6月13日公開『ノア 約束の舟』感想、旧約聖書の物語を壮大なスケールで娯楽とカオスを含んでアロノフスキー節全開で映画化![ネタバレなし] - Cinema A La Carte

6月13日公開『ノア 約束の舟』感想、旧約聖書の物語を壮大なスケールで娯楽とカオスを含んでアロノフスキー節全開で映画化![ネタバレなし]


あの旧約聖書のノアの方舟の物語を、あの『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督が、あのラッセル・クロウ主演で映画化!一足お先に鑑賞させて頂きました。

私的満足度

★★★★★=星5=お見事!これは傑作です!

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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ノア 約束の舟』基本情報

タイトル
ノア 約束の舟

原題
=NOAH

監督
=ダーレン・アロノフスキー

キャスト
=ラッセル・クロウ
=ジェニファー・コネリー
=レイ・ウィンストン
=エマ・ワトソン
=アンソニー・ホプキンス

ストーリー
ある夜に見た夢で、世界が大洪水に飲まれ滅びるということを知ったノアは、強い使命感に突き動かされ、家族とともに罪のない動物たちを救うため巨大な箱舟を作り始める。ノアの父を殺した宿敵ルバル・カインは、ノアから力づくで箱舟を奪おうとするが、争いの最中に大洪水が始まってしまう。箱舟はノアの家族と動物たちをのせて流され、閉ざされた舟の中でノアは神に託された驚くべき使命を打ち明ける。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=8I6QYJD769c


感想「アロノフスキーに巨額の予算持たせるとマジでやばい(褒め言葉)

聖書の物語や信仰を大切にしてる人はこの物語(映画的脚色)に怒りを覚えるかもしれません。

しかし、ノアと家族、そして啓示といった映画における物語性の深みと面白さ、巨額の予算故に成し得た壮大で迫力ある映像、ラッセル・クロウらの熱演、ダーレン・アロノフスキーという変人監督故のとんでも世界観、それらの融合はアロノフスキー&ラッセルファンの私としてはもうただただ喜ぶであり至福でありました。

こういうの見たかった!!そう思える素晴らしい作品でした。


[DVD発売済み]

物語の細かいところどうこうの前にですね、この映画を加点方式で褒めちぎりたいと思います。

・監督がダーレン・アロノフスキー

・音楽がクリント・マンセル

・主演がラッセル・クロウ

・妻役がジェニファー・コネリーで『ビューティフル・マインド』コンビ再来

・エマ・ワトソンが出る

・莫大な予算

・ノアの方舟の物語

ざっとこれを加点してくと6億点くらいの映画なわけです(めちゃくちゃ)
というのは大げさですが、一流のスタッフとキャストが揃ってるので期待をしたということです。で、見事期待に応えてくれました。

本作は映画の好き嫌いだけでなく、聖書の理解度や信仰の有無&深さで捉え方が変わる映画だと思います。ですので、私の絶賛意見は私の生きてきた人生を踏まえた上での視点であることを割りきって頂ければと思います。

ただし、映像と演技は誰の目から見ても文句なしの迫力と言えるでしょう。映像は胸に突き刺さるものでありました。さすがアロノフスキー監督。




聖書の理解度と宗教へのスタンスで見方が変わる

聖書の理解度や信仰の有無&深さで捉え方が変わる映画だと思います。

私は特にどこかの宗教を信じて活動してるわけではありません。しかし聖書には縁があります。私が通っていた明治学院東村山高等学校はプロテスタントの高校で、高校では珍しく毎朝礼拝からスタートする学校でした。

週に1回"聖書科"という授業があり、聖書やキリスト教、その他宗教について3年間学びました。信仰の強制などなく、非常に過ごしやすいオープンな学校で、今でも自慢できる高校です。そこで3年間を過ごしたので聖書が非常に身近に感じるのです。

新約聖書だけでなく、旧約聖書についても学びました。当然旧約聖書の創世記などは基本中の基本で『ノアの方舟』の物語は記憶にあるわけです。しかし私は特にクリスチャンではありません。

というのが私の本作の鑑賞スタンスです。同じスタンスの方あまりいないのではないかと思います。

これがクリスチャンであると本作に関して受け入れ難いと思える部分が出るかもしれません。また、『ノアの方舟』の物語も旧約聖書の構造も何も知らなければ宗教的側面から映画を見れないので娯楽映画として見ることになるでしょう。

それらスタンスに良し悪しや優劣はありません。ここまでの人生経験がかなり影響を及ぼし感想が異なる映画だよと言いたいのです。


アロノフスキー信者としてはもうただただ歓喜!

私は2011年の年間ベスト映画がダーレン・アロノフスキー監督の『ブラック・スワン』なんです。『π』や『レクイエム・フォー・ドリーム』も大好きです。好きな監督ベスト5に入るので"アロノフスキー信者"かもしれません。

やはり彼の作品は脳に残るというか、強烈なインパクトを残しますね。『ブラック・スワン』や『レクイエム・フォー・ドリーム』のような狂いとは違う方向で今回も突き抜けていきました。

『ノア 約束の舟』ではそんなアロノフスキーらしさが存分に味わえます。

地上の話と水上での話、どちらも非常に見応えがあります。スケール感や娯楽性を優先させるための誇大な脚色も彼らしいです。彼らしさを全面的に否定する人もいるでしょうが、好きな人はとことん好きなのがダーレン・アロノフスキーです。

そんなアロノフスキーらしさに脚色された物語であり、そのままの『ノアの方舟』が良かった方はもやっとするでしょう。

しかし原作ありの映画において大切なのは原作をなぞることではなく、原作のエッセンスを抜き出し映像に仕上げることです。その意味では原罪や選択、啓示といった聖書どころか今我々が生きる上で大切な事がしっかりと描かれ映像にぶつけられていたと思いました。


まとめ

そもそも言ってしまえば『ノアの方舟』の物語自体とんでも世界観なわけです。ですので宗教的な重要性を除けば元からアロノフスキー監督に非常に合った題材であるんですよね。

脚色がかなり物議を醸していますが、エッセンスを抜き出し、最高レベルのスケールとラッセル・クロウらの熱演で実現したこの映画化は「作る価値のあった映画」だと私は思います。

聖書は旧約聖書が39巻、新約聖書が27巻で構成されています。(高校の聖書の授業では3×9=27って覚えるんだよと言われました。懐かしいw)

その中の1巻のそのまた一部が『ノアの方舟』。本作は既に世界中で超大ヒットを記録していますので、これを機に聖書の物語の映画化があれこれ企画として浮上してくるかもしれませんね。

それについての是非は色々あると思いますが、まずはこの『ノア 約束の舟』、6月13日より公開です!

事前知識は無しでも良いでしょう。知識ある方や宗教に敏感な方は「聖書をなぞるのではなくエッセンスを抜いて全力で脚色して、全力の予算と技術と人力で作られた壮大な物語」と割りきって本作と向きあいましょう。

最後は映画とみなさん個々人との対話です。要は何を感じ考えるか。それを忘れずに是非劇場でご堪能ください。

おしまい。


written by shuhei