ロン・ハワード監督『ダ・ヴィンチ・コード』紹介、初見はもやっとしたが繰り返すことで感じる味のある作品[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

ロン・ハワード監督『ダ・ヴィンチ・コード』紹介、初見はもやっとしたが繰り返すことで感じる味のある作品[ネタバレなし]


『ラッシュ/プライドと友情』公開記念、ロン・ハワード監督レビュー投稿キャンペーン

『ダ・ヴィンチ・コード』基本情報

タイトル
=ダ・ヴィンチ・コード

原題
=DA VINCI CODE

監督
=ロン・ハワード

出演
=トム・ハンクス
=オドレイ・トトゥ
=イアン・マッケラン
=アルフレッド・モリーナ
=ポール・ベタニー
=ジャン・レノ

ストーリー
ルーヴル美術館の館長の死体が発見され、周りには不可解な暗号が残されていた。暗号の中には館長がその日、会うことになっていたハーヴァード大学のラングドン(トム・ハンクス)の名前が含まれ、疑いを掛けられたラングドンは現場に呼び出されるのだった。

予告編


初見時の率直な感想

2006年、この映画を取り巻く状況があまりに異常だったことをご記憶の方も多いでしょう。要するに書籍からテレビから映画から様々な媒体で『ダ・ヴィンチ・コード』が取り上げられて空前の歴史ミステリーブームとなっていました。しかも世界中で。そのブーム最高潮の中公開されたのが映画『ダ・ヴィンチ・コード』。当然の如く世界中で大ヒットしました。日本でも興行収入90億円超えという驚異的なものでした。

しかし映画の評判は総じて良くありませんでした。原作『ダ・ヴィンチ・コード』があまりにヒットしていたため映画鑑賞者の多くが原作との比較をしたのも要因だったのでしょう。私自身当時は映画鑑賞のリテラシーが低かったこともあって、映画を見ながら原作と違う部分や省略を見つける度に減点という見方をしてしまいました。反省。

それ故に映画はあまり満足できるものではありませんでした。そうは言っても今まで原作でイメージしてきたものが映像化されたのでその後本を読み返した際にイメージを明確に捉えることができたりもしました。良い部分と悪い部分を享受した映画でした。

というのが初見の感想ですが、今では大好きな映画の一つです。次の項目で具体的に説明しましょう。


『ダ・ヴィンチ・コード』の魅力に気づく

この映画は劇場公開の2時間30分バージョンと別に、追加シーンを入れた3時間エクステンデッド版が存在します。原作と照らしあわせて説明すると、岩窟の聖母を縦に警備員を脅すシーンや盗聴室発見のシーンなどが追加されています。このバージョンをDVDで見てから一気に映画が好きになりました。

2時間30分バージョンの欠点は原作に忠実にしようと努力してるけれど端折るところは端折っていて原作ファンは戸惑う点、そして端折ってる割にダレるシーンも存在する点などです。まあ今思えばシャトーヴィレットのシーンなんかはひたすら歴史を会話で説明してるので映画に向かないシーンなんですよね。致し方なし。

3時間バージョンでももちろん全ては描かれません。しかし2時間30分バージョンは無理矢理切ったであろう場面がいくつか見受けられたのでその唐突さが排除された3時間バージョンを私は存分に楽しみました。ですのでみなさんもDVD買う際や借りる際に3時間バージョンがあればそちらをゲットするようにしてみてください。

さて、本作の魅力はやはり原作譲りの歴史ミステリーフィクションとしての面白さでしょう。謎解きやフランス、イギリスの美しい街や歴史絡みのエピソードが映像で見れることで非常に良い刺激になります。皮肉として「観光映画」という言葉を投げかける人もいますが、その意味でも魅力的だと私は思いますね。

俳優陣の演技も私はお気に入り。トム・ハンクスの起用には賛否ありましたが、私は好きですね。というか続編の『天使と悪魔』と2作も見れば愛着湧きます(笑)

映像や演技、物語の単純な面白さが魅力で、サスペンス的な面白さもありますが、この映画最大の見どころはラストシーンだと思います。ホテル・リッツを出たラングドン教授がただひたすら無言で夜のパリの街をルーブル美術館へと歩いて行くシークエンス。ハンス・ジマーの美しい音楽に美しいパリの映像。セリフ無しでこれだけ魅力的に見せてしまうロン・ハワード監督の演出センスが発揮されたシーンだと思いました。

その美しさからくる感動は初見でも思いました。「全体的に微妙だったけどラストは凄い!」みたいな。ロン・ハワード監督作品の全ての作品の中で最も好きなラストシーンと言っても過言ではありません。素晴らしい!

様々な魅力、そして正直欠点のある映画ですが、その魅力が視覚的だったり聴覚的だったりするので誰でも魅力を享受できると思います。

2015年には『ダ・ヴィンチ・コード』⇒『天使と悪魔』のラングドン教授シリーズ3作目『インフェルノ』が公開されます。ラングドン教授小説としての3作目は『ロスト・シンボル』ですが4作目の『インフェルノ』が映画では先になります。こちらに向けてまずは『ダ・ヴィンチ・コード』、そしてその後『天使と悪魔』を是非チェックしてみてはいかがでしょうか。


Amazon/iTunes