような。当時中学3年生で『モンスターズインク』を見に行った際に隣の劇場で上映していたと思います。あの時劇場で見ていれば人生違っていたのかも?

とも思いますが、過去に「もしも」は二言なので後々でもこの映画に出会えたことに感謝です。

ではこの映画は何が魅力なのでしょう?それは崩れることのない完璧な脚本という土台の上に建てられた、見事な演出、演技、映像、音楽それらの融合ではないでしょうか。その辺り掘り下げていきたいと思います。



実話ベースの衝撃ストーリー
この映画は実話をベースとしています。主人公はジョン・ナッシュ。ラッセル・クロウが見事な熱演で体現しました。理系の方は名前を聞いたことがありますかね?この方、1994年にノーベル経済学賞を受賞しています。ゲーム理論などでも有名ですね。現在もプリンストン大学で研究をしている方です。

ストーリーは一言でまとめると「ジョン・ナッシュのノーベル賞受賞までの苦悩と愛の物語」でしょう。何か映画のキャッチフレーズのようなまとめ方ですが、ご覧になられた方なら納得でしょう。

彼は画に描いたような天才。天才は天才ゆえに苦悩し、挫折し、それでも前へ進み続ける。その姿をテンポよく進めていく本映画ですが、ナッシュのことを詳しく知らない方には映画の中盤(終盤ではなく)で大きなどんでん返しが待ち受けています。映画としての衝撃を味わうためにナッシュについて調べないで映画をご覧になられた方がいいと思います。

天才ゆえに、、、天才ゆえの、、、ナッシュは天才ゆえに大学を出てからも大学の教授として日々研究をしているのですが、同時に政府の仕事を引き受けるようになります。しかもその政府の仕事はとても機密性の高いもの。例えばソビエトのスパイがアメリカに侵入しており、それを暗号解読で解決していくなど。とてつもなく責任の重い仕事です。それら仕事に追い詰められていく中で彼は衝撃的な事実を知る。。。

ナッシュと観客を突き放す大きなどんでん返し、それが中盤です。ここまでで1本の映画としてとても見ごたえのあるもので、強いて言うなら映画の前半はサスペンス調の伝記映画です。



どんでん返しはスパイスなだけ、本質はここから
しかしどんでん返しなんてスパイスに過ぎず、その衝撃からスタートする映画の後半こそがこの映画の魅力なのです。このどんでん返しの前と後とでは若干演出が変わります。

多くは言えませんが主観演出から客観演出に変わります。映画を見れば意味はわかるでしょう。後半のジャンルは強いて言うならラブストーリーではないでしょうか。甘酸っぱい好きとか愛してるとかそんな言葉では片付かない、本当の意味でのラブストーリー。

アカデミー賞、ゴールデングローブ賞共に助演女優賞を受賞したジェニファー・コネリー演じる妻アリシアの存在はここから大きくなってきます。実話として重要な要素が一部抜けていてそれに関する批判もあるようですが、映画として考えるのであれば、まさにアリシアと歩んだ苦悩の日々、「そこからの復帰」、そしてノーベル賞受賞までの後半は胸を打つシーンの連発です。

内容面は伏せますが、自宅の2階でジョンとアリシアが語り合うシーンでのアリシアの台詞。

I need to believe, that something extraordinary is possible.
(私は信じたいの。何か信じられないくらい大きな事も可能なんだと。)

このシーンだけでジェニファー・コネリーはアカデミー賞の受賞は決まったでしょう。映画内で最も涙を誘うシーンかもしれませんね。たった一言。でもその一言にここまでの苦悩の日々の全てが集約されている気がしました。

その感動的なシーンの後もまだまだ波乱万丈ではありますが、絶対に諦めない、絶対に進んでいく、全て可能なんだという強い気持ちと共にフィナーレへと向かいます。ナッシュの前にペンが置かれ、多くの人が彼に敬意を示すシーン、このシーンも前半のそれとリンクしとても感動的なシーンです。

そんなこんなでラストシーンへ。ラストのスピーチからエンドロールへの下りは、まだナッシュが実在の人物として生きていてそしてまだ人生を歩み続けているんだ。そんなメッセージを受けるようでした。



脚本が完璧
ここまで語ってきて何となくわかると思いますが、完璧な脚本がこの映画を支えています。それはストーリー構造だけでなく繊細な台詞なども含めてです。それをしっかりと表現して見せたロン・ハワード監督の感動的で計算された演出。そしてラッセル・クロウとジェニファー・コネリーや、エド・ハリス、ポール・ベタニー、クリストファー・プラマーらの見事な演技。

ジェームズ・ホーナーのタイタニックの音楽を遥かに凌ぐ心揺さぶる音楽。
などなどなどなど。

脚本の上に建てられた全てが完璧に融合したからこそ、この映画は傑作になったのでしょう。



まとめ
ラッセル・クロウは前年に『グラディエーター』で主演男優賞獲ってるので、アカデミー賞を逃しましたが、『グラディエーター』を超える熱演でした。本当に素晴らしかった。

サスペンス?伝記?ミステリー?そんなあらゆるジャンルを観客は想定しながら進み、エンドロールになると、やはりこの映画は総じてラブストーリーなのだとわかりますね。エンディングの歌のタイトルはAll love can be.アリシアの声を表現した歌だとロン・ハワード監督はDVDの音声解説で説明しています。

実話を元にした一人の男、いや夫婦の歩んだ壮絶な人生を描いたラブストーリー。

映画史に残る傑作でありロン・ハワード監督の最高傑作。
繊細さと大胆さを兼ね備えた2001年最高傑作。
是非DVD等で体感してみてくださいね。



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映画『アメリカンビューティー』紹介、美しき破滅・・・美しき家庭崩壊・・・美しき人生崩壊・・・[ネタバレなし]



