『ジャージー・ボーイズ』感想、満点を出さざるをえないクリント・イーストウッド史上最高にライトな傑作[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

『ジャージー・ボーイズ』感想、満点を出さざるをえないクリント・イーストウッド史上最高にライトな傑作[ネタバレなし]


9月27日からクリント・イーストウッド監督の最新作にしてまさかのミュージカル『ジャージー・ボーイズ』が公開されます。一足お先に鑑賞させて頂きましたがイーストウッド監督はホントとんでもない監督だと改めて痛感しました。

私的満足度

★★★★★=星5=お見事!これは傑作です!

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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イーストウッドがまさかのミュージカル映画! 安定の傑作にw

1960年代に一世を風靡したザ・フォー・シーズンズのドラマと代表曲"君の瞳に恋してる"の誕生秘話映画です。伝記映画というよりもミュージカル映画です。元々2006年にトニー賞を受賞したブロードウェイミュージカルが原案となっています。

ブロードウェイミュージカルの映画化…うん、いつもあるので良しとしましょう。むしろ素敵な作品が生まれる源でもあります。

今回なにが事件かってね、監督がクリント・イーストウッドなわけですよ。御年84歳の絶賛おじいちゃんなクリント・イーストウッド監督。シリアスな人間ドラマで何度も我々を唸らせてきた名匠。

そんなイーストウッドじいちゃんが84歳でミュージカル映画に挑戦ですよ!もう意味がわからないわけですよ。


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そもそも私1986年生まれでありまして、ザ・フォー・シーズンズのリアル世代では無いわけですね。"君の瞳に恋してる"は余裕で知ってますが"シェリー"とかはちゃんと知らないレベルなわけでして。

何を言いたいかというと「ミュージカル映画をこの年で初挑戦させてもクリント・イーストウッドはクリント・イーストウッドらしさを出した傑作を作り上げる」ということです。

クリント・イーストウッド監督の映画史上最もライト(軽やか)で最高に愛せる作品に仕上がっていたと思います。素晴らしかったです!



ザ・フォー・シーズンズを知らなくても楽しめる、そうイーストウッド映画ならね!

私は1960年代をリアルに経験してないので世代ではないわけですが、この『ジャージー・ボーイズ』、隅から隅まで楽しめましたね。

これは原案であるブロードウェイミュージカルの質の高さはもちろん、俳優陣の歌のうまさや演技なども功を奏してるわけですが、何と言ってもクリント・イーストウッドが監督なのが大きいです。どっからどう見てもクリント・イーストウッド監督が扱う題材だと最初は思えません。

なぜならクリント・イーストウッド監督は『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞を受賞し、『ミスティック・リバー』という驚異的傑作を生み出し、万人が愛す『グラン・トリノ』を生み出した監督だからです。『硫黄島からの手紙』『父親たちの星条旗』の2部作も多くの方に支持されました。

どの題材も率直に言って「重い題材」なわけです。しかし今回は題材も予告編から感じた雰囲気も超ライト級。どうしたものかと思いました。蓋を開ければ納得でした。

そう、クリント・イーストウッド監督の映画=人間をしっかりと描いているわけです。

例えば『硫黄島からの手紙』と『父親たちの星条旗』。これはジャンル的には戦争映画っぽいですがそこで重点が置かれていたのは人間ドラマでした。日本側とアメリカ側の2部作で描かれつつ戦争の是非を問うたり、日本の印象を悪くするようなことは一切しないわけです。そこにあった人間ドラマを描くのです。

『許されざる者』もそうでした。『ミリオンダラー・ベイビー』もそうでした。『ミスティック・リバー』もどんでん返しのサスペンスという皮を被った人間ドラマでした。つまり『ジャージー・ボーイズ』はミュージカルの皮を被った人間ドラマということです。

だから、これはクリント・イーストウッド監督の映画なのです。ミュージカルをちょちょいのちょいと楽しい感じで演出しつつしっかりといつものクリント・イーストウッドらしさを出す。84歳でこれとか、あと100年くらい延命治療してあげれませんかね、真面目に。


エンドロールが強烈過ぎてつらいw

クリント・イーストウッドの人間ドラマは心にすーっと入ってきます。それがライトな題材であってもやはり苦悩は描かれますし、衝突も描かれます。そこには挫折もあり悲しみもあります。

しかし今回は絵に描いたような清々しいラストが待ち受けています。これは物語的な側面でもそうですし、最後におまけが付いてくるからです。

ストーリーのネタバレになるわけでは無いので言っちゃいますが、エンドロールが出演者総出でのダンスなのです!言うならば『スラムドッグ$ミリオネア』的な感じですw いや、本当なんですって!w クリント・イーストウッド映画でこんなことしてくるとか想定外だったわけですよ。

心地よいミュージカルと言うかミュージックナンバーを映画の中で数々聞いて、映画のラストカットもビシッ!っと決まってエンドロールにもう1曲ダンスナンバーw 何なんですかこの映画は!w

フランス料理のフルコースをデザートまで楽しんだら最後に隠しデザートもう一つ出てきた感じですよ。って例えが雑ですねwでもホントそんな感じで「もう最高!最高!最高!」って思っちゃうわけですよ。

本編良い上で「終わりよければ全て良し!」な雰囲気にさせちゃうエンドロール。反則ですよ、クリント・イーストウッド監督w


予習はいらなけど復習したくなる!

私は"君の瞳に恋してる"の曲くらいしかザ・フォー・シーズンズについて知りませんでした。それでも存分に映画を楽しめました。公開後にリピート鑑賞することは言うまでもありません。

予習ですが、特にいらないと思います。

しかし終わった後にサントラリピートしたくなります。ザ・フォー・シーズンズの事をもっともっと知りたくなります。

ですのでサントラ購入のスタンバイをして見ておくと良いでしょうw

ジャージー・ボーイズ オリジナル・サウンドトラック
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"君の瞳に恋してる"もいいですけど、"December,1963"が私は大好きです。特にエンドロールの"シェリー"とのミックス!このバージョンがもう最高すぎてサントラリピートしまくりです。

映画の好き嫌い、傑作か駄作か、それは人それぞれ好みによるところがあるでしょう。しかしこの『ジャージー・ボーイズ』は万人に安心して勧められる作品です。程度の差こそあれ、安心して見れる素敵な素敵な作品です。


『ジャージー・ボーイズ』基本情報

タイトル
=ジャージー・ボーイズ

原題
=Jersey Boys

監督
=クリント・イーストウッド

キャスト
=ジョン・ロイド・ヤング
=エリック・バーゲン
=マイケル・ロメンダ
=ビンセント・ピアッツァ
=クリストファー・ウォーケン

ストーリー
アメリカ東部ニュージャージー州の貧しい町に生まれた4人の若者たち。金もコネもない者が町から逃げ出すには、軍隊に入るかギャングになるしかなかったが、彼らには類まれな美声と曲作りの才能があった。4人は息の合った完璧なハーモニーを武器に、スターダムを駆けあがっていく。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=hpBPUapfxag



written by shuhei