『心が叫びたがってるんだ。』、等身大の主人公たちの魅力を解説 - Cinema A La Carte

『心が叫びたがってるんだ。』、等身大の主人公たちの魅力を解説

(C)KOKOSAKE PROJECT

9月19日から公開の青春群像劇アニメ『心が叫びたかってるんだ。』お先に見せていただきました。軽くストーリーラインには触れますが、基本的にネタバレなく、作品の魅力を語っていきたいと思います。


どんな映画?

あることがきっかけで家族がバラバラになってしまった成瀬順。彼女の元に玉子型の妖精があらわれ、彼女に喋ると腹痛が起こる呪いをかけてしまう。そんな彼女が「地域ふれあい実行委員」に入り、出し物としてミュージカルの主演をやることとに…。


予告編


共感できるからこその魅力

今回の泣き所は『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』(あの花)のような悲しい系ではないんだけど、しっかり泣き所もあり、とても楽しく見させていただきました。

さて、傷や挫折だらけの彼ら。でもそんな等身大なキャラクターたちだからこそ共感してしまうわけです。20歳を超えるといろいろな経験をされてきてると思います。必ずしも綺麗なことだけではない。挫折や悩みなど多く抱えてこられたことでしょう。自分もそんな一人。

自分の場合は言いたいことがあまりはっきり言えないため、成瀬に。そして喋るときも場を人との対立がめんどくさいから対立しないようなことしか言わなくなってしまい、そんなところが主人公坂上に似てると共感してしまいました。


喧嘩に恋にまさに青春

まだまだ若くワガママっ子な主人公たち。だからこそ起きる衝突。些細なことに見えて彼らには重要なことだったりするんですよね。まずはじめに起こる衝突といえば、担任の先生にこの4人が命じられた「地域ふれあい交流会」の実行委員。これの出し物を選び、「ミュージカル」に決定したときに。

盛り上がりはミュージカル直前

ミュージカルシーンは目玉と思うのですが、やはり展開的にその直前の一波乱が一番熱い。それぞれの感情が爆発し思いをのせて一気に加速していきます。どんな展開が待ち受けているか、是非とも劇場で。ありきたりな風には展開しません、とだけ言っておきます。

ヒロイン・成瀬順

幼少期は元気で明るくおしゃべり好きな少女。でもあるとき喋りすぎて家族をバラバラにしてしまったことから玉子の妖精に喋ると腹痛を起こすという呪いをかけられ、無口で塞ぎがちの女の子に…。彼女のコミュニケーション手段はもっぱら自分の携帯電話に言いたいことを打ち込み相手に見せるか、Eメールを送るかの2つ。そんな彼女が自分の言葉を取り戻していき、殻を破っていくところはとても熱くて感動的。

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やる気なし主人公・坂上拓実

音楽好きな家族で育ったため、音楽スキルが高い高校生でデスクトップミュージッック(DTM)研究会に所属しています。でも現在はやる気がなくなっており、部室でもカード麻雀三昧。そんな坂上の内面も成瀬と関わっていくことで段々明らかになっていきます。彼がどんな人生を送ってきたのか、どんなことを考えてきたのか…。それが明らかになったとき、きっと共感できる人は多いはず。
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怪我をした高校球児・田崎大樹

将来有望視され、甲子園にも手が届く!と思われていた矢先、練習のしすぎで肘を故障してしまって、野球のできないイライラをいろいろなところにぶつけています。しかし後輩の本音や自分がイライラしている原因が分かってからは思いっきり変化していく。とっつきにくそうだけど、実はいいヤツがどう変化していくか。清々しくて良かったです


優等生でチアリーダー・仁藤葉月

頭脳明晰でモテており、スクールカーストでは上位に位置する彼女。しかしそんな彼女だからこその恋の悩みがあり、そしてそれは誰にもいうことができません。彼女の魅力といえばそつなさ。委員でも全員と唯一仲がよく付き合っていく。彼女の秘めた思いは最後まで明かされません。それでもやっぱり彼女も恋する乙女。そこがまた可愛らしい。

秩父に行ってみたい

あの花の舞台でもあった秩父。この作品でも秩父が舞台になっております。2つの作品を見ていると聖地巡礼したくなります。行ってみたいと思わせる、それがやっぱり2作の共通する魅力でもあります。


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最後に

やっぱり青春っていいなぁ。過ぎ去りし日ほど恋しくなってしまうものだろうか。過ぎ去りし日の人も、青春真っ只中の人も秩父の風景と青春群像劇を楽しんで見ませんか?『あの花』をまったく知らなくても繋がってるわけではないので十分楽しめます。