『ブルージャスミン』感想、ウディ・アレン通常運転の中マリー・アントワネットの如く世間知らずを演じるケイト・ブランシェットがどこまでも輝く[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

『ブルージャスミン』感想、ウディ・アレン通常運転の中マリー・アントワネットの如く世間知らずを演じるケイト・ブランシェットがどこまでも輝く[ネタバレなし]


私的満足度

★★★=星3=普通に楽しめました。

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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『ブルージャスミン』基本情報

タイトル
=ブルージャスミン

原題
=Blue Jasmine

日本公開
=2014年5月10日

監督
=ウディ・アレン

出演
=アレック・ボールドウィン
=ケイト・ブランシェット
=ルイス・C・K
=ボビー・カナベイル
=アンドリュー・ダイス・クレイ
=サリー・ホーキンス
=ピーター・サースガード

ストーリー
上流階級から転落したヒロインが再起をかけて奮闘し、苦悩する姿を描いたドラマ。ニューヨークの資産家ハルと結婚し、セレブリティとして裕福な生活を送っていたジャスミンは、ハルとの結婚生活が破綻したことで地位も資産も全て失ってしまう。サンフランシスコで庶民的な生活を送る妹ジンジャーのもとに身を寄せたものの、不慣れな仕事や生活に神経を擦り減らせ、次第に精神が不安定になっていく。それでも再び華やかな世界へと返り咲こうと躍起になるジャスミンだったが……。


予告編


こんな映画です

ウディ・アレン新作は久々のアメリカ舞台。『それでも恋するバルセロナ』『ミッドナイト・イン・パリ』『恋のロンドン狂想曲』『ローマでアモーレ』とウディ・アレン映画のヨーロッパ旅行が続いてましたが無事帰国です(笑)

ニューヨークで資産家(と思ってた)男と結婚して人生の勝ち組を謳歌していたジャスミンさんでしたが、夫が詐欺師(っぽい)ことがわかり結婚破綻に。んで仕方なくサンフランシスコの妹の家に身を寄せる・・・

が、最低限の慎ましい暮らしをしている妹夫婦のスタイルに世間知らずのセレブで生きてきたジャスミンは慣れず一騒動、二騒動起こしていくお話です。

冷静に題材だけを眺めると非常にシリアスなんですが、まあウディ・アレン映画ですので、いつも通り変な大人たちが一騒動、二騒動起こしていくのを皮肉に描いております。




感想を率直に申し上げますと、

いつものウディ・アレンらしい皮肉な物語でケイト・ブランシェットが見事に光る映画でありました。アカデミー賞主演女優賞受賞は「ですよね!」といったところでしょう。恐れ入りました。

わかりやすい例えをするとケイト・ブランシェット演じるジャスミンは現代のマリー・アントワネットだと思いました。要するに世間知らずで自分勝手、だけど純粋な性格からその駄目な部分が出ちゃう人と言ったところでしょう。


[DVD発売済み]

見た目はセレブなオーラばりばりなのに、結婚破綻して一文無しになってるジャスミン。でもそのオーラは作っているものではなく、染み付いているからこそ自然と出るオーラ。このへんケイト・ブランシェットだからこそ体現できるってのもありますねえ。要は見栄を張ってるわけじゃない、勘違い貧乏セレブです。痛い(笑)

その痛さというか勘違いっぷりからサンフランシスコでまあ浮くわ浮くわ(笑)見ていて苦笑いですよもう。でもそれが「ジャスミンさん、これマジなんだろうな」っていうのが伝わってきて面白いんですよ。プライドからセレブ気取りしてるんじゃなくて本当に世間知らず(笑)

で、妹のジンジャーがジャスミンと対照的で超いい人なんでそれでまたジャスミン浮くわ浮くわ。ちなみに妹と言っても血縁ではなく、養子として一緒に育てられた感じで。ソウルメイト的なあれですね。お人好しなので世間知らずのジャスミンさんを引き取ってあげるのです。

と、サンフランシスコでの貧乏に転落したジャスミンさん一騒動なだけの映画かと思うとそうではないんですね。ニューヨークでセレブってた時のジャスミンさんも描かれていきます。その二面を描くことでジャスミンさんという人物が浮かび上がってくるわけですね。この辺うまいよなあウディ・アレン。

で、一騒動、二騒動あって主人公がこの痛さ、普通の映画なら中盤辺りでガツンと一撃あってジャスミンさん更生してめでたし、とかなりますよね。普通は。でも〜この映画はウディ・アレンの映画です。はい、なりません(笑)人生そんな甘くありません(笑)

いくら自分を変えたいと思っても、変わったとしても、周りに足を引っ張られてしまうことってありますよね。そう、人生なんてそんなもんなんです。しかもジャスミンさんは結構あちこちで問題起こしてますからね。


やってしまったらやり返される、そう倍返し!←


この救いのない感じ、一見ヘヴィーに見えますがケイト・ブランシェットの熱演やウディ・アレン演出の絶妙なさじ加減でどこか面白おかしく見れます。そのおかげで感情移入どうとかではなく「こうはなりたくない(笑)」と苦笑いで劇場を出ることができます。

まあ良くも悪くもウディ・アレン映画ということです。どれでもいいのでウディ・アレンの映画1〜2本見てから映画ご覧になると楽しめると思います。『アニー・ホール』とかでもいいし、『ミッドナイト・イン・パリ』とかでもいいので。


ウディ・アレン映画、最近ヨーロッパが続いておりバルセロナ、パリ、ロンドン、再びパリ、と素敵な街のビジュアルが続いてたので今回は些か画面が寂しいのは事実です。まあサンフランシスコなんてサンフランシスコですからね(笑)

しかし、久々に完全アメリカ舞台のウディ・アレン映画でニューヨークもちょいとですが出てくるのでどこか懐かしさもありますね。地理的意味で「おかえりウディ・アレン!」的な。

映画で起きてることはヘヴィーで、結末も超意地悪ですが、ウディ・アレン映画なので軽い気持ちで楽しむことができました。最大の見どころはやはりケイト・ブランシェットなので、ケイトさん目当ての方には是非ご覧になってほしいと思いました。

日本公開5月10日、遅い!!



written by shuhei