6月28日公開『トランセンデンス』感想、非常に残念。[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

6月28日公開『トランセンデンス』感想、非常に残念。[ネタバレなし]


6月28日公開のジョニー・デップ主演×ウォーリー・フィスター初監督作品『トランセンデンス』、一足お先に鑑賞させて頂きました!

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私的満足度

★★=星2=ん=〜イマイチ乗れませんでした。

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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『トランセンデンス』基本情報

タイトル
=トランセンデンス

原題
=Transcendence

監督
=ウォーリー・フィスター

キャスト
=ジョニー・デップ
=レベッカ・ホール
=ポール・ベタニー
=キリアン・マーフィー
=モーガン・フリーマン

ストーリー
人類の未来のため、意識をもったスーパーコンピューターを研究開発している科学者ウィルは、反テクノロジーを掲げる過激派組織の凶弾に倒れるが、妻のエヴリンによってウィルの脳はスーパーコンピューターにアップロードされる。消滅するはずだったウィルの意識はコンピューターの中で生き続け、やがてネットワークの力によって地球上のあらゆる知識を手に入れ、予想もしない進化を始める。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=CKIZi5CwOjY


さあ感想だ!色々言わせてもらうぞw

クリストファー・ノーラン監督の撮影監督を務めてきたウォーリー・フィスターの監督デビュー作で、クリストファー・ノーランも製作総指揮に入ってますがこれはノーラン案件では無いでしょう。無いと言わせてください。こんなのノーラン案件じゃないよ!

自律可能な知覚コンピューターで世界を変えること=トランセンデンス=超越とでも定義しておきましょう。

酷評はしませんが、まず言いたいことを言わせてくださいw

料理に例えるとね、完璧な食材(俳優)とシェフ陣(スタッフ)用意したのにさ、チーフのシェフ(監督)とレシピ(脚本)が甘すぎるんですよ。全然締まってない。


[DVD発売済み]

人工知能と言いますか、知覚コンピュータと言いますか、そういうのってハリウッド映画で今まで何度も扱われてきました。

例えば『イーグルアイ』。あの映画は"どんがらがっしゃーん"やりつつ、最後の方は人工知能が暴走してそれを"どんがらがっしゃーん"で止めるだけでもう面白くないというか白けたというか。

人類の進化の過程で誇らしげに"善"として作られた人工知能が勝手に暴走して"悪"となり、人間VS人工知能の戦いになる映画が多いです。言うならば王道のプロット。今までと違う人工知能ものを期待したら本作もそれだったっていう。

いや、別にテーマが同じでも良い。そこから何かを追求したり探求して、ドラマティックな展開や人間の内面、またはより壮大なアイデンティティを描けばかなり面白くなるのです。

成功したのはピクサー映画『ウォーリー』でしょう。人間&ウォーリーVS人工知能を見事な形で描き、その先の生きることそのものと愛を探求した傑作です。

好き嫌い置いておいて、そう明確に何を描きたいかがわかってこそブロックバスター映画として面白みが増すと思うわけです。(何言いたいのかわからないことそのものが魅力の映画もたくさんある前提)

『トランセンデンス』はその「何を描きたいの?」がわからない。ジョニー・デップ演じる人工知能にやられまくって人間があたふた。まあそれは良い。ジョニデカッコイイし。それはわかった、でも、「で、何が言いたいの?」となる。「はいはい、いつもの人工知能ものね。」と白ける展開。


どうせならもっと人工知能に感情持たせろや!映画だろ!映画なら出来るだろ!映画なんてなんでもありだろ!エルボーロケット!バルス!◯ァック!

ちゃんと料理しろやボケ!!!!!これはノーラン監督じゃないからな!ノーラン案件じゃないからな!ウォーリー・フィスター、ノーランの顔に泥塗るなボケ!!

珍しくご乱心であります。


さて少し落ち着こうか

全編通してダメダメじゃないんですよ。最初の方の展開マジで楽しいんです。わくわくするんです。

やっぱSFものというかテクノロジーものは、それらの技術を使っていくシーンが非常に面白いです。ジョニデの控えめの演技とレベッカ・ホールの感情の起伏が激しい演技のバランスも見事でドラマティックに展開してきます。

アメリカで酷評&大ゴケしたのを知ってて見たからこそ「あれ、意外と良いじゃん!」と前半はよりプラスな印象を持てたんです。だからこそ後半の広げた風呂敷が全然畳まれず、かつ今まで何度も見てがっかりした人工知能の暴走を見た時の失望感が大きかったです。

あくまでも本作はウォーリー・フィスター監督作品で、ノーランは応援(製作総指揮)だけ。キャストこそモーガン・フリーマンやキリアン・マーフィー使ってますが、ノーラン案件色はほぼありません。

しかしそれでもクリストファー・ノーランが製作総指揮に入ってる以上複雑でドラマティックで壮大な映画を期待したのは事実です。「勝手に期待して、勝手に裏切られて」幻想を抱いてはいけませんね。反省。


だがしかし!良い所もある!

あのですね、ボロカス言ってますが、それでも本作を駄作とは思いません。

映像のクオリティというかセンスというか、それがホント素晴らしい!

物語の文句があってもプロダクションデザインやら撮影やら編集やらが見事。その映像センスには酔いしれますね。

前半の展開も地味に思いつつ近未来的な映像がわくわくさせてくれますし、人工知能と化したジョニデの描き方も非常に新鮮。そして人工知能が暴走し始めてからのスケールある映像の数々がダメ押しでカタルシスを与えてくれます。

これは大規模予算を使えたこと、ウォーリー・フィスターが撮影監督出身であるが故にこだわったこと、VFXチームの力など様々な勝因があるでしょう。このビジュアル面に関しては文句なしです!



だから「救いようの無い駄作」では無いのです。

用意された題材やスタッフ、俳優陣が素晴らしかったので「もっとできただろ・・・(/_;)」と残念でならないわけであります。

"アイデンティティ"、"愛"、"死"、"テクノロジーの功罪"に関しては作品から直接では無くても考えるきっかけにはなります。だからこそ、作品に関してグチグチはこのブログにぶつけたので、あとは自分と向き合うきっかけとしていきたいと思います。

おしまい。


written by shuhei