東京国際映画祭『花宵道中』感想、「女による女のためのR18文学大賞」受賞作映画化…何とも言えん…[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

東京国際映画祭『花宵道中』感想、「女による女のためのR18文学大賞」受賞作映画化…何とも言えん…[ネタバレなし]



東京国際映画祭特別招待作品『花宵道中』の感想になります。「女による女のためのR18文学大賞」受賞作の映画化になります。11月8日より一般公開となります。


私的満足度

★★=星2=ん〜イマイチ乗れませんでした。

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。


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まずは率直な感想

「女による女のためのR18文学大賞」ということでエロティックで魅惑的で時に切なく時に儚く…とか論評したいんですけど、まず面白い面白くないでいくと全く面白くなかったんですよね。

これ好き嫌い視点なので以下の点を面白く感じるか感じないかで変わってくるものだと思います。


・まず安達祐実がめっちゃ脱ぐ

・ついでに安達祐実がめっちゃ喘ぐ

・ラブシーン超てんこ盛り

・というか最後の方の絡みとか一部始終見せてる感じ

・吉原の花魁のプロ意識

・と思いきやコロッとが恋して揺れ動いてしまうピュアな心

・少しファンタジックに華麗に描かれる吉原の時代

・花魁相手でもこいつを愛すと決めた男のイケメンさ

・クソ野郎は死ぬ運命


ざっとこんなことが本作では描かれるわけです。これらは全て褒める要素になります。しかしのめり込めないとどうも色々無駄なこと考えてしまいますね。


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例えば安達祐実が主演で初めて思いっきり脱いでるわけですが、彼女がこの映画の主人公のあさではなくあくまでも安達祐実として見えてしまうのです。「安達祐実が自分自身の苦難を乗り越えて初めて脱ぐ決断をして頑張ってる」と思ってしまうのです。

決してアンチ的な視点は持ちあわせていませんが、どうも「安達祐実頑張ってる」で終わってしまって映画に集中できません。その上でラブシーンを見てもプロとして男を相手してる喘ぎも恋した男相手に喘いでいてもどうもエロティックさを感じません。

こうなるともう長い尺のラブシーンは見ていて苦痛で退屈でしか無くなってしまうのです。明らかな前戯段階で「そろそろこのシーン終わらせてくれませんかねえ」と思っちゃうんです。良くないと思いながら…のめり込まないと…と思いながらも。

クライマックス近くのラブシーンで屋外プレーしてバレて◯◯が✕✕になるとか苦笑ですしもう少しどうにかならないものですかねえ…。

と文句ばかりの珍しい感想になっておりますが、これは原作の官能性の映像化の難しさを示しているなという感じです。原作は読んでませんがきっと優れた官能的な文学なのだろうと思わせてはくれます。



上に書いたこと丸々褒める要素でもある

吉原の花魁という歴史の一部を描く本作ですが、上に書いた要素は丸々褒める要素でもあります。

まず花魁のプロ意識、これはプロとして男と寝るだけで決して心は許してはいけないという繰り返しの台詞で描かれます。前半それを自らの行動と言動で示す安達祐実演じるあさはなかなかインパクトがあります。安達祐実が幼い顔立ちで「姐さん」と呼ばれるあたりはバランスも良いでしょう。

そこから後半、ふとしたことから男に恋してしまう安達祐実演じるあさ。プロ意識があってもふとしたことで感情は制御できなくなってしまうのはいつの時代も同じなのでしょう。「人類最大の敵は愛だ」とか、どこかの『スター・トレック イントゥ・ダークネス』のキャッチフレーズをこの映画に付けても差支えはないと思いますw

中盤の半ばレイプなラブシーンからのクライマックス、愛される男と愛を確かめるラブシーン、この違いがとても明快でした。愛のある行為と愛のない行為というやつですね。このへん切なく儚くといったところでしょう。

最後の「人生を全うした」的なある人の台詞もなかなか考えさせられるものですね。


と、冷静に褒めるところを探せば出てくる感じではあります。しかしどうしてものめり込めない…。映画の引力が弱いのです。まあ好みの問題なのかもしれませんが。

「花魁のプロ意識と恋心」に関しては興味を持ったので、今後この手の題材の傑作映画などを探したり待望したりしていきたいなと思いました。


おしまい。


『花宵道中』原作

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『花宵道中』基本情報

タイトル
=花宵道中

監督
=豊島圭介

キャスト
=安達祐実
=淵上泰史
=小篠恵奈
=三津谷葉子
=多岐川華子

ストーリー概要
女優の安達祐実が20年ぶりに映画主演を果たし、初の花魁役に挑んだ作品。新潮社の「女による女のためのR-18文学賞」第5回で大賞と読者賞をダブル受賞した宮木あや子の同名小説が原作で、江戸時代末期の新吉原を舞台に、花魁として生きる主人公・朝霧が、半次郎という青年と出会ったことから大きく運命を変えていく姿を描いた。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=S1yXIlrp00w


written by shuhei