『ゴジラ』感想、震えた…泣いた…1954年のオリジナル精神を継承し、核のテーマから逃げなかった見事な1本![ネタバレなし] - Cinema A La Carte

『ゴジラ』感想、震えた…泣いた…1954年のオリジナル精神を継承し、核のテーマから逃げなかった見事な1本![ネタバレなし]


7月25日から公開されるハリウッド版『ゴジラ』、一足お先に鑑賞させて頂きました!

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感無量!

みんな大好きゴジラ。日本が世界に誇るゴジラ。『パシフィック・リム』でギレルモ・デル・トロが敬意を評した本多猪四郎(初代ゴジラ監督)。

そんなゴジラがハリウッド資本で本気で映画化。1998年にハリウッドでゴジラが映画化された時、多くの人が失望しました。今回も製作が決まった時、不安が先行しました。

しかし!そんな不安は無用だった!

今回の『ゴジラ』、良かった!


こういうゴジラが見たかった!!


[DVD発売済み]

人類の無力さや反核というメッセージ。今の時代ハリウッド資本で反核を描くなんて無理だと思ってました。しっかりやってくれました。それは政治的意図云々ではないでしょう。ゴジラ愛が溢れる映画にしたかったからでしょう。完璧とは言えなくても意思が見えました。

「正当な日本のゴジラを継承する!」

そんな意思や覚悟、そしてゴジラへの愛を感じました!ストーリー云々ではなく、今この時代のこの世界でこんなゴジラ映画が見れることに興奮し、熱狂し、涙が溢れました。

映画を見る喜び、一度失望した(1998年のハリウッド版ゴジラ)ものがここにこういう愛溢れる形で蘇った奇跡、それを感じる素晴らしく意欲的で熱狂できる作品でした。主演のアーロン・テイラー=ジョンソンとブライアン・クランストンも良い。渡辺謙の使い方にも愛を感じ……。

細かい話とかいいんじゃないですかね。この映画に関してみなさんに言いたいことは

「ゴジラが好きなら必ず見ろ!!」

これだけっちゃこれだけです!


ゴジラの全てを見ていなくても熱狂できるのだから…

私は偉そうに映画ブログ書いてますが、邦画知識なんて素人でももっと知ってるレベルだったりします。そんな私とゴジラの関わりは、薄く広く、完璧に網羅されたものではありません。

小学生の頃、たまたまテレビでやってるのを見たり、懐かしきレンタルビデオ屋で借りて見たり、断片としての記憶しかありません。1986年生まれの私には1954年のオリジナル『ゴジラ』など子供の頃触れることは無く『ゴジラVSモスラ』や『ゴジラVSメカゴジラ』などが記憶のベースにあります。

オリジナルをリアルタイムで見てきた方からしたら指さして笑われるような脳内データベースです。しかし1986年に生まれ、子供ながらに目の前の話題に触れて成長してきたわけですからそれが事実であり、必然であったのです。

高校生になってDVDが普及し、大学生になってたくさん映画を見るようになって、そこで初めて1954年の『ゴジラ』を見ました。そこで感じたのは「古めかしいけどこれが一番良いね」でした。

併せて1998年のローランド・エメリッヒ監督の『GODZILLA』も見て「こんなのゴジラじゃない!」と失望どころか怒りと呆れすら覚えたのを今でも鮮明に記憶しています。

それからいくつかゴジラ作品を見ましたが、お恥ずかしながら28作品全ては見てません。それでもゴジラは好きなキャラクター(怪獣)で、ゴジラが好きだからこそ昨年公開された『パシフィック・リム』に熱狂できた節もあります。

そんな中途半端なゴジラとの付き合いの私でも今回は熱狂して涙を流しました。ですので、もっとゴジラに思い入れがある方は、きっと、もっともっと今回のゴジラに感無量となるのでは無いでしょうか。


政治的側面の題材から逃げなかった強さがここに!

1954年の『ゴジラ』には反核のメッセージが含まれていたのが周知の事実でしょう。そこから作品によっては大きくテーマから逸脱することもありました。しかし今回はしっかりと反核と言いますか、核のテーマと向き合ってます。

考えてみてください。2011年の福島第一原発事故を経てハリウッド言えども核の問題を描くのは敏感になっています。そんな中この原発事故を冒頭からストレートに題材に組み込んできました。その覚悟、素晴らしいです。

福島第一原発事故に限らず、本作は広島への原爆投下に関してまで議題に取り上げます。

監督のギャレス・エドワーズさん、イギリス人なんですよね。イギリス人から見た日本の今の問題と1945年の原爆投下の歴史、非常に痛烈に胸に突き刺さりました。

つまり、1954年の『ゴジラ』を最大限尊重しつつ、そこで描かれていた核の問題に関して現在から再解釈と言いますか、再議論をしているのです。ゴジラの形状や声もしっかりオリジナルを尊重。これ、文句言えないどころか素晴らし過ぎます。

続編の製作が決まってますので、監督や製作陣はこの1作目を踏みにじることの無い硬派な続編製作をしてくれたらなと、こっちも期待しています。


日本語もう少し頑張ってほしかったあぁぁぁぁ!!!!!

ゴジラ愛に溢れ、核の問題から逃げない強さを秘めた作品ですので文句なんて言いたくないのですが、はっきりと問題点も本作にはあります。いつものハリウッド映画で仕方の無いことではあるのですが日本の再現に若干の不備が。

いや、全然悪くは描いてないのでイラッとはきません。「もう少し頑張れたら満点だったんだよおぉぉぉぉ!!!!!」という感じなのです。

アフレコだったり、日本語台詞だったり、日本語周りは不備がありますねえ。あと日本描写も典型的な「日本への憧れ」を感じるハリウッド的日本描写がところどころ。

しかし、これらは明確な欠点ではありますが、作品の熱量が凄まじすぎるので気にならないくらいです。

何かに突き抜けた作品には必ず欠点があるものです。こんな欠点は重箱の隅。

オリジナルに敬意を評し、真似るところは真似、今の時代から核についてを改めて問う姿勢。これらが見事なのでとんでもなく素晴らしい作品には間違いないのです。


まとめ

もうここまで書いてきた通りです。

ゴジラ愛のある方、是非見てください!

ホントこれだけです。もしゴジラを1本も見てなくて本作が気になる方は是非1954年のオリジナル『ゴジラ』を予習してからご覧ください。繋がっては無いですが、これを見るときっと愛を存分に感じることができます。

おしまい。



『ゴジラ』基本情報

タイトル
=ゴジラ

原題
=GODZILLA

監督
=ギャレス・エドワーズ

キャスト
アーロン・テイラー・ジョンソン
=ブライアン・クランストン
=渡辺謙
=エリザベス・オルセン
=ジュリエット・ビノシュ
=デヴィッド・ストラザーン

作品概要
1954年に東宝が製作・公開した日本の特撮怪獣映画の金字塔「ゴジラ」を、ハリウッドで新たにリメイク。監督はデビュー作「モンスターズ 地球外生命体」で注目されたイギリス出身の新鋭ギャレス・エドワーズが務め、「キック・アス」のアーロン・テイラー=ジョンソンが主演。日本を代表する国際的俳優の渡辺謙が、オリジナル版の精神を受け継ぐ科学者役で出演するほか、エリザベス・オルセン、ジュリエット・ビノシュ、サリー・ホーキンス、デビッド・ストラザーンらが実力派キャストが集った。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=a_WRsHyOTjY


written by shuhei