『アメリカン・ビューティー』の基本情報

タイトル
=アメリカン・ビューティー

原題
=American Beauty

製作年
=1999年

日本公開
=2000年

監督
=サム・メンデス

出演
=ケヴィン・スペイシー
=アネット・ベニング
=ソーラ・バーチ
=ウェス・ベントレー
=クリス・クーパー


アメリカの郊外で生活するレスターは、妻のキャロリンと高校生の娘ジェーンの3人暮らし。プライドの高い妻との仲は冷え切り、娘も反抗期を迎えて、両親とほとんどしゃべろうとはしない。キャロリンは娘とコミュニケーションをとるきっかけにと、チアガールをするジェーンを観に、レスターと出かける。が、そこでレスターが出会ったのはジェーンの友だちのアンジェラ。レスターは一目でアンジェラに心を奪われ、ジェーンはそんな父をより軽蔑するようになる。

予告編


とても深い映画

1999年度のアカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞など5部門を受賞した作品です。アメリカンビューティーと聞いて何を思い浮かべますか?アメリカン・ビューティーとはバラの名前です。映画のタイトルももちろんそこからきています。

映画の中で主人公レスターの奥さんが庭に植えているのはこのアメリカン・ビューティー。そしてレスターの痛い妄想の中で女子高生の官能的表現として使用されているのもアメリカン・ビューティーです。そういったバラを随所に出すだけで、映画『アメリカン・ビューティー』と付けたのではもちろんなく、『アメリカン・ビューティー』=アメリカンなビューティー=アメリカの美しさという意味も持ちあわせています。

となると何となく「美しい映画なんだ!!」と思って当時劇場に行かれた方も多いかもしれませんね。その感覚で行かれたか方には大方評判が良くないのはちょっと残念ですが。なぜ「アメリカの美しさ」を求めて映画に行くとがっかりするのか?

理由は簡単で、「アメリカの美しさ」というタイトルを付けた家庭崩壊の話だからです。世間的にはどこにでもある裕福な中流家庭。要するに外見は美しい。でもその内部、家庭内はぼろぼろで、そのただでされぼろぼろな状況が、 音を立てて崩れていく様が描かれるのです。

そんな映画に「アメリカの美しさ」とタイトルを付けるのは要はブラックジョークなのです。今回はそんな『アメリカン・ビューティー』 の奥深さをお伝えしたいと思います。


以下、一気に語り下ろしますw
おそらく賞に絡んだ映画の中で、  史上最も情けない主人公でしょう。 妻に浮気され、娘に嫌われ、リストラされ、最後は殺される。ひどいwww

あ、最後に殺されるというのはラストのネタバレかと思われますが、大丈夫です。 なぜなら映画の冒頭でケヴィン・スペイシー演じるレスターのナレーションで 「僕は殺される」 て言って始まるからです。

最初見た時結末最初に言うのかよってびっくりしましたけどw

しかし誰に殺されるのか?
なぜその人に殺されたのか?
それを映画が終わった後考えるとこれまた深いものを感じることができます。

近年『ノーカントリー』という映画でも似た表現がされていましたが、 この映画の主人公一家と隣の一家、そしてそれらを取り巻く環境は、 アメリカの社会というものの縮図となっています。


湿った空気の流れる冷たい家庭 

仕事がつまらなくやる気をなくした夫 


浮気に走る妻 


親を嫌う娘 


麻薬の売人 


麻薬の常習者 


虐待 


精神病 


同性愛 


殺人 


未成年との恋愛 



これでもかの負の要素、それが小さな小さな人間関係の中に体現されています。 しかしそれらはサム・メンデス監督の圧倒的な演出により陰鬱な空気が払拭され、 軽快に時に笑えるような演出の元進んでいくのです。

こういったテーマなので爽快感はもちろんないですが、 これだけのテーマであるなら十分な爽快感を味わえる映画です。 「アメリカの美しさ」とは言いますが、 このアメリカとは何を指しているのかも考えどころです。

何年も前ですが、これは「白人アメリカ」を指しているのではないだろうかという指摘を目にしました。 よく見るとこの映画、主要登場人物が全て白人アメリカ人なんですよね。

(言葉悪いですが)普通なら黒人やアジア人が入っているものです。 映画の公開は2000年なので現在のようにオバマ大統領の元のアメリカとは状況が異なりますが、 当時の白人アメリカ社会への痛烈な皮肉が映画には込められている気がしますね。

それを確信したもう1つの要因は、映画見た方なら記憶にあるアレによってです。

そう、 飛ぶビニール袋。 スーパーのビニール袋が風にあおられて、 ふわふわ宙を舞っている状況をこの映画では 「これが最も美しい」 と言っています。 ビニール袋の色は? 白です。

白いビニール袋がどこに行くかもわからず風に身を任せてただ宙を舞っている。 白いビニール袋を白人に置き換えると?そういうことになります。この映画は日本人向けかというとそんなことはないでしょう。

アメリカの家庭が崩壊していく様を描いたコメディー映画ですから。 コメディーなのに笑えない方も多いでしょう。 しかし、映画のストーリーから少し視野を広げた時、とてもとても深いメッセージはそこにはあると感じることの出来る映画なのです。 

魅力あるものにしているのはやはり主演男優賞受賞のケヴィン・スペイシーの演技であり、 他のキャストの演技であり、サム・メンデスの演出であり、 映像美であり、音楽であり、、、 全ての融合により芸術作品という名の相応しい完成度にあるのでしょう。

