『フィフス・エステート:世界から狙われた男』感想、映画は酷評されたが俳優陣の演技合戦は見応えあり[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

『フィフス・エステート:世界から狙われた男』感想、映画は酷評されたが俳優陣の演技合戦は見応えあり[ネタバレなし]

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日本ではDVDスルーとなってしまった『フィフス・エステート:世界から狙われた男』。映画としては酷評をされてしまった本作ですが、ベネディクト・カンバーバッチを中心とした俳優陣の演技合戦は見応えありでファンであれば楽しめる一作ではないでしょうか。


[2015年9月23日追記]  引用の不備に関するお詫び

当記事における「映画の題材となったジュリア・アサンジ氏が本作に怒っている」という内容の記述の部分に関して、情報の参照元、引用元のリンクを一部掲載しておりませんでした。

一部の引用を紹介していたため、余計に参照元、引用元となった方へはご不快な思いを与えてしまいました。大変申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。

「映画の題材となったジュリア・アサンジ氏が本作に怒っている」という内容は、それら参照元、引用元をご参照頂くことで理解できる内容ですので、当記事におけるそれら記載は取り下げ、参照元・引用元をご紹介する形に変更をさせて頂きます。

Much Ado About Benedict Cumberbatch(ジュリアアサンジ氏のインタビュー日本語起こし)

ジュリアン・アサンジ氏とその伝記映画「THE FIFTH ESTATE」公開を巡る抗争ウォッチ(ジュリアアサンジ氏と映画に関する論争のまとめ)


今後に関しては過去記事の精査と合わせて、レビュー記事はあくまでも私見を中心とし世の中の評判等は参照元の紹介に留めることで再発防止になればと考えております。

また、今回の感想は「映画は微妙、俳優陣(ベネディクト・カンバーバッチ含む)は良かった」という内容に着地をしましたが、全体的にネタのように書いたことにより、ベネディクト・カンバーバッチのファンの方へ無礼という認識を与えてしまいました。

『シャーロック』が海外ドラマで一番好きなくらいですので、ベネディクト・カンバーバッチに関しては好意的なスタンスです。それ故に余計に申し訳なく思っております。合わせて深くお詫び申し上げます。


感想「映画としては微妙、俳優陣は頑張っていたが」

本作におけるベネディクト・カンバーバッチの演技は"映画におけるジュリア・アサンジの鬼気迫る様子をしっかりと演じられてた"と思います。彼は人気だけでなく演技力も今の時代を代表する1人であることは間違いないでしょう。

この映画を取り巻く異様な状況、そして映画自体の緊迫感を出したいのに出せてない完全なる空回り感、その外と内のダメさが底に粉が溜まっているコーンスープを飲んでるかのようにどうもざわざわするんです。

言ってしまえば映画の完成度低いし、ウィキリークスも怒ってるし、どうなの…?

と言うことになります。「カンバーバッチカッコいいからいいもん!」という英語のレビューをいくつも目にし、その切り口であれば本作は何も問題ありません。洋画でも邦画でも映画として評判の悪い作品の中でベストを尽くしていることが鬼気迫って伝わってくる俳優さんは数々います。本作のベネディクト・カンバーバッチやダニエル・ブリュールはそれに値します。

この映画を見ていて映画の比較対象としたのは傑作映画『ソーシャル・ネットワーク』です。理由は簡単でして"実話を元にしてると見せかけて全く現実に即してない話"なところです。『ソーシャル・ネットワーク』はそれでも"映画のマーク・ザッカーバーグ"や完成度自体があまりに完璧過ぎて映画として今世紀有数の評価を得たのです。

『フィフス・エステート:世界から狙われた男』はジュリアア・サンジ自身が「映画は嘘の上に嘘を上塗りしている、巨大なプロパガンダ攻撃」とコメントしているように事実と異なるようです。異なるだけでなく本人お怒りという(ソーシャル・ネットワークはザッカーバーグ本人楽しんで見たそうです)。

映画の内外で大もめしてもヒットすればまあ商業的には成功ですが、この映画商業的にも大失敗しています。何と"今年最高の大ゴケ映画"の称号までも得てしまったのです。 
2013年の大コケ映画トップ3発表 1位はウィキリークス映画

情報戦や仲間内での揉め事、言ってしまえば映画の材料は『ソーシャル・ネットワーク』の高度なコンピュータ技術関連エピソードと『ゼロ・ダーク・サーティ』の諜報戦エピソードを足したようなもの。いくらでも面白くできる材料が揃ってます。その材料がめちゃくちゃに料理された結果こうなったというわけです。

当人を怒らせ、批評家から酷評、一般人からそっぽ向かれ、何もいいこと無しな映画となっております。

ただしカンバーバッチは本当に頑張っていた。

だからこそ何かもやもや残って嫌な感じです。『ダイアナ』と印象似てるかもしれません。あの映画は脚本ぼろぼろでしたがナオミ・ワッツの演技は本当に素晴らしかった。その類の映画です。どちらも今年の失敗作と言われる結末、残念であります。

カンバーバッチファンの方は是非ご覧になってください。カンバーバッチの熱演が光っています。

クロエ・モレッツのファンが『キャリー』を存分に楽しめたように、ナオミ・ワッツファンが『ダイアナ』が残念な映画でもナオミ・ワッツを褒めたのと同じ類です。カンバーバッチが拝めるわけなのでその目的で最初から突撃すれば何も問題ないわけです。


という感じの映画になっております。


『The Fifth Estate』基本情報

原題
=The Fifth Estate

日本語タイトル
=フィフス・エステート:世界から狙われた男

監督
=ビル・コンドン

出演
=ベネディクト・カンバーバッチ
=ダニエル・ブリュール
=アンソニー・マッキー
=デヴィッド・シューリス
=アリシア・ヴィキャンデル
=ピーター・キャパルディ
=スタンリー・トゥッチ
=ローラ・リニー

ストーリー
ウィキリークス創設者ジュリア・アサンジを主人公としてスリラー。Daniel Domscheit-Bergの著作"Inside WikiLeaks: My Time with Julian Assange at the World’s Most Dangerous Website"(『ウィキリークスの内幕』)を元にした映画化だが、ジュリア・アサンジは事実に基づいていないと非難している作品でもある。

予告編



written by shuhei