『思い出のマーニー』感想、「ありがとう。」[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

『思い出のマーニー』感想、「ありがとう。」[ネタバレなし]

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思い出のマーニー [DVD]

7月19日からいよいよ公開となるスタジオジブリ最新作、米林宏昌監督作品『思い出のマーニー』、早速試写ってきました!

私的満足度

★★★★★+=星5+=満点以上の個人的超傑作!

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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私にとってのマーニーへ「ありがとう」

ジブリ映画にしては珍しくオチがネタバレになる映画なので全てを語れないのがもどかしいです。まあ要するに「マーニーって何者?」を語れないわけです。ネタバレ解説はいずれまた。


<DVD・Blu-ray発売済み>



映画におけるマーニーの正体は◯◯ですが、その◯◯は私たち自身に置き換えた時、複数人いることもあると思います。私にとって、マーニーのような存在でいてくれた人は複数いました。ホントはそのことを思い出話のように語りたい。でもネタバレになるから語れない。

だから、私にとってマーニーだった人たちへ一言だけ言いたい。「ありがとう」


米林宏昌監督×安藤雅司作画監督、半端ない…

映画の完成度、文句なしです。

会話頻発の原作をうまく映画に置き換えた脚本、米林宏昌監督のセンス、作画に安藤雅司さんが久々カムバックでこそ成し得たであろう繊細な絵の数々。すーっと心に入ってくる声優陣の声そして音楽。たくさん泣いた後に優しく私たちを包み込んでくれるプリシラ・アーンのエンディング曲"Fine On The Outside"。

宮さんの良さでもある傲慢なストーリー運びは米林作品には無し。脚本レベルから安藤雅司さんが入ってる点も大きいのか、物語が一本の線として進み非常にうまくまとまっています。ジブリ映画史上最も多いと思われる伏線の数々と集約も見事。

私の場合原作多読状態で鑑賞しましたが、原作未読でも伏線多用からの結末は感動的で、誰もが自分にとってのマーニーを思い浮かべ心が穏やかになるのではないでしょうか。感動してではなく自分にとってのマーニーを思い出して涙を流す人も多いと思います。

原作読書感想文でも書きましたが、「傑作です!」とか「面白かった!」とかを超えて自分のことを語りたくなる作品は一生大切にしていきたい映画となります。映画版『思い出のマーニー』まさにそんな感じでした。



原作の魅力そのままの映画的な魅力

映画版『思い出のマーニー』は原作と異なる場面が多々あります。これは会話劇で進む原作をうまく映画に置き換えた「正しい改変」と私は思いました。なぜ正しいのかと言いますと、小説とはまた違うのに(そもそも場所の設定が日本になってる)、小説を読んだ後の感想とほぼ同じになるからです。

つまり映画的な脚色を多分にしながらも、原作のエッセンスをしっかりと描き伝えるべきものをしっかりと伝えているのです。増して映像でそれは伝わってくるわけですから、文字で読み進めたそれ以上に総合芸術的な感動があり、ウルッと涙した原作読破時と異なり涙ぼろぼろ涙腺決壊洪水状態になってしまいました。いい歳して……。

原作も映画も「私たちにとってのマーニーを思い出し、幼少期に持っていた良い子供らしさを思い出させてくれる」素晴らしい作品だと思います。


もう一度子供の頃を思い出して

子供の頃私たちは早く大人になりたいと背伸びをしながら成長します。そして気付いた時には子供らしさを失うのです。

子供らしさを失うことは成長したとも言えますが、捨てなくて良い子供らしさまで捨てて大人になる人が多いです。ビジネスの場ではしっかりするのは良いことですが、プライベートで喜怒哀楽を見せたり、時に子供のようにはしゃいだり泣いたり甘えたり、別に悪いことじゃないです。しかし大人になる過程で感情の吐露すら捨ててしまう人が多いでしょう。

『思い出のマーニー』を通じて「捨てなくて良かった子供の頃の気持ち」を思い出します。それを取り戻せるかは人それぞれですが、少なくても自分が子供の頃マーニーの正体である◯◯とやり取りした数々のエピソードを思い出すことでしょう。

映画を見たみなさんそれぞれにとってマーニー的な人はポジションが異なると思います。私にとっては幸いなのかマーニーの正体と同じ◯◯がいました。子供の頃の出来事を数々思い出しました。わがままたくさん言って困らせたけどいつも笑顔で接してくれました。そうして私は大人になりました。

『思い出のマーニー』を見て、忘れていた小さな思い出の数々を思い出しました。そしてただただタイトルに書いた通り「ありがとう」という気持ちになりました。


もう一度「ありがとう。」

私は映画のブログを書きながらいつも「傑作です!」とか「お勧めです!」と言います。本作は文句なしの5+にしてますが今回はそれは言いません。

ただただ私にとってこの映画の感想は映画を褒めたいそれでも、人に勧めたいそれでもなくて、ただただこの映画の感想は「私にとってのマーニーだった人たちへ、優しくしてくれてありがとう」なのです。

そして、この映画を私たちに届けてくれたスタジオジブリと関係者のみなさんにも「ありがとう」です。

心に届きました。一生大切にしていきます。

おしまい。


『思い出のマーニー』基本情報

タイトル
=思い出のマーニー

英語タイトル
=When Marnie was there

監督
=米林宏昌

声優陣
高月彩良
=有村架純
=松嶋菜々子
=寺島進
=根岸季衣
=森山良子
=吉行和子
=黒木瞳
=森崎博之
=安田顕
=戸次重幸
=大泉洋
=音尾琢真

ストーリー
札幌に暮らす12歳の内気な少女・杏奈は、悪化するぜん息の療養のため、夏の間、田舎の海辺の村に暮らす親戚の家で生活することになる。しかし、過去のある出来事から心を閉ざしている杏奈は、村の同世代の子どもたちともうまくなじむことができない。そんなある日、村の人々が「湿っ地屋敷」と呼び、長らく誰も住んでいないという湿原の古い洋風のお屋敷で、杏奈は金髪の不思議な少女マーニーと出会い、秘密の友だちになるが……。


予告編
https://www.youtube.com/watch?v=UCAjMGl1mJg


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written by shuhei