小さなエピソードもアメリカを象徴しているのでそういった点でも考えさせられます。 例えばチアガールの女の子が最後レスターの前で泣くシーン。見た目と実際のギャップというやつですね。

振る舞いと本当の自分は異なるもの・・・ 深いです。当時「期待ハズレ」であった方も見方を変えて何かを感じ取れたらいいなと思います。答えがそこにあるわけではない。

しかし考えさせられる何か不思議な魅力にこの映画は溢れているのです。


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映画『つぐない』紹介、史上最高のラブストーリー、美しく…残虐で…淡く…悲しく…[ネタバレなし]




『つぐない』の基本情報

タイトル
=つぐない

原題
=Atonement

製作年
=2007年

日本公開
=2008年

監督
=ジョー・ライト

出演
=ジェームズ・マカヴォイ
=キーラ・ナイトレイ
=シアーシャ・ローナン
=ロモーラ・ガライ
=ヴァネッサ・レッドグレイヴ
=ベネディクト・カンバーバッチ
=ジュノー・テンプル

ストーリー
1930年代、戦火が忍び寄るイギリス。政府官僚の長女セシーリアは、兄妹のように育てられた使用人の息子、ロビーと思いを通わせ合うようになる。しかし、小説家を目指す多感な妹ブライオニーのついたうそが、二人の運命、いやブライオニーを入れた三人の人生の歯車を大きく狂わすことになるのであった・・・

予告編


この映画の魅力

私の歴代ベスト映画です。とにかく美しい素晴らしきラブストーリーであります。『プライドと偏見』のジョー・ライト監督による第2弾作品です。『プライドと偏見』でジョー・ライト監督の美を追求する演出には脱帽したわけですが、そんなジョー・ライトはこの映画でその上をいきましたね。

『プライドと偏見』には素晴らしい美しさがありました。『つぐない』にはそれを超える美しさ、そして儚さと言いますか、寂しさと言いますか、やり切れなさがありますね。それ自体が美しさでもあるわけですが。

美しさを軸とした本作の魅力を掘り下げていきたいと思います。


大きく分けて3つの構成

セシーリアとロビーの間にブライオニーが入る構図が今作です。言葉悪いですが、あとは脇役に回ります。

予告編の通り、映画は大きく3つに分かれています。
・夏の暑い日の長い長い1日

・戦争に翻弄される3人

・つぐない

この3つの構成です。長い長い1日を1時間かけて描いた後、その1日のある事件のために自らが望む道と大きくかけ離れた道へ進まざるを得なくなった3人の数年が1時間で描かれます。そしてラスト10分が"つぐない"です。歴史の波の中で妹は罪の贖いを願い、二人は再会を信じた。予告編の言葉通りです。


これはラブストーリー

ジャンルはラブストーリーです。しかし好き嫌いの駆け引きじゃないんですよね、この映画は。ロビーとセシーリアはお互い好きなんですよ。そこに何の迷いもありません。お互い一緒にいたいんです。しかしいれないんです。

映画の中で二人はどんどん惹かれ合っていくのに、妹がついた嘘で二人は引き裂かれるのです。二人とも悪くないんです、ストレートに言うと全部妹が悪いんです。再会を願う二人、しかし戦争は激しさを増し、ロビーは戦場へ・・・

もうこれ以上ない構図のラブストーリーです。切ないというか苦しいというか、一緒にいさせてあげようよと思うんです。そんなかわいそうな二人にしてしまった妹は成長と共にその罪を意識し、人生をかけて償おうとします。

そんな妹の「つぐない」は映画の随所に出ていきますが、それら全てがつながるのがラスト10分です。これがまさに「つぐない」のシーンです。それと同時にこの映画に決定打と言いますか、これ以上ないラストに持っていく10分です。

一言で言えばどんでん返しですね。ラブストーリーなのに・・・言葉を失いました。

是非鑑賞してそれを感じてほしいです。


完全なるハッピーエンド

監督はこの『つぐない』のDVDのラストシーンを「最後はハッピーエンドだ」と解説しています。そうなんです。この映画はハッピーエンドなんです。でも通常のラブストーリーのハッピーエンドとは異なります。

結末を見ればわかりますが、「これ以上はない本当のハッピー"エンド"」です。幸せに終わります、はい。


脚色の素晴らしさ、演出の見事さ

ここまでストーリーについてしか言及してませんが、これはやはり原作「贖罪」の完成度、それを大胆に脚色しつつもその良さをしっかりと表現した脚本の完成度が素晴らしいからこそ傑作になったのです。

しかし、その良さを演出できなければ傑作になりません。『プライドと偏見』と同じ切り口になりますが、やはりジョー・ライト監督の手腕です。お見事!!

