『私が愛した大統領』感想、フランクリン・ルーズベルト大統領の裏の顔に割と困惑した一作…【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

『私が愛した大統領』感想、フランクリン・ルーズベルト大統領の裏の顔に割と困惑した一作…【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし]



『私が愛した大統領』基本情報

タイトル
=私が愛した大統領

原題
=Hyde Park On Hudson

監督
=ロジャー・ミッシェル

出演
=ビル・マーレイ
=ローラ・リニー
=サミュエル・ウェスト
=オリビア・コールマン
=エリザベス・マーベル
=オリヴィア・ウィリアムズ

ストーリー
重度の身体障害を抱えながらも3度の再選を果たし、後世に名を残す政治家となった米大統領フランクリン・ルーズベルトと、彼を陰から支え続けた女性デイジーの知られざる物語を描いたドラマ。1930年代アメリカ。多忙を極めるルーズベルト大統領は、一番の理解者でもある従妹のデイジーとドライブに出かけることが、心に安らぎをもたらしてくれる貴重な時間になっていた。そんなある日、英国王ジョージ6世夫妻がアメリカを訪問し、ルーズベルト邸にやってくる。ドイツとの開戦が迫る中、2人は大統領の執務室で会談し、デイジーもその一部始終を見つめていた。しかし、その夜、デイジーも知らなかった大統領の秘密が明らかになり……。

予告編
http://www.youtube.com/watch?v=-EnCmHhb1Oo


感想「当時のマスコミは何て寛大なのだ…(笑)」

フランクリン・ルーズベルト大統領と言えばアメリカ史において唯一三期に渡り大統領を務めた偉大なお方ですが、その裏の顔をコメディタッチに描いた作品が本作。言ってしまえば「大統領と言えども女関係はだらしなかった」というのを描いてる映画です(笑)女性たちがキャラ立っててそこがかなり面白かったです。


[DVD発売済み]
しかしそれはスキャンダラスに描かれません。むしろ大統領が大統領としてではなく1人の男として女癖悪い様子をコメディタッチに描いている感じ。そこにはなぜか嫌らしさがありません。これはビル・マーレイの演技ゆえなのでしょうか(笑)

映画の中核はルーズベルトと従妹のデイジーとの心の交流なのですがその2人の関係は決して秘密の上で成り立ってるものではなくマスコミが普通にそれを秘密にしていた様子も描かれます。当時のマスコミは寛容だったんですのう。今もマスコミはやり過ぎだ(笑)

そしてもう一つこの映画の核となってくるのがイギリス国王ジョージ6世夫妻が訪問した際のエピソード。いわゆるホットドック外交ですね。ジョージ6世ってあの人ね、『英国王のスピーチ』のお方。

吃音で有名なジョージ6世ですがルーズベルト大統領との会談で交わす言葉のやりとりがかなり面白い!映画の一つの見どころと言えるでしょう。ルーズベルト大統領、ジョージ6世、そしてチャーチル首相(開戦当初は海軍大臣だっけ?)などの複数時間軸の映画も見てみたくなりました。日本敵国だけど…。

ただ、タイトルにも書いた通り戸惑いが先行した作品でもありました。ルーズベルト大統領は本当にこんな人だったのだろうかと。アメリカではこの映画評判が良くないのです。今までルーズベルト大統領と言うとかなり威厳のある方という印象でした。

もちろんこの映画のように女癖が悪かったり様々あったとは思いますが、ここまでほんわかした人という印象はどうも持てないんですよね。ビル・マーレイがそういうふ切り口で見事に演じてるのですが、どうもルーズベルト大統領ではなくビル・マーレイ演じる架空の大統領を見ているように思えました。演技上手いゆえの混乱…。

マスコミの寛容さやジョージ6世とのやり取りが非常に面白かったですが、軸となるデイジーとの関係性や人柄に関しては自分的な答えがなかなか出ない作品だったなという印象です。

ロジャー・ミッシェル監督らしい作品ですが、大真面目な切り口で見てみたかった気もする作品でありました。


written by shuhei