映画『イントゥ・ザ・ウッズ』感想、もう一度あの物語たちを見たくなる。ただしジョニー・デップは客引き採用[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

映画『イントゥ・ザ・ウッズ』感想、もう一度あの物語たちを見たくなる。ただしジョニー・デップは客引き採用[ネタバレなし]

3月14日公開のディズニー映画『イントゥ・ザ・ウッズ』を一足お先に鑑賞させて頂きました!作品単体ではなく、関連作品をもう一度見たくなる、広義で価値ある作品でした。



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スコア

◯私的満足度
★★★☆☆(3/5)
=最初は色々難しく考えてしまったが、後からじわじわと面白さを感じました。

◯ファミリーオススメ度
★★★☆☆(3/5)
=ディズニー自虐映画ですが音楽いいし楽しめる。

◯子供オススメ度
★★★☆☆(3/5)
=ハッピーエンドのその先なので難しいかも。

◯友人オススメ度
★★★☆☆(3/5)
=好みが分かれるかもです。ミュージカル映画です。

◯デートオススメ度
★★★☆☆(3/5)
=上に同じ。

◯映画リピーターオススメ度
★★★☆☆(3/5)
=上に同じ。

◯WATCHAでレビューをチェック&書いてみる


関連作がたくさんあるので、詳しければ詳しいほど語れて楽しめる作品だと思います。私は関連作をもう一度見たい&見てないのチェックしたいと思いました。


一言感想

ブロードウェイの舞台に関して詳しく存じ上げていない状態で鑑賞してるのでストレートに映画単体の感想になります。斬新な切り口の物語、そして圧巻の演技やビジュアルを堪能できました。

赤ずきん、シンデレラ、ラプンツェル、ジャックと豆の木…様々な物語を二次創作的に繋げた『イントゥ・ザ・ウッズ』のディズニー映画化です。

多少困惑しながらも、それぞれの物語が繋がっていく様に感心し、擬似二次創作的な楽しみも感じることができました。

『スウィーニー・トッド』と同じスティーブン・ソンドハイム原案の重厚なミュージカル。ミュージカル映画であり、おとぎ話であり、大人が心にしまう願望を叶えようとする物語でもある『イントゥ・ザ・ウッズ』、あらゆる楽しむ要素を感じることのできる作品でありました。


様々な物語のその後のストーリーには困惑せずにはいられず、映画を見てから感想をまとめるのに時間を要してしまいました。そりゃ「ディズニーアニメの名作はそのままにしとときゃいいじゃん」とはやっぱ思ってしまいますからね。

ある種心に固定されている『シンデレラ』や『ラプンツェル』における「いつまでも幸せに暮らしました」が否定される展開はかなり困惑。しかし同時にその固定された価値観と言いますか記憶の再構築がそこから「願い」を持ってされることに徐々に楽しさを感じもしました。

終始映像は暗いトーンで進みながらも、歌って、歌って、歌いまくり、何だかんだみんなポジティブなので物語自体が暗闇を進みわけではありません。薄暗い森での物語の出口は現実世界なのかもしれないなんてことを考えて劇場を後にしました。

物語展開は困惑もあって少し混乱したり、感想がまとまらなかったりしたのですが、それらがどうでも良いくらいに演技や歌のパフォーマンスは見事。またアカデミー賞美術賞にノミネートされている美術も世界観を見事に作り上げていました。


ミュージカル映画として堪能すべき魅力が詰まった作品だと思いました。ストレートな「面白い!」ではなく「少しダークで斬新なミュージカル映画!」と紹介するのが正しいかなと思います。


どんな話?

赤ずきん、シンデレラといったおとぎ話の主人公たちのその後を描いたブロードウェイの人気ミュージカルを、ディズニーが実写映画化。「シカゴ」「NINE」のロブ・マーシャル監督がメガホンをとり、魔女役にメリル・ストリープ、赤ずきんのオオカミ役にジョニー・デップら豪華スターが共演した。魔女にかけられた呪いのせいで子どもに恵まれなかったパン屋の夫婦は、子どもを授かりたければ「赤いずきん」「黄色い髪」「白い牛」「黄金の靴」の4つのアイテムを森から持ち帰れと魔女に命じられ、森へ向かう。時を同じくして、赤ずきんやラプンツェル、ジャック、シンデレラたちもそれぞれの願いをかなえるために森へとやってくるが……。
参照:http://eiga.com/movie/81273/

予告編

ストレートに楽しむに越したことはない

ストレートに何も前情報や予習セずに楽しんで差し支えない作品だと思います。

私はこの作品をそうやって鑑賞することができませんでした。ディズニーだからとかミュージカル映画だからとか物語のその後だからとかじゃないんです。

私がこの映画を色々考えながら見てしまった理由は「監督がロブ・マーシャル」だからです。ロブ・マーシャル監督と言えば『シカゴ』『SAYURI』『NINE』、『パイレーツ・オブ・カビリアン 生命の泉』などを監督されています。