ストーリーをしっかりと伝えるとことは当然のこととして、『プライドと偏見』同様に極上のストーリーに神懸りの演出を付け加えてしまったのです。

まず俳優陣への演出。
キーラ・ナイトレイは「プライドと偏見」以上にとにかく美しい。大人の女性としてこれ以上ないくらい美しい。ひたすら美しい。そしてロビーをジェームズ・マカヴォイの目がいい。この目がちゃんと演技になってます。時にはセシーリアに愛情を抱く優しい目、時には戦場で苦しむ目、そして戦場から戻った時ブライオニーに向けた怒りの目、演出の賜物でしょう。

そしてブライオニーを演じた3人の女優が素晴らしい。
(子供からお年寄りになるまでのブライオニーが出るので3人で演じ分けてます)
特に少女時代を演じたシアーシャ・ローナンはアカデミー賞助演女優賞ノミネート納得の演技。オープニング、歩くのが速い速い。これはこの映画全体の構図的に速く歩く必要がありましたし、せかせかした印象をブライオニーに与えることになります。

そういった意味でオープニングの何気ないシーンにまでしっかりと演出が行き届いているんだなと思いました。普通じゃないですもんあのスピードは。とにかく俳優陣素晴らしかったです。


圧巻の音楽と映像

音楽はアカデミー賞作曲賞を受賞しています。小説家を目指すブライオニーのアイコンとも言えるタイプライターが、何と音楽のリズムとして使われるのです。カタカタカタカタとタイプライターを打っていると思ったらそれがリズムになり、やがてメロディーが流れる。

旋律も美しく儚く素晴らしい音楽でした。そして映像。最初の1時間の邸宅のシーンがひたすら美しい。とにかく美しい。景色や建物、家具に至るまで美しく、そこにキーラ・ナイトレイの美しさ。

素晴らしい映像美でした。そこから崖を落ちるように暗く苦しい戦場のシーン。一時ロンドンへ戻ったロビーとセシーリアの再開後、再び別れることとなった二人、色のないシーンの中不自然に色が光る赤いバス。ただ美しいだけでなく絶望感と言いますか、そういったシーンでもある種の美しさを追求しているんだなと思いました。

そして『プライドと偏見』を超えた脅威の長回し映像。5分以上だったと思います。ひたすら長回しですが、こんな絶望を感じる今まで映像は見たことありませんでした。全くグロくないですよ。しかしとにかく絶望に溢れた長回し、ダンケルクの映像でした。

そんなこんなでとにかく音楽と映像に圧倒されました。これはやはり『プライドと偏見』から感じていたジョー・ライト監督のセンスですねぇ。見事でした。




まとめ

これ以上ないラブストーリー、そこに素晴らしいセンスによる演出、そして演技。映画が芸術である所以を再認識する素晴らしい作品だと思います。『プライドと偏見』からジョー・ライト監督は確実にパワーアップしましたね。

テンポは早く『プライドと偏見』とは全く異なるアプローチ&演出にも関わらず、その根底ではテンポよくとも彼のセンスによる美しさやストーリー描写に一切妥協がない。脚本家のクリストファー・ハンプトンに一度脚本を全て書き直させたらしく、彼の演出には迷いがなかったのでしょうね。

幸せを感じたり、共感したり、笑顔になれたり、といった類のラブストーリーでは一切ありません。言うならば絶望のラブストーリーです。しかしそれはどこまでも美しく、そして心を掴んで離さない魅力に溢れたラブストーリーなのです。

最後に描かれる妹の"つぐない"には全く納得いきません。そんなんで「つぐない」になってるのでしょうか。しかしそれでもハッピーエンドを迎えたロビーとセシーリア。二人がいつまでも幸せであってほしい、そういつもエンドロールを見ながら思うのでした。

男女が惹かれ合うのに理由なんていらない。何となくでも惹かれ合っているなら愛し合える。しかし愛し合えても運命、境遇が邪魔をする。それでも二人はまた愛し合える日を夢見る。切ない・・・切ない・・・


ラブストーリーの全てがここにはあります。悲しくも美しい素晴らしいラブストーリーでした。


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映画『アウトレイジ ビヨンド』紹介、極悪非道のその上へ!面白すぎだコノヤロー!![ネタバレなし]




『アウトレイジ ビヨンド』基本情報

タイトル
=アウトレイジ・ビヨンド

公開年
=2012年

監督
=北野武

出演
=北野武
=三浦友和
=加瀬亮
=小日向文世
=中野英雄
=西田敏行
=塩見三省
=中尾彬
=神山繁
=松重豊
=桐谷健太
=新井浩文
=高橋克典

ストーリー
5年前、ヤクザ界での生き残りを懸け壮絶な権力闘争に明け暮れた暴力団「山王会」は関東の頂点を極め、政界にまで勢力を広げていた。彼らの壊滅を目指す刑事の片岡(小日向文世)は、関西最大の「花菱会」と対立させるべく策略を練る。そんな中、遺恨のある木村(中野英雄)に刺されて獄中で死んだはずの大友(ビートたけし)が生きていたという事実が持ち上がる。その後、出所した大友だったが……。シネマトゥデイより


公式サイト





面白過ぎだコノヤロー!!!!

アウトレイジ2部作通して繰り返される「コノヤロー!!」で始めるとするならばこの一言から始めざるを得ないです(笑)本当に面白いです!素晴らしい素晴らしい!北野映画の世界観、「コノヤロー!!バカヤロー!!」なアウトレイジの世界観を楽しみたいと思う人が楽しめるTHE娯楽映画に仕上がっています!

