『黒執事』感想、【原作は読んでません】作り手とキャストの熱い気持ちを感じた作品。続編ありきなクライマックスが勿体無い![ネタバレなし] - Cinema A La Carte

『黒執事』感想、【原作は読んでません】作り手とキャストの熱い気持ちを感じた作品。続編ありきなクライマックスが勿体無い![ネタバレなし]


私的満足度

★★=星2=ん〜イマイチ乗れませんでした。

【評価の参考値】
★★★★★+・・・満点以上の個人的超傑作!
★★★★★・・・・お見事!これは傑作です!
★★★★・・・・・素晴らしい作品でした!
★★★・・・・・・普通に楽しめました。←平均評価
★★・・・・・・・ん〜イマイチ乗れませんでした。
★・・・・・・・・ダメなもんはダメ!クソ!
※通知表のような5段階評価で、個人的にツボった作品は例外で5+にしています。
ちなみに私は映画は楽しむ&褒めるスタンスなので評価相当甘いです。

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※原作漫画やアニメーション、様々ありますが何も知らない状態で鑑賞しております。つきまして、本レビューへ検索等から辿り着かれた方は「何も知識の無い状態で鑑賞した感想」ということをご認識頂ければ幸いです。


『黒執事』基本情報

タイトル
=黒執事

監督
=大谷健太郎
=さとうけいいち

キャスト
=水嶋ヒロ
=剛力彩芽
=優香
=山本美月
=大野拓朗
=栗原類
=海東健
=志垣太郎
=伊武雅刀
=岸谷五朗

ストーリー
巨大企業ファントムの若き総帥・幻蜂汐璃は、ある理由から女であることを隠して生きる男装の令嬢。女王の密命により難事件を裏で解決するという使命を背負った名門貴族ファントムハイヴ家の末裔でもある汐璃は、その任務と財産をある復讐に利用するため、美しく冷酷な“悪魔の執事”セバスチャンと契約。2人が挑む怪事件を描く。

予告編



そもそも鑑賞する気がなかったわけですが…

普段から洋画9割な私ですので、本作も話題に上がろうと原作も知らないしスルー予定でした。完成前から原作ファンの方から不安の声多発。漫画の実写化はなかなか成功しないことからも"駄作で間違いない"と言われることも多かった本作。

ジャパン・プレミアの前日にたまたまチケットが余ってると誘われ行くことに。どういう気持ちで行ったかは前情報からわかる通り「駄作に体当たり」するつもりで行きました。淀川長治先生も仰るとおり「通は駄作も楽しむ」上等ですし。

鑑賞して今この文章を書くにあたり映画関係者のみなさまにお伝えしたいことは3点です。

・面白かったです。良い映画をありがとうございました。

・オフィシャルの情報を全く抑えず、周りのネタ的扱いに乗って駄作予想して申し訳ございませんでした。

・ただ続編ありきの終わらせ方は続編製作が決定していない以上、もやもやしました。「実は〜」のくだりごと2作目へ持ち越すこともプロット上できたわけなので、そこが非常に勿体無く感じました。


良い意味でジャパン・プレミアはドーピング効果抜群だった

『黒執事』はワーナー・ブラザーズ映画さん配給です。ワーナーさんと言えば2013年、『マン・オブ・スティール』『許されざる者』『ゼロ・グラビティ』などのプレミア試写会で我々へいつも感動と喜びを与えてくれました。"ワーナーさんのジャパン・プレミアははずさない!"というのが私の印象です。どっかの20世紀FOXが『ウルヴァリン SAMURAI』でやらかしたこともあり←←

その印象通り今回のジャパン・プレミアも安心クオリティでありました。渋谷公会堂でのジャパン・プレミアでしたが『許されざる者』のジャパン・プレミアで大好評だった"客席後ろからの登場"を今回も活用(笑)座席が角っこだったのでキャストは横通るわ、フォトセッション真後ろでやるわで大満足でありました。画像で説明します(笑)

で、イベント構成は毎度のワーナーさんで素晴らしかったわけですが、キャストのみなさんと監督のコメントも素晴らしかったです。特に3年ぶりの映画となる水嶋ヒロさんがこの作品にどれだけ熱い思いを持ってるか、それが伝わってきました。

見る前小馬鹿にしてたのでこの舞台挨拶で複雑な気持ちになるわけです。あまりに熱いコメントの数々で背筋を正された感じでした。

前情報ゼロだったので主題歌が誰の何かすら知りませんでした。主題歌を歌うのはガブリエル・アプリン。主題歌タイトルは"Through the ages"。作詞作曲は何と水嶋ヒロさんの奥さん、絢香さんであります。

何と今回のジャパン・プレミア、サプライズでガブリエル・アプリンさんの生歌披露もありました。このバラード曲がまた・・・驚きの名曲でありました。Youtubeありましたので貼っときます。



素晴らしいプレミア構成、キャストと監督の熱き思い、ガブリエル・アプリンの名バラード堪能。この状態で映画を見始めるわけです。これはもう良い意味で完全にドーピング状態であります。

