『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』感想、負が笑顔に変わるとき - Cinema A La Carte

『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』感想、負が笑顔に変わるとき


思考の整理ができずレビューを書けないでいた『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』。何とかまとまったのでやっと重い腰を上げて書くことにします。パフォーマンス練習の苛酷さ、続出する卒業、負を数多く扱いながらその先の未来を見つめた作品だと思いました。


(C)2015「DOCUMENTARY of SKE48」製作委員会

感想「負が笑顔に変わるとき」

私はAKBグループや乃木坂46など秋元康プロデュースのアイドルグループには好意的な人間です。ただし大ファンというほどではありませんので、ドキュメンタリー映画はややある知識を元に冷静に鑑賞することができます。


Cinema A La Carteでは今まで以下の2作品をレビューしています。

『DOCUMENTARY Of AKB48 The Time Has Come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』

『悲しみの忘れ方 DOCUMENTARY Of 乃木坂46』感想、人は変われる、そのためには条件がある


SKE48に関してですが、私は秋元康プロデュースのアイドルグループの中では最も好きです。というかAKB48には全く興味がなかった(嫌いではなく興味が無いだけ)のですが、SKE48のおかげで興味を持つようになったのです。

そんなSKE48の初のドキュメンタリーということでかなり期待をしていました。AKB48グループのドキュメンタリー映画を全て見ているので「映画はアイドルのPV映画にはならずシリアスなものになる」ことは想定できました。


[DVD発売済み]


※『悲しみの忘れ方 DOCUMENTARY Of 乃木坂46』はレビューアップ済みですが、公開は『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』の方が先です。

(C)2015「DOCUMENTARY of SKE48」製作委員会

SKE48のドキュメンタリー映画に感じたイメージは「過酷」でした。AKBドキュメンタリーシリーズや乃木坂46のドキュメンタリー映画と同様にシリアスに紡がれていくSKEの物語。

AKBを超える存在になるための練習は「過酷」という言葉で表し切れないほど過酷。倒れるメンバー、精神的に肉体的に追いつめられるメンバー、それが痛々しく描かれます。

しかしそれを振り返るメンバーたちのインタビューはどこか涼しげ。その過酷な練習があり、それにより輝いた本番パフォーマンスがあったからこそでしょう。

つまりその苛酷さは無駄なものではなかったのかなとも思いました。

負が笑顔に変わった瞬間でした。

(C)2015「DOCUMENTARY of SKE48」製作委員会

「SKE48と言えば?」

少しだけ知識がある方なら「W松井」と答えるかもしれません。松井珠理奈と松井玲奈の2枚看板ですね。(松井玲奈は今年8月に卒業しました)

そんなW松井の関係についても当然映画は言及し、二人へインタビューをしていきます。

メディアやファンは「W松井」という二枚看板をライバルとして扱ったり、煽ったり、時にはファン同士での衝突もありました。

二人の苦悩が映画で見られました。年上の松井玲奈が松井珠理奈を可愛がりながら支えたりする仲良しの関係が真実。しかしメディアやファン、総選挙で拮抗する順位などから「ライバルでいるべきなのかな」という悩みを抱えていた時期もあったようです。

映画では描かれませんが、松井玲奈の卒業前後の二人を見ていると仲の良さが溢れ出ていましたので、これも負が笑顔に変わったそれと捉えることができました。


「W松井」は多くの方が知ってるかもしれませんが、「JRA」と言われていた時期もありました。これは松井珠理奈(=J)、松井玲奈(=R)、に高柳明音(=A)を加えた3枚看板のことです。

高柳明音は今では2列目以降での起用が大半。その状況に高柳明音は号泣しながらインタビューに答えます。どんどんポジションが下がっていくのを一番悔しがってくれているのは一番のファンである母親。そんな母親のためにももう一度頑張りたい。高柳明音は号泣しながら答えました。

そんな高柳明音は、今年のAKB48総選挙で14位にランクインし見事AKBの選抜メンバーとなりました。これも負が笑顔に変わった瞬間でした。


(C)2015「DOCUMENTARY of SKE48」製作委員会

SKE48の歴史を語る上で避けて通れないのが「卒業の歴史」です。AKB48も卒業は多いですが、SKE48もとても多く。しかも当初中心にいたメンバーたちがどんどん辞めていってしまいました。

今回の映画では矢神久美や桑原みずきなど当初の主要メンバーたちがインタビューで登場します。今している仕事や将来を語りながら、卒業した時の話や当時の事を語っていきます。

表情や言葉からはポジティブな印象を受けましたが、名古屋という地方においてAKBという本店がある状況でアイドルとして、芸能人として将来を見出すのはそう簡単なことでは無いのだろうと感じました。

この「卒業」はSKEの傷でもありますが、クライマックス付近の卒業したメンバーたちの表情には「頑張れ!」と思いました。

また矢神久美が言っていたように「今いるみんなには頑張って欲しい。無理しない程度に。」と私も思いました。

(C)2015「DOCUMENTARY of SKE48」製作委員会

この映画が公開されたのは2月、松井玲奈が8月に卒業、今は11月。月日が流れるのは早いものです。

最人気だった松井玲奈が卒業して、これからのSKE48には不安があるのが事実。しかし応援はしたいものです。

この不安も一時期的なもので、その負もまた笑顔で振り返ることができたら良いなと思っています。


映画の感想がなかなかまとまらず、ずっと書くことができなかった『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』の感想。

こんな感じでまとめてみました。

次なる成長、次なる輝きを願って、おしまいとします。


『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』

どんな映画?

「AKB48」の姉妹グループで、名古屋を拠点とする人気アイドルグループ「SKE48」の初のドキュメンタリー。2012年、AKB48の初の姉妹グループとして名古屋に誕生したSKE48は、姉妹グループの中では初めてNHK紅白歌合戦への出場を果たし、単独ドーム公演も実現させるなど、姉妹グループの中でも常に先頭を走り続けている。1期生のオーディションから撮りためられてきた記録映像と、新たに撮影されたメンバーのインタビュー映像を交え、結成からの6年間の軌跡を描き出す。


公式HP
http://2015-ske48.jp/


予告編


written by shuhei