この映画に感動したか?いやしてません。この映画は何か心に残ったか?いや特に。それでいいのです。これぞTHE娯楽映画なのです。

人間関係は前作『アウトレイジ』が基礎になるので前作は是非1度DVDでチェックして望むできです。今作も前作に負けず劣らずの豪華キャスト陣が揃っています。

増して前作より年齢が高めで存在感のある西田敏行、塩見三省、中尾彬、神山繁らが悪どいおっさんをこてこてに演じています。そこに北野武、三浦友和、加瀬亮、中野英雄ら前作のヤクザたち。そして小日向文世、松重豊ら刑事。桐谷健太、新井浩文、高橋克典ら若手まで加わっています。

日本映画でもハリウッド映画でも豪華キャスト陣=演出破綻で駄作というものは数多く存在しますが本作においてはそんな心配は無用でした。北野武監督の演出はもちろんですが、ヤクザ映画で人が簡単に死んでいく世界のため一人ずつ映画から人が減っていくのです。この世界観ならではのルールに救われたと言ってもいいでしょう。

どの役者陣も素晴らしいですが花菱会の神山繁、西田敏行、塩見三省のぶれない怖さは特出して素晴らしかったです。台詞が一切ない下っ端の殺し屋の高橋克典も存在感ばっちりです。しかしやはり本作は小日向文世演じる片岡あってこそ。片岡最低!(褒め言葉w)

本作はとにかく娯楽映画一直線です。前作『アウトレイジ』を楽しめなかった方にはお勧めしにくいです。これは致し方なし。極悪非道の"死"が軽々扱われている世界は人によってはアレルギー反応を起こす可能性もあります。

逆に前作を楽しめた人には是非お勧めします。ただし良くも悪くも前作とは全く異なる映画になっています。前作に比べると実はバイオレンスシーンは少ないのです。そこらの映画よりは残虐ですが今回はドリルで頭を打ち抜くのと自分で指を噛みきるくらいでしょう。

加瀬亮演じる石原の最後もバイオレンスシーンですがあのシーンは私が見た回では笑いが起きていました(笑)バイオレンスに物足りなさを感じる評もありますが今回は小日向文世の片岡劇場として嘘と裏切りの世界観を存分に楽しめばそれでいいのです。楽しんだもの勝ち!

北野映画にしては相当万人向けな作品に仕上がっていますが、前作とは異なる展開や見所を用意し前作に甘えを見せない辺りやはり北野監督らしく『まあ当たらなくてもいいかな』というかわいさが見て取れます。

実際映画レビューは好意的見解優勢ですが否定評も一定量出てます。映画において好き嫌いはあって然るべきですし、北野監督映画である以上世間的評価なんて二の次でいいのではないかとも思います。楽しめる人が付いていくべき監督、それが北野武であるのですから。

『アウトレイジ ビヨンド』は本当に素晴らしい映画でした。しかし北野監督にはまた『ソナチネ』や『HANA-BI』のような心を刺すバイオレンス映画や『菊次郎の夏』や『アキレスと亀』のような心温まる映画もまた撮ってほしい気もします。これからも公開される度に観に行くことになります。

北野監督、バンザイ!!





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映画『レ・ミゼラブル』紹介、最高の感動がここに!素晴らしき映画がここに![ネタバレなし]



『レ・ミゼラブル』基本情報

タイトル
=レ・ミゼラブル

原題
=Les Miserables

製作年
=2012年

日本公開
=2012年

監督
=トム・フーパー

出演
=ヒュー・ジャックマン
=ラッセル・クロウ
=アン・ハサウェイ
=エディ・レッドメイン
=アマンダ・セイフライド
=サマンサ・バークス

ホームページ
http://www.lesmiserables-movie.jp/

ストーリー
1815年、ジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)は、19年も刑務所にいたが仮釈放されることに。老司教の銀食器を盗むが、司教の慈悲に触れ改心する。1823年、工場主として成功を収め市長になった彼は、以前自分の工場で働いていて、娘を養うため極貧生活を送るファンテーヌ(アン・ハサウェイ)と知り合い、幼い娘の面倒を見ると約束。そんなある日、バルジャン逮捕の知らせを耳にした彼は、法廷で自分の正体を明かし再び追われることになってしまい……。

予告編



「今年最高の感動」という宣伝は伊達ではなかった

2012年末の感想記事を修正してアップしてます。

宣伝文句の「今年最高の感動を」まさにその通りでした。

"On my own"の歌から涙が流れ・・・
"One day more"に涙し震え・・・
フィナーレはただただ涙が溢れ・・・

この映画にこそ「日本よ、これが映画だ」と付けるべき今年屈指の傑作でした。

本作はミュージカル映画で初めて生歌収録で演じるという手法を取りました。
実際に歌ってる映像が使われ、口パク演技ではないのです。
息遣いや溢れる感情が伝わってきてそれがより心を掴みました。

あ、そうなんです。
事前情報入れてない方へお伝えしますと本作はミュージカル映画なのです。

ヴィクトル・ユーゴーの名著作『レ・ミゼラブル』がミュージカル舞台化され、
そのミュージカル舞台が舞台版も手がけたのキャメロン・マッキントッシュの製作と
『英国王のスピーチ』でアカデミー賞監督賞を受賞したトム・フーパーの監督の元
遂に映画化されたのです。

『シカゴ』や『オペラ座の怪人』などのミュージカル映画とは全く異なり、
本作は台詞周りの95%以上が歌です。驚くレベルで普通の台詞がありません。
なのでミュージカル映画が苦手な方は苦痛かもしれません。

ここは俗に言う"映画には好き嫌いがある"のでしょう。見る人を選びます。
それでも大絶賛の嵐なのでミュージカル映画苦手な方も
チャレンジしてみるのもいいかもしれません。

震え・・・

魂から発せられる歌声・・・


流れる涙・・・


滴り落ちる雨粒・・・


未来のための汗の一滴一滴・・・


喜怒哀楽を伝える表情や瞳孔や鼻孔の動き・・・


これらを"劇"という中で我々観客が目撃するにはどうすれば良いでしょうか。そう、その表情をする役者へ近寄れば良いのです。"舞台"という劇場空間では座席により役者との距離が異なり、後ろの方の座席では当然その表情へ近寄ることはできません。