しかしとりわけキャストと監督の熱き思いをしっかりと認識できたことは本当に良かったです。一生懸命作ったんだなというのが映画からもしっかりと伝わってきました。もちろん漫画の世界観であり現実的な話で無い以上、その世界観への賛否、原作への思い入れ、単純に面白く感じるか感じないかは人それぞれでしょうが、一生懸命さが伝わってきた以上、こちらもちゃんと映画の感想を書こう、って気になります。

ということで次のカテゴリーで感想を書いていきましょう。



原作知識ゼロで見た感想

原作を読んでない以上、原作比較の話はできません。その辺、思い入れある方々のレビューが増えていくと思うので、そこは触れません。原作を読んでなくて、ストーリーや設定も知らず、「水嶋ヒロと剛力彩芽が出る」くらいの情報量で鑑賞した結果の感想となります。

率直な感想は前述の通り、

・面白かったです。良い映画をありがとうございました。

・オフィシャルの情報を全く抑えず、周りのネタ的扱いに乗って駄作予想して申し訳ございませんでした。

・ただ続編ありきの終わらせ方は続編製作が決定していない以上、もやもやしました。「実は〜」のくだりごと2作目へ持ち越すこともプロット上できたわけなので、そこが非常に勿体無く感じました。

が簡潔なまとめになります。


[DVD発売済み]

まず原作を知らないゆえに東西の国があるとか、女王がうんたらかんたらとか、セバスチャンが悪魔で執事とか何も知らなかったわけであります。それ故に世界観に入り込めず結局酷評せざるを得ないかなとも思いましたが一切そんなことありませんでした。

そしてクライマックスを除いてストーリーを追うのが普通に楽しいです。「あの人実は◯◯なんだろうなあ」とか予想して当たったりもするわけですが、当たっても普通に楽しめる感じでした。

アクションが見どころと舞台挨拶で仰られていて「邦画でそれ言われて今まで何度失望したことか・・・」と思ったんですが、変に背伸びしない(カーチェイスとかじゃない)バトルアクションでとても面白かったです。

そしてキャストがみなさんハマり役でしたね。水嶋ヒロ良いですよ、これ本当に。そして正直心配だった剛力彩芽ですがこれもまた良い。原作では男性キャラのようですが、今回は女性が男装して生きてるという設定であって男性を無理に演じてるわけではありません。原作ファンの方はその変更で賛否となると思いますが、言うならば部外者の私からしたら小さくて可愛い女の子が男装せざるを得なくなった過程なども描かれていて良かったと思いました。

脇を固める俳優陣の方々もみなさん世界観にしっかりハマっていましたね。その中で誰が良いかは人それぞれ意見が分かれると思いますが、私は何と言っても山本美月さんがもう超可愛くて、超可愛くて、超可愛くて・・・本当に超可愛くて、超可愛いんですよ。大事なことなので5回言いました。正直この加点だけで映画的には満足しちゃうレベルです(真顔)

ハードル低くして見てたこともあり非常に楽しめたわけですが、前述の通りクライマックス付近だけはどうも残念で仕方ありません。ネタバレは極力避けますが、続編ありきの「実は黒幕が〜」が解決せずに終わります。興行が苦戦し、続編中止になった場合は解決せずにおしまいとなるわけです。原作との兼ね合いもあるのでしょうが、「実は黒幕が〜」の真相を本作で伏せて終わらせて、続編の冒頭で「実は黒幕が〜」ともプロット上はできるのでここが非常にもったいないなと思いました。

あとどうしても何箇所か突っ込みたくはなりましたね。クライマックスに毒物の起爆装置を持って階段を上がるシーン。高いところで散布されたらより拡散されんだろうが、と思ったり(笑) あと解毒剤の成分「そこまで治るのかよ?」と思ったりも(笑)

しかしそれらは半笑いで突っ込む感じなのでご愛嬌レベルでもあります。目くじら立てるほどのものでもありません。あとクスっとして気になったのがオープニングクレジットの『ドラゴン・タトゥーの女』っぽさ。あれは確実に、狙ったと思います(笑) 嫌いじゃないです、そういうの(笑)

映画でも小説でも主人公の成長は一つの尺度となります。本作では剛力彩芽演じる幻蜂清玄と水嶋ヒロ演じるセバスチャンとの心の交流、そして幻蜂清玄の幼いころの心の傷の回復が着地点となります。前者はしっかり着地しましたが、黒幕が明かされつつ放置で終わる以上後者が宙に浮いたまま。やはりこれもったいなかったですね。


まとめ

そんな感じでクライマックス付近が非常に消化不良なわけですが、逆に言えばそれくらいです。なので水嶋ヒロや剛力彩芽のファンの方はきっと楽しめる映画ではないかと思います。

原作ファンの方は原作に忠実なところとそうでないところが混ざっており複雑な気分と仰ってる方もいらっしゃいますね。この辺原作好きさん同士だと盛り上がるところなのかなとも思います。

様々な意見が公開後は出てくると思いますが、作り手の一生懸命さが伝わってきたことが何よりも嬉しかったです。気になってる方は、公開されたら是非ご覧になってみてくださいね。


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written by shuhei