『劇場版 MOZU』感想、カオスに、壮大に、容赦なく - Cinema A La Carte

『劇場版 MOZU』感想、カオスに、壮大に、容赦なく

(C)2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C)逢坂剛/集英社

11月7日に公開となる『劇場版 MOZU』を東京国際映画祭にて鑑賞させて頂きました。MOZU初見でしたが、壮大な世界観を普通に楽しむことができました。


スコア

◯私的満足度
★★★☆☆(3/5)
=MOZU新参者としてはわからない部分が多かったが楽しめた

◯ファミリーオススメ度
★★☆☆☆(2/5)
=割と残虐なので難しいところ

◯子供オススメ度
★★☆☆☆(2/5)
=上に同じ

◯友人オススメ度
★★★☆☆(3/5)
=MOZU好き同士ならオススメ4〜5に

◯デートオススメ度
★★★☆☆(3/5)
=西島さんイケメン過ぎて何ともいえないw

◯映画リピーターオススメ度
★★★☆☆(3/5)
=CG騙しになっておらず結構壮大に頑張ってる

(C)2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C)逢坂剛/集英社

レビュー:「新参者だが楽しめた」

東京国際映画祭での上映があったため鑑賞。ただし私は何と『MOZU』のドラマを一切見ていないのです。ドラマの映画化でドラマ見てないと大ヤケドすることも多いので、かなり心配だったのですが、結果的に「壮大な世界観を普通に楽しめた」感じでした。

『MOZU』はTBSとWOWOWの共同制作の連続ドラマが放送され、今回その先の映画化となります。

その何十時間と流れてきたドラマを「西島さん主演で結構ハードボイルドなドラマ」程度しか知識の無い状態で見てしまったわけです。あまりにちんぷんかんぷんだったら感想書くのを自粛でもしようと思ったのですが、大丈夫でした。

確かにわからないことだらけでした。池松壮亮くんの役が双子なこととか、西島さんの娘さんの件とか知識が全く無いのでそりゃ当たり前です。というか長谷川博己の役、お前のそのぶっ飛んだ感じ一体何なんだ…。(←楽しんではいた)



という感じでわからない部分がたくさんありましたが、それでも全然映画として楽しめました。

まず、今回の映画はかなり世界観が壮大なのです。言葉を選ばないなら「お金かかってる」映画。海外ロケだけしてドヤ顔でスケール感を出す映画もありますが、本作では海外ロケ(フィリピン)で、爆発やるわ、現地の人たくさん出すわ、でかなりお金かけてやってます。

それだけで「ありきたりじゃない」感をとっても楽しめたわけです。そして『アンフェア』もそうですが、おふざけに走らないハードボイルドさは個人的にとても好みです。長谷川博己さんのいい意味でもぶっ飛びはこのハードボイルドで硬派な世界観だとスパイスですので妨げではなくむしろプラス。

そんな感じで映画全編、壮大でハードボイルドな世界観を堪能できました。



今回は西島秀俊さん演じる倉木ら警察が、日本を裏で操ってきたダルマという存在との対峙するお話。倉木の娘さんの死と、このダルマが関わっているらしいということで徐々に真相へと迫っていきます。

そのダルマを取り巻く人達がまあ厄介。松坂桃李さんの狂気に始まり、伊勢谷友介さんの冷徹さ、そして敵か味方かわからない長谷川博己さんのぶっ飛び演技。オーバアクトもいいところですが、むしろそれが楽しめる感じになっています。

そして西島秀俊さん、香川照之さん、真木よう子さんらの主要人物がそのくせ者役者の中でしっかりと「主演」として際立ってもいます。香川照之さんと真木よう子さんがうまい具合に準主役として丁寧に演技をすることで、西島秀俊さんが際立ちます。まあ一言で言えば「何をやってもイケメン」に仕上がっています。

ラスボスを演じるビートたけしさんは、思ったよりも登場時間は少ない印象。しかしだからこそその単位時間当たりで最大の存在感をスクリーンで見せつけます。予告編のビートたけしさんは一瞬座頭市に見えましたが、映画で衣装全体を見たら特に似てはいませんでした。何だったんだろうあの錯覚は。



映画はストーリー的に一定の結末を見せます。しかし「MOZUらしさ」でもあると思うのですが、ハードボイルドな一貫性がある中で締まりが弱いラストの食事シーンとバーシーンは些か気になりました。ただそれがドラマにおける正常なバランス演出であるなら特に問題も無いのかもしれませんね。ここはドラマを見ていないので何とも言えません。新参者としては気になる箇所ではありました。ただ大きな問題でも無いですね。



ドラマからの映画化ということで『アンフェア』と比べた時に、『アンフェア』よりは初見さんには優しい映画かなと思いました。これはおそらくストーリー以外に見どころが多くあるからでしょうね。ただ『HERO』に比べるとやや難しいところはありますね。

ドラマファンの方で既に鑑賞された方のご意見を見ると賛否両論となっている感じです。それはストーリーの側面がまあ大きいでしょうね。

映画としては最初に書いた通り、とにかく壮大な映画に仕上がっています。アクションも楽しめます。残虐シーンが多いので万人に勧められるものではありませんが、西島秀俊さんのイケメンを拝むという目的でも、壮大な映画を見るという目的でも、気になるなら是非楽しんでほしい一作です。


『劇場版 MOZU』は11月7日に公開です。


(C)2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C)逢坂剛/集英社

(C)2015劇場版「MOZU」製作委員会 (C)逢坂剛/集英社

どんな映画?

妻の死の謎を追っていた公安警察官の倉木は、警察の内部に巣くう闇を明らかにした。しかし、それは恐るべき陰謀の氷山の一角にすぎなかった。ある時、高層ビルが占拠・爆破され、ペナム共和国の大使館が襲撃されるという2つの大規模テロ事件が同時発生。暗殺専門の殺し屋・権藤を中心とするテログループの犯行だったが、権藤らの裏には日本の犯罪史に残る重大事件を裏で操ってきた「ダルマ」と呼ばれる存在があった。


公式HP
http://mozu-movie.jp/


予告編