パイレーツ・オブ・カビリアンは置いておいて、『シカゴ』『SAYURI』『NINE』はどれもロブ・マーシャル監督らしさに溢れた作品です。どの映画もその時代の文化に完全には則さず、ロブ・マーシャルのイマジネーションを発揮させています。

例1:『シカゴ』の時代に黒人女看守は実際にいないけど出てくる

例2:『SAYURI』は京都が舞台だが主言語は英語で、文化的にもツッコミどころあり

しかしその辺あえて徹底的にすり合わせはせずイマジネーションを大切にしてロブ・マーシャルワールドを作り上げてきました。作品により賛否はありますが、私は『シカゴ』『SAYURI』『NINE』大好きなんです。

そんな中での『イントゥ・ザ・ウッズ』、ロブ・マーシャル映画として見た時に冒頭からもう大困惑です。何か勢いが無いんです。映画的な欠点になるほどではないですが「あれ?ロブ・マーシャルだよね?あれ?あれ?オシャレ感がない。」とか無駄なこと考えちゃうわけです。


これ良くない鑑賞法です。みなさんには反面教師にしてほしいです。


ロブ・マーシャル監督の過去作が好きだからこそ困惑してしまいました。実はジョー・ライト監督の『プライドと偏見』『つぐない』が大好きで、その後『路上のソリスト』見て困惑した経験が過去にあるのです。学ばないですねえ…良くないので反省します。

ただ作品にイチャモン付ける鑑賞スタイルでは無いので、そこからは映画に集中。シンデレラというか、王子のチャラさとかにかなり困惑しましたがにやにやしながら最後は楽しむことができました。

エンドロールは『パイレーツ・オブ・カビリアン 生命の泉』で叶わなかった、俳優の映像付きエンドロールで満足。ロブ・マーシャル監督は「エンドロールは舞台で言うカーテンコール」と仰っているので俳優の名前だけが出る簡素なエンドロールは嫌うのです。

パイレーツ・オブ・カビリアンだけ叶いませんでしたが、今回復活して嬉しかったです。


ベスト・オブ・ベストなキャスティング(ただしジョニデ…)

魔女にメリル・ストリープ

パン屋の妻にエミリー・ブラント

パン屋の主人にジェームズ・コーデン

シンデレラにアナ・ケンドリック

シンデレラの王子にクリス・パイン

ジャックの母親にトレイシー・ウルマン

シンデレラの継母にクリスティーン・バランスキー

赤ずきんにリラ・クロフォード

ジャックにダニエル・ハットルストーン

ジャックの母親にトレイシー・ウルマン

ラプンツェルにマッケンジー・マウジー

ラプンツェルの王子にビリー・マグヌッセン


メリル・ストリープ含めてこのキャスティングがベスト・オブ・ベストでした。映画俳優を無理やりミュージカル映画化にキャスティングして『マンマ・ミーア!』のピアース・ブロスナンみたいな惨事も時折起きるので若干の不安がありましたが申し分ありません。

メリル・ストリープの怪演さすがだし、エミリー・ブラントのクールビューティーな歌声たまらないし、アナ・ケンドリックかわいいし、アナ・ケンドリックかわいいし、アナ・ケンドリックかわいいし。

大事なことなので3回言いました。

ただですね、演技は良いのですがオオカミを演じたジョニー・デップのちょい役ぶりには驚きました。パフォーマンスは問題無いです。モルデカイの5億倍いいです。ただ出演時間5分あったかないかくらい。

クレジットで「and ジョニー・デップ」としてますが、これ客引きとしてですね。ちょっとよろしくありません、このクレジットは。

と、宣伝方面でちょこっと文句もありますが、それぞれの歌声やパフォーマンスが本当に見事。音響の良い映画館での鑑賞をオススメします。


まとめ

アップテンポのミュージカルと違い、『レ・ミゼラブル』や『スウィーニー・トッド』のような重厚なナンバーが続くミュージカル映画です。

ただし、元の舞台をディズニーが映画化ですので、良くも悪くもディズニーテイストに改変されておりそれなりに万人向けにはなっているのかなと思いました。

物語の再解釈、二次創作なので抵抗のある方もいらっしゃるでしょう。私も困惑はしましたが、映画が終わりエンドロールになった時に感じたことは「関連作、ディズニー関係なくチェックしよっと」ということ。

映画をもう一度見たい!とすぐに思いはしませんでしたが、「関連作もっと見て、もっと堪能したい!」と思いました。

実際グリム童話やディズニー関連作に詳しい方は絶賛されてる方多いです。その経験値もものをいってしまいますが、「まずは見てみて」、それから関連作を漁ったりして世界観に浸るのも良いのではないでしょうか。

おしまい。


ロブ・マーシャル監督作品