しかし映画はできるのです。

役者の表情へこれでもかと何度も近寄り、
時にその顔が画面の真ん中へ置かれシンメトリックな画面構成に。
時にその顔は画面の端へ置かれ背景はぼかされるシャロウフォーカスな画面構成となる。
これはトム・フーパー監督の前作『英国王のスピーチ』で行われた演出です。

その演出は今作『レ・ミゼラブル』において前作を遥かに超える感情を伝える演出として見事に機能したのです。概ね大絶賛に包まれている本作において
いささか難点や高評価ながら小さな指摘ともなっている顔のアップ画の多様は、
冒頭に書いた"震え"、"歌声"、"涙"、”雨"、"汗"、”表情"、"瞳孔"、"鼻孔"
などをこれでもかと伝えてくれるのです。

その積み重なねは彼らの思いや願いとして
私達の心へ気づくと染みこんで最後は涙へ変わり私達の心から溢れ出てくるのです。

舞台版のラストを私は知っている状態で今回鑑賞しました。
「映画化するとラストはああなるのか・・・」
涙するしか無いラストを迎え、劇場は涙で包まれていましたが、
涙すると同時に私は心の中で拍手をしたフィナーレでした。


ジャン・バルジャンの歌は手段ではなく、神への問いかけであり自問自答である

私は本作を舞台との比較よりもトム・フーパー監督の『英国王のスピーチ』の比較という視点で見ているので舞台や原作『レ・ミゼラブル』と比べての云々は今回言及しません。
というよりそこまで細かく今までの『レ・ミゼラブル』を探求していないのです。

今作をミュージカル映画だと知って見てるので、歌でストーリーを進めることには何の違和感も感じませんでした。しかし本作を見ながらすぐに感じたことがありました。

今作の主人公、ヒュー・ジャックマン演じるジャン・バルジャンが劇中で歌うのは映画のストーリーを進める手段ではなかったのです。その歌の1つ1つは"神"への問いかけであり、その問いかけを通しての自問自答なのです。

「私は誰だ?」
「私は何をしたのだ?」
「私はどうすべきか?」

ただの自問自答ではなく、神への問いかけであり自問自答であるのです。
だからこそ本作のジャン・バルジャンのラストシーンはあの場所になるのです。

ちなみに彼が神へ問いかけるのは決して神頼みをしているわけではないのです。
「◯◯になりますように」という頼みではないのです。
神へ問いかけ、天から見守っているであろう神の前で正しき自分であろうとしているのです。

中盤で出頭すべきかこのままいるべきかを自問自答するシーン。
ここは俗にいう究極の選択なわけですが、ここの歌う理由も当然
神の前で正しくあり、そして正直な道へ進もうとするための自問自答なのです。

キリスト教に関してに知識や認識は人それぞれでしょう。
しかし細かいことは置いておいて、その"神への問いかけ"であり"自問自答”
ということを意識して映画を鑑賞することで映画の深みを味わうことができるでしょう。
是非頭の片隅へ入れて鑑賞してみてほしいと思います。


見事なキャスティング!これが無ければ傑作には成り得なかった!

150年にも渡り愛されている『レ・ミゼラブル』。舞台と比較されることを避けて通れません。本作は賛否出つつも完全に賛辞優勢なので素晴らしい仕事を成されたと思います。

それは監督やプロデューサーの手腕があってこその結果なわけですが、
やはりどんなに良い演出をしてもミスキャストでは傑作は生まれなかったでしょう。

ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウという二大オーストラリア俳優が演じたジャン・バルジャンとジャベール。ヒュー・ジャックマンの歌声はアカデミー賞の司会をした時などでお墨付きでした。

結果としても見事な演技と歌声だったと思います。
太い声というよりも透き通る声がまたいいんですよね。
生歌収録だからこそマッチしたキャスティングだなとも思いました。

ラッセル・クロウですが、キャスティング発表された時凄く不安になりました(笑)
だってラッセル・クロウですよ?wラッセル・クロウが歌うんですよ?
と思ってキャスティング時に調べたらオーストラリアでCD出してたんですね(笑)

ヒュー・ジャックマンと比較した際にラッセル・クロウの方が声が太いので
追う側追われる側の声の分別がついてとても良かったです。
個々ではなく二人セットと考えたキャスティングが見事だなと思いました。


そしてアン・ハサウェイ。とんでもなく素晴らしいです。
特に予告編やCMでも流れている"I dreamed a dream"の歌声…
圧巻の一言で気づいたら涙が流れていたほどです。


マリウスを演じたエディ・レッドメインとアンジョルラスを演じたアーロン・トヴェイトの少年コンビがまたこれいいんですよ。マリウスの揺れ動く心や葛藤そして悲しみ・苦悩が見事に感じられましたし、アンジョルラスの真っ直ぐ未来を見据える熱い気持ちも見事な演技でした。また革命の学生グループにいたガブローシュを演じた子役ダニエル・ハトルストーン、彼もまた素晴らしかったです。

そしてやはり歌声なら断トツのアマンダ・セイフライド。あの透き通る声は素晴らしいの一言。さっきから素晴らしいしか言ってませんね、すいません(笑)

しかし、それらを超えて私が完全にノックアウトされたのはエポニーヌ役のサマンサ・バークスです。舞台版からそのままキャスティングされたサマンサですが本当にお見事。

彼女の歌う"On my own"で一気に涙腺がゆるみ涙が溢れました。
"On my own"の歌に合わせた予告編があったのでここに貼っときます。



勇気を胸に、今日を生き明日を夢見る

『レ・ミゼラブル』は勇気に満ちあふれている映画です。
その勇気を2時間38分感じることは生きる糧となり、明日への希望を与えてくれるのです。

ジャン・バルジャンというイエスキリストのような主人公。
そして正義を貫きながらも孤独を背負っていたジャベール。
子供のために自らを犠牲にしたファンテーヌ。
また自らの気持ちを抑制して愛する人の幸せを願ったエポニーヌ。
愛を誓ったマリウスとコゼット、そして民衆・・・。

