『プリズナーズ』感想、子持ちかどうかで見方が変わる映画。真実が明らかになり、タイトルの意味を理解した時、映画の魅力をより感じる作品[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

『プリズナーズ』感想、子持ちかどうかで見方が変わる映画。真実が明らかになり、タイトルの意味を理解した時、映画の魅力をより感じる作品[ネタバレなし]



5月3日より公開の『プリズナーズ』の感想です。先に申し上げておきますが、この映画の感想は子持ちかどうかでだいぶ変わると思います。私は未婚ですのでその点ご了承の上読み進めて頂ければと思います。


私的満足度

★★★=星3=普通に楽しめました。

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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『ある過去の行方』基本情報

タイトル
=プリズナーズ

原題
=Prisoners

監督
=ドゥニ・ビルヌーブ

出演
=ヒュー・ジャックマン
=ジェイク・ギレンホール
=ヴィオラ・デイヴィス
=マリア・ベロ
=テレンス・ハワード
=ポール・ダノ

ストーリー
娘を取り戻すため法をも犯す決意を固めた父親の姿を描いたサスペンススリラー。家族で幸せなひと時を過ごすはずの感謝祭の日、平穏な田舎町でひとりの少女が失踪する。手がかりは少なく、警察の捜査も進展しないなか、少女の父親は証拠不十分で釈放された第一容疑者の証言から、彼が誘拐犯だと確信。自らの手で娘を助け出すため、一線を超える決意をする。

予告編


こんな映画です

娘を誘拐されたヒュー・ジャックマンが気が狂ったように暴れて153分にも渡ってポール・ダノに振り回される話。

見終わるとこれで説明付いてると納得頂けるはずですw





感想を率直に申し上げますと、

サスペンスとしてとても楽しみつつも映画の弱点もはっきりとわかる作品でした。好きな人は多分相当好きですし、嫌いな人は嫌いな映画ではないでしょうか。サスペンスですので真相の好き嫌いもあるでしょうし。

153分は長いですが、物語が二転三転して真実へ迫っていくのでかなり引力があり飽きることはありませんでした。むしろこの物語にはこの長さが必要だったという感じでしょうね。


[DVD発売済み]

魅力であり欠点であるのがヒュー・ジャックマンが主人公であること。これは魅力と欠点が紙一重なのです。なぜかというと、ジェントルマンでいい人全開の普段のヒュー・ジャックマンを知ってるからこそこの鬼気迫る気が狂ったような演技に深みを感じるからです。

つまりヒュー・ジャックマンを意識して良い意味で魅力的なキャラクターでありつつも、"ヒュー・ジャックマン"を意識してしまうのです。良し悪しではなく、紙一重ですねこれ。



サスペンス映画ですので伏線があちこちに張られ、後半それらが収まっていきます。伏線回収は非常にうまく、ただ収めるだけでなく、伏線が回収されることで点と点が線になっていく感じを味わうことができました。

という感じで、どうしてもサスペンス映画として面白い面白くないの視点での感想になってしまうのです。

最初に書きましたが、この映画は子持ちかどうかで捉え方が変わる映画なのです。実際子持ちの方の感想を読んだりしますとポスターにある「ひと事じゃない」を痛感して語りに入ってくものが多いです。

つまりサスペンス映画として俯瞰してるのではなく、ヒュー・ジャックマン演じる主人公ケラーに自分を照らしあわせ、そして自分ならどういう行動を取るか、またこういう行動は取れるのかどうかと自問自答してる感じなのです。

この辺感想を読んでいて非常に新鮮でしたので、将来子供を持った時にもう一度映画を見て感想を述べたいなと思いました。



ヒュー・ジャックマンの話を最初にしましたが、彼一人が光っている映画ではありません。ジェイク・ギレンホールの演技が非常に巧みでバランスが良く、それでいて物語が成立してると言っても過言ではありません。

そしてやっぱポール・ダノですよ。第一容疑者候補となるも証拠不十分で釈放された非常に怪しい男。彼の行動や言動に振り回される主人公ケラーや警察。最初に書きましたが153分に渡ってポール・ダノがみんなと観客を振り回す映画と言っても過言ではありません。

こんな男関わるのは勘弁ですが、演技としてはもうポール・ダノさすがだなあと思う次第であります。ポール・ダノってあの『リトル・ミス・サンシャイン』のお兄ちゃんですよ! 『それでも夜は明ける』でもかなり鬼気迫る演技だったし…これからも期待できる若手俳優さんになりましたね!


サスペンスとしての妙味と俳優陣について主に語りましたが、忘れてはいけないのは本作がアカデミー賞撮影賞にノミネートされているということです。撮影監督はロジャー・ディーキンス先生。

アカデミー賞受賞経験はまだありませんが、『ビューティフル・マインド』なども撮影しており、コーエン兄弟作品やサム・メンデス監督作品の常連撮影監督です。『007スカイフォール』の芸術的な映像など記憶にある方も多いのではないでしょうか。

本作では美しさではなく不気味さと鬼気迫る感じを映像で体現。これは監督の手腕だけでなくロジャー・ディーキンスの手腕あってこそ成し遂げられたものでしょう。そろそろアカデミー賞をあげてください・・・。



そんな感じでサスペンス性、俳優陣の熱演、映像、子持ちだとひと事じゃない、など様々な見方がある映画に仕上がっておりました。私は大熱狂という感じではありませんので冷静に書いてみた次第ですが、よくできた映画ですのでゴールデンウィークにチェックしてみてはいかがでしょうか。

5月3日公開です。


written by shuhei