映画『告白』ラストの一言に込められているものは?[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

映画『告白』ラストの一言に込められているものは?[ネタバレなし]


告白 【Blu-ray完全版】

2010年に公開された中島哲也監督作品『告白』。主演松たか子が教師として生徒に対する過激な復讐劇を見せる衝撃の一本をご紹介!



覚悟して鑑賞してください。

内容が衝撃的な上に、映像が過激なため「面白そうだから、観よう!」という気軽な気持ちには向いていない作品と言っても過言ではありません。

公開前からそのショッキングな内容に物議を醸したので記憶にある人もいるんじゃないでしょうか。

(C)映画「告白」フィルムパートナーズ


中島哲也監督作品といえば『下妻物語』や『嫌われ松子の一生』、『パコと魔法の絵本』といった色彩豊かなビジュアルの作品が多く、その部分が話題になることが多かったです。

しかし、『告白』ではそういった部分が抑えられていて、青を基調とした冷たい画作りが徹底されている作品です。まるで虚構のように嘘臭く映る映像です。

それ故に映像は非常に美しく見えるのです。が、これでもかという残酷で暴力的な描写を繰り返します。R15+だけあって、なかなか観ていて痛い描写もありますし、中学生が中心に物語が進んでいくので教育上良くないシーンが多々有ります。血飛沫?そんなの当たり前です。

殺人、いじめ、シングルマザー、HIV、モンスターペアレントなどなどとこれでもかと社会問題を扱おうとしている毒素の塊のような映画であります。

あえて、観ている人間を不快にさせようとしている傾向は、中島監督の次の作品『渇き。』でも同様であると思います。

とにかく、不快指数の非常に高い映画なのです。


事件に関わる人の「告白」で描かれる

この映画の構成はタイトル通り「告白」形式で進んでいきます。これは原作小説と同じで、事件に関わる人物がそれぞれ「告白」をしていくんです。

映画の冒頭は松たか子の独白で30分くらい進みます。「わたしの娘がこのクラスの生徒によって殺されたのです」と。
ここのシーンは松たか子さんが嫌いだと非常に辛いと思いますが、そうでなければ結構見入ってしまうと思います。これが、あのエルサなのか、と。

このシーンを観れるかどうかで、この作品を最後まで観れるかどうかが決まると言っても過言ではないくらいな部分に思います。ただ、このあとも不愉快極まりない内容が押し寄せてきます。

(C)映画「告白」フィルムパートナーズ

そして、その事件を関わった人たちが、それぞれの主観で語っていくために、どれが真実でどれが嘘なのか、その告白が積み重なっていく中で少しずつ見えてきます。
この構成が本当に見事で少しずつ少しずつ浮き彫りになっていく事件の様が、妙にリアルで恐ろしさを感じさせます。

原作とは異なっている部分があるのは致し方ないとは思いますが、それでも原作と同等、いやそれ以上と思わせてくるような力があります。

今でこそ、売れている橋本愛や能年玲奈などといった女優の卵たちが生徒として出演しているので探してみるのも面白いかもしれません。


衝撃的なラストの一言に込められているのは?

松たか子演じる教師が娘を殺した生徒に対して行う復讐劇のラストで、彼女が生徒に言い放つ一言にはどんな意味が込められているのか考えていくと作品の深みが増していきます。

彼女が見せるラストでの表情は何を意味しているのか。考えてみるとこの一言に込められている意味が見えてくるかもしれません。松たか子の演じる噛み締めるような表情から自分は「母性」や「愛」を感じました。

ここは本当に女優、松たか子の凄みというか意地のようなものを感じビビりました。

(C)映画「告白」フィルムパートナーズ

どういう結末かを観た人がそれぞれ考えられるというのは映画の余韻に浸ることのできるひとつのポイントなので観た人同士で語り合うのもいいかもしれません。

賛否両論、好き嫌いの分かれる作品です。それでいいんです。
これを観て何を思うのか、ぜひご自身でお確かめください。


written by manabu