人の行い1つ1つに無駄はないのです。
今日を生き、明日を生き、その積み重ねは自らに人生だけでなく、
後世が生きる世界を作り上げることでもあるのです。

『英国王のスピーチ』は御行儀よくフレッシュな傑作でしたが、本作『レ・ミゼラブル』はとても熱い熱い大傑作でした。トム・フーパー監督は本当に天才です。次回作も当然期待します。

大傑作『レ・ミゼラブル』。
長々と文章書かせて頂きましたが、本当にお勧めです。


映画『007スカイフォール』紹介、史上最高の007ここにあり!サム・メンデス監督はやはり天才!![ネタバレなし]


『007スカイフォール』基本情報

タイトル
=007 スカイフォール

原題
=SKYFALL

製作年
=2012年

日本公開
=2012年

監督
=サム・メンデス

出演
=ダニエル・クレイグ
=ハヴィエル・バルデム
=ジュディ・デンチ
=レイフ・ファインズ
=ベレニス・マーロウ
=ナオミ・ハリス
=ベン・ウィショー
=アルバート・フィニー


ストーリー
MI6のエージェントのジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、NATOの諜報(ちょうほう)部員の情報が記録されているハードドライブを強奪した敵のアジトを特定し、トルコのイスタンブールに降り立つ。その組織をあと少しのところまで追い詰めるも、同僚のロンソンが傷を負ってしまう。上司のM(ジュディ・デンチ)からは、敵の追跡を最優先にとの指令が入り、後から駆け付けたアシスタントエージェントのイヴ(ナオミ・ハリス)と共に、敵を追跡するボンドだったが……。


予告編






『原点回帰と家族の物語』

23作目を迎えた007シリーズ最新作『007スカイフォール』。23作、年にして50年目。往年のファンからここ十年のファン、ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドとなったここ3作品からのファン、様々なファンが取り巻く世界的シリーズの新作は、映画自体を取り巻く状況を映画の世界に反映させた素晴らしい作品でした。

本作が描こうとしているテーマは「原点回帰」でしょう。サイバーテロ的なストーリーで進む前半は、それに合わせて新型のワルサー(銃)や無線発信などの最新のものを駆使して敵に挑んでいきますが、後半は猟銃や踏むと爆発する仕掛け爆弾などこれでもかとアナログな戦いになっていきます。

それは古いものへと逆戻りしていくといってしまえばそこまででしょうが、これは「原点回帰」の一つの描き方なのです。映画の後半の幕開けとも言える逃避行のため車を乗り換えるシーンで007のあのテーマ曲がやっとかかります。

逃避行のために乗り換える車は往年シリーズで活躍したあのアストンマーチン!私の見た回にはファンの方が多かったようでこのシーンで歓声と拍手が起きました(笑)

武器の「原点回帰」だけでなく、車やテーマソングまでここで「原点回帰」していきます。前半の「面白いけど007ぽくない」部分はこのための演出だったのかと唸るしかありませんでした。

そして逃避行の目的地はジェームズ・ボンドの出生の地なのです。幼い頃にトラウマがあるジェームズ・ボンドもここで故郷へと「原点回帰」するのです。ありとあらゆる「原点回帰」が最後の戦いを前に全貌を見せるというわけです。

嵐の前の静けさの中で語られる物語はボンドの幼少期について、つまり家族の物語。ここである程度映画詳しい方ならまた唸るわけです。そう、本作の監督はサム・メンデス。アカデミー賞を受賞した『アメリカン・ビューティー』、『ロード・トゥ・パーディション』『レボリューショナリー・ロード』などで家族のあり方について描いてきた監督です。

家族の物語をここに入れ、尚且つ実際の母親ではない上司Mをボンドや敵のシルヴァは"Mom"、"Mommy"と母親的に呼びます。家族の物語の中に家族"的"な非家族要素も入れ込まれていくのです。

『原点回帰と家族の物語』、これぞサム・メンデスの描く007!!お見事!!

この辺りで映画中盤のあるシーンを思い出すのです。長崎市の軍艦島をモチーフにした敵のアジトでボンドは自らの趣味を「復活」といいます。「復活」は本作では「原点回帰」のことなのです。ボンドの趣味「復活」=「原点回帰」は出生地での最後の戦いへと進んでいきます。

戦う方法は先に述べた猟銃や仕掛けの爆弾など、そしてここまでアナログでいくかと言わんばかりの地下脱出路まで出てきてクライマックスの決着を付けるシーンは「原点回帰」の元の元であるボンドの家族の眠る墓のそば。

シンプルでわかりやすく進むストーリーの下に徹底されている「原点回帰」そして「家族」の物語。深い・・・お見事・・・素晴らしい・・・。

そうして映画はエピローグへと進んでいきます。MI6の新たなオフィスはハイテクではなくこちらも「原点回帰」を意識した木の温もりのあるものに。そしてラストシーン直前である人物の本名が明かされます。シリーズのファンはここで「おお!!!!」となります。なりました(笑)

映画は大きな疑問点も残さず次のミッションへの期待を抱かせ終了。ガン・バレルが映されエンドロールになって思ったこと。「何を取っても最高の007映画だ!」。興奮冷めやらぬまま劇場を後にしました。




最大の魅力は映像(撮影)!

