東京国際映画祭『ザ・ウォーク』感想、今度は私が夢を実現する番 - Cinema A La Carte

東京国際映画祭『ザ・ウォーク』感想、今度は私が夢を実現する番


東京国際映画祭のオープニングにて『ザ・ウォーク』を鑑賞して参りました。ワールド・トレードセンターを綱渡りする偉業を成し遂げたフランス人、フィリップ・プティを描いた作品です。ハラハラ・ドキドキの綱渡りとしんみり響くドラマの余韻に浸っています。


スコア

◯私的満足度
★★★☆☆(3/5)
=とにかく綱渡りが凄い!

◯ファミリーオススメ度
★★★☆☆(3/5)
=害はなし。高いところ苦手だと辛いかも。

◯子供オススメ度
★★★☆☆(3/5)
=上に同じ。良い子は真似しないでね!

◯友人オススメ度
★★★★☆(4/5)
=エンタメ、エンタメしてるので楽しめるかなと。

◯デートオススメ度
★★★★☆(4/5)
=上に同じ。

◯映画リピーターオススメ度
★★★★☆(4/5)
=正しいVFX、正しい3Dがここにあり。ゼメギスの意地。

◯WATCHAでレビューをチェック&書いてみる



レビュー:「今度は私が夢を実現する番」

本作の主人公は実在するフランス人の綱渡り師フィリップ・プティ。

彼を主人公にしたドキュメンタリー映画『マン・オン・ワイヤー』という作品もあり、そちらでご存知の方もいらっしゃるでしょう。



今回の『ザ・ウォーク』はフィリップ・プティが綱渡りの楽しさに目覚めたところから、ワールドトレードセンターの綱渡りプロジェクト、そしてその後を描いていきます。


オープニングからフィリップ・プティを演じるジョセフ・ゴードン=レヴィットがナレーション「的に」色々と行間説明をしてくれるので、非常にわかりやすく話が進みます。

クライマックスであり、最大の見所である綱渡りのシーンに進む前半や中盤は思った以上にコミカルにゆるい感じで進んでいきます。そこにしっかりとストーリー性を持たせる辺りはさすが名匠ロバート・ゼメキスだなと改めて思いました。

私たちがこの前半や中盤から感じるのは彼の底知れないチャレンジ精神であり、愛する人と夢の実現に向けて頑張るひたむきさであり、彼の恩師パパ・ルディの知恵の巧妙さなど。

あらゆる要素が映画を楽しませてくれるのです。


そして最大の見せ場であるワールドトレードセンターの綱渡りシーン。ここはもう高度なVFXと3D映像で足が竦むほどド迫力に私たちに綱渡りを見せつけてきます。

私は高いところを楽しめるタイプですが、それでも所々ビクッとするものがあり、高所恐怖症の方はきっと相当辛い映画体験になると思います。だからこそ見てほしいとももちろん思うわけなんですけどね。

この綱渡りシーンは呆気無く終わる・・・と思いきやとんでもない見せ場の連続で本当に楽しかったです。




事実としてこの綱渡りは成功したわけで、それはハッピーエンドを約束する偉業だと思いました。

しかし違いました。

2001年にワールドトレードセンターは9.11テロで崩壊してしまいました。綱渡りの偉業を達成した人たちとのその後も切ないものでありました。

「今度は私が夢を実現する番。」

綱渡りのシーンが最大の見せ場でありつつも、この台詞が私は脳裏に焼き付いています。

偉業の先には幸せな人生があり続けるわけではない。そんな痛烈なメッセージが最後に示されました。

「楽しかった!」「面白かった!」と思っていての最後のこの展開。それが映画的には映画を何倍も素晴らしいものにしていたのは言うまでもありません。

その意味で、この映画は本当に余韻の素晴らしい映画だなと思ったわけでありました。



どんな映画?

米ニューヨークのワールドトレードセンターで命がけの綱渡りを敢行した男の物語を3Dで映画化。1974年8月7日、当時世界一の高さを誇ったワールドトレードセンター。フランス人の大道芸人フィリップ・プティは、地上から高さ411メートル、110階の最上階で、そびえたつツインタワー間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしの空中かっ歩に挑む。


公式HP
http://www.thewalk-movie.jp/


予告編