『の・ようなもの のようなもの』感想、心地よさと、おもしろさと、森田芳光監督と - Cinema A La Carte

『の・ようなもの のようなもの』感想、心地よさと、おもしろさと、森田芳光監督と

(C)2016「の・ようなもの のようなもの」製作委員会

2011年に急逝した森田芳光監督のデビュー作「の・ようなもの」(1981)のその後を描いた『の・ようなもの のようなもの』を鑑賞させて頂きました。森田芳光監督作品を全て見ていなくても「心地よい」「面白い」と思える素晴らしい作品でした。


スコア

◯私的満足度
★★★★☆(4/5)
=本当に心地よい!何も起こらないけど人の温かさを感じる!

◯ファミリーオススメ度
★★★★☆(4/5)
=ほんわか楽しく笑えます

◯子供オススメ度
★★★☆☆(3/5)
=少し難しいかもだけど楽しく見れるかなと

◯友人オススメ度
★★★★☆(4/5)
=ほんわか楽しく、是非とも!

◯デートオススメ度
★★★★☆(4/5)
=上に同じ

◯映画リピーターオススメ度
★★★★★(5/5)
=森田芳光監督オマージュ満載で楽しめます!

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(C)2016「の・ようなもの のようなもの」製作委員会

感想:「心地よさと、おもしろさと、森田芳光監督と」

下町での落語家たちのドタバタを描いた本作。映画自体は実は続編でして、35年前に公開された森田芳光監督デビュー作『の・ようなもの』。その35年後を描き、当時のキャストも総出演。

と言うとかなり敷居が高いイメージですがそんなことはありません。

私自身35年前は生まれておらず、森田芳光監督の作品は全て見てなく、デビュー作の『の・ようなもの』もお恥ずかしながら拝見しておりません。それでも本作をとても楽しむことができました。

主演は松山ケンイチでして、北川景子がナイスアシスト。『の・ようなもの』の主要キャストは総出演ですが、主演という切り口が変わっているので問題なく作品に入っていくことができます。

(C)2016「の・ようなもの のようなもの」製作委員会


もちろん『の・ようなもの』鑑賞済みの方はより楽しめて感無量のようで、その熱き感想は私が編集長を務める「シネマズby松竹」の公式ライター増當竜也さんの記事を是非ご覧頂ければと思います。

正直に申しますと、いくら森田監督へのオマージュといっても、今さら『の・ようなもの』の続編なんて……などと見る前は思っていたのですが、いざ鑑賞してびっくり、ここまで今の時代に見合った1本の映画として屹立させながら、見事にオマージュまで捧げ得ていたことに対し、こちらの思慮の足りなさを反省すると同時に、前作と同じく尾藤イサオが歌うエンディング・テーマ『シー・ユー・アゲイン雰囲気』を聴きながら、もっと広くこの快作をアピールしたくなった次第です。
参照:森田芳光監督の遺志を受け継いだ快作 『の・ようなもの のようなもの』

(C)2016「の・ようなもの のようなもの」製作委員会

私は映画に詳しくなく、森田芳光監督作品も全て拝見してるわけではないのでこのようなことを言うのは恐縮なのですが、日本映画らしさをこの映画から深く感じることができました。、何も起こずとも人と人との繋がりや温かさを笑いとともに感じれる時間は至福で、その自然とした日本らしさは見ていて本当に心地よいのです。

言わなくてもわかると思いますが、本作はアクションだったり、駆け引きだったり、どんでん返しだったりはありません。予定調和なんですが、その予定調和がとても心地よいのです。もちろんそこに賛否はあるかと思いますけれども。

(C)2016「の・ようなもの のようなもの」製作委員会


『椿三十郎』や『僕達急行』などの森田芳光監督作品に出演していた松山ケンイチですが、本作の落語演技はとても魅力的。コメディ的な演技にどんどん磨きがかかってきたなと感じますね。

『間宮兄弟』で同じく森田芳光監督作品に出演した北川景子のナイスアシスト感もとても魅力的。北川景子と言えばオシャレで美人(&Daigoの嫁)というイメージですが、本作では美しいけどどことなくオーラがイマイチ感が出ているのが楽しいですし魅力的です。

そして本作で何と言っても最も魅力的なのは出船亭志ん魚を『の・ようなもの』以来、35年ぶりに演じる伊藤克信。より磨きのかかった落語やその練習シーンは圧巻です。カムチャッカ半島笑いました(笑)

(C)2016「の・ようなもの のようなもの」製作委員会

というように、予定調和だからこそ、人と人との繋がりや温かさを笑いとともに感じれる魅力を映画で堪能することができました。

しかし私は悔しいんですよ。だって、絶対この映画森田芳光監督作品を隅々まで知ってる方の方がもっと楽しんでますもん。だから私は、森田芳光監督作品をもっともっと見て、全作品見た後繰り返し繰り返し見て、この映画をもっと愛そうと思います。

そう思わせてくれるだけの心地よさとおもしろさを感じたのでありました。


おしまい!

(C)2016「の・ようなもの のようなもの」製作委員会

どんな映画?

東京の下町。落語家一門の出船亭に入門した志ん田(しんでん)は、師匠の志ん米(しんこめ)から、かつて一門に在籍していた志ん魚(しんとと)を探してほしいと頼まれる。志ん米は、一門のスポンサー的存在で、志ん魚を贔屓にしている女性会長のご機嫌をとるため、もう一度志ん魚を高座に引っ張り出そうと考えていた。志ん田は、師匠の弟弟子である志ん水(しんすい)や昔の門下生を訪ね歩いて手がかりを集めようとするが、なかなかうまくいかず……。
参照:http://no-younamono.jp/


公式HP



予告編




written by shuhei