表面のストーリーはシンプルでわかりやすいのにその中に深みを持たせることに成功した本作ですが、最大の魅力は「原点回帰」のストーリーではありません。最大の魅力、私は映像(撮影)だと思います。

サム・メンデス映画お馴染みのロジャー・ディーキンスが撮影を担当していますが、サム・メンデス監督同様ロジャー・ディーキンスもアクション映画は初めてです。普段芸術的な"静"の芸術を撮ってきた撮影監督のアクション撮影は"動"の芸術で、芸術的に変わりなく息を飲むのもでした。

オープニングの1カット目から「これちょっと凄いことになるんじゃないか」と思わされたわけですが、影を多用したシーンは本当に芸術的でした。是非"映像がとても素晴らしい"ということを頭に入れて映画堪能してほしいと思います。




予習しておくべき作品

本作を最大限楽しむためにできれば過去の007映画2本を見ておいてほしいです。一本目が『007ゴールドフィンガー』。かれこれ40年以上前の作品で007シリーズ3本目です。この映画へのオマージュが映画後半で用意されています。是非この映画を見てあるシーンで熱狂してほしいです。

余裕があればもう1本、ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドになった初代作品の『007カジノ・ロワイヤル』。こちらも是非見ておいてほしいです。ストーリーは直接関係していないですが、ここ3本(カジノ・ロワイヤル、慰めの報酬、スカイフォール)は過去の20本に比べてシリアスなテイストに軌道修正されています。

プレイボーイなジェームズ・ボンドの側面が相当削られているのです。そのテイストに慣れ、かつボンドが愛した女性との悲しい過去を押さえておく意味で『007カジノ・ロワイヤル』も是非予習してみてください。

この2本を鑑賞したら是非劇場へ行きましょう!そして007面白いと思ったら残りの20本を見ていきましょう。



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ミッキーマウス×ロジャーラビットの映画企画"The Stooge"の実現性や如何に?




ミッキーとロジャーラビットが共演する"The Stooge"という映画の企画があるそうです!

って記事が出ていたのでご紹介。



http://www.slashfilm.com/mickey-mouseroger-rabbit-film-called-the-stooge-has-been-proposed-to-disney/

Gary K. Wolf, creator of Roger Rabbit, is saying a proposal for a film called The Stooge is being prepared for Disney executives. The film would be a fully-animated buddy comedy starring Roger Rabbit and Mickey Mouse.

記事ではミッキーマウスとロジャーラビットの映画の企画が準備されていると書かれています。

"The Stooge"といえば1952年に公開されたディーン・マーティンとジェリー・ルイスの映画のタイトル。



こちらの記事ではディーン・マーティンがミッキー、ジェリー・ルイスがロジャーではとも書かれてます。


ただ、どうもリメイクではないようなのでモチーフとして形を借りてオリジナル路線へ進むのでしょうかね。
ディズニーランドが舞台とか何とかということも書かれてて妄想が…w


"企画がされている"という記事であり、製作段階に入ったわけではないようですね。
ディズニー/ピクサーは中長期で公開予定アニメを発表しているので現時点で"企画"ということは、実現してもまだまだ先になると思います。

記事に書いてあるようにミッキーマウスは久しく劇場公開映画に出てきていません。
よってこういった企画が存在していることは決して変な話ではないですね。
確かに劇場でミッキー見たいですね!

大人の事情で現在東京ディズニーランドではロジャーラビットのグリーティングが無くなっています。
映画企画がうまくいった暁にはこちらも復活してほしいなと思ってみたり。
さてどうなるか!


Instagramのアカウントを削除する方法



今回はシンプルにInstagramの削除方法をお伝えします。



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Instagramのアプリからは削除できないっぽいです。
PCまたはスマフォのブラウザから削除をしましょう。


1:https://instagram.com/accounts/remove/request/ へアクセス。
      ログインできててればすぐに2のページが出ます。
      ログインできてなければログインページが出てその後2のページが出ます。



2:以下のページが出るので理由を選択する





3:理由を選択すると赤背景・白字で「アカウントを完全に停止する」が出てきます。
  これを押すとアカウント削除になるのでもう一度消していいか自問自答してから押してください。



以上です。

今新しいアカウントで再スタートさせましたが、以前一度アカウントを消したのでその経験則からの記事です。

参考になれば幸いであります。

遂にテッドDVD/Blu-ray発売!iTunesでも発売!くだらないiPhoneアプリも紹介しちゃうよ!


日本で興行収入30億円を超える大ヒットを記録した『テッド』。

エロ親父全開の熊が暴れまわるコメディ映画でありつつ、
製作者の映画愛てんこ盛りの内容やまさかの感動で涙を流す素晴らしい作品でした。


そんな『テッド』のDVDが7月24日にいよいよ発売となります!
注目はテッドのぬいぐるみ付きのバージョンでしょうw
これは買いですよw

テッド 俺のモコモコ スペシャルBOX (限定生産商品) [Blu-ray]

テッド ブルーレイ (デジタル・コピー付) [Blu-ray]

テッド [DVD]

【Amazon.co.jp限定】テッドスチールブック仕様ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

まさかの4種類www
私は当然ぬいぐるみ付きを買いますw
楽しみですw

Itunesでもダウンロード(販売&レンタル)できるぜ!!w


とういうのは前置きでしてw
ここから本題!w

実はお馬鹿なiPhoneもリリースされてますw


ホント痛快で面白いです!
ただ一部下品なので電車や公共の場でのアプリ利用には最新の注意を払ってくださいw







無料なんでこの際入れてみてはいかがでしょう?(・ω<)