日米で大ゴケ『ローン・レンジャー』、ラストのアクションは超面白いのだが・・・ディズニーは1億6000万ドル-1億9000万ドルの損失・・・【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

日米で大ゴケ『ローン・レンジャー』、ラストのアクションは超面白いのだが・・・ディズニーは1億6000万ドル-1億9000万ドルの損失・・・【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし]



ラスト30分の興奮熱狂
正直言いましょう。本作は傑作とは言いがたいです。
アメリカに続いて日本でも興行苦戦を強いられている本作。
しかし駄作と呼ぶほどのものでもないです。まずは魅力をまとめます。

まず何と言っても映画のラスト30分。
ここから語るしか無いでしょう!
このラスト30分の熱狂と興奮はもうたまりません!

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映画における陰謀の全てを支配していた人物の真相が明らかになる映画後半、物語は一気に動き出し映画的魅力、とりわけアクションもどんどん加速し大迫力に展開されていきます。

夜のインディアン襲撃シーンのカタルシス、そして戦火過ぎ去りし後の死体が物語る悲しさや残虐さ、そこから展開するウィリアム・テル序曲をバックに繰り広げられるクライマックスの超大迫力のアクション・シーン。楽しいったらありゃしない!

パイレーツで培ったゴア・ヴァービンスキー監督率いるチームだからこその大迫力アクションと挟まれる小ネタギャグ、ハンス・ジマーの音楽がその魅力を数段上げ・・・それは爽快感として私たちを包み込みます。

これは今年観た映画の中でも屈指の名シーン、名アクションであることは自明の理でしょう。本当に素晴らしかったです。

ジョニー・デップ演じるトントは映画全編でコミカルに動きまわり私たちを楽しませてくれます。終始右往左往していたアーミー・ハマー演じるローン・レンジャーもラスト30分ひたすらカッコよく光ります。

トム・ウィルキンソンやウィリアム・フィクナーらがそれをかき乱すその様もさすがの貫禄でお見事。そしてピンポイント活用で光るヘレナ・ボナム=カーターw
ラスト30分、どの角度で何を観てもそのカタルシスたるや・・・もうお見事であります。

ゴア・ヴァービンスキー監督の大スペクタクルシーンと言えばやはり『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド』のラスト40分をすぐ思い浮かべますが、今回陸上と言いますか列車の上でだけ繰り広げられるアクション、それだけでこの面白さを展開できるのはさすがゴア・ヴァービンスキーだなと改めて思いました。

一連の流れが終わった後ラスト数分、若干?な部分もあるのですがそこからの締め、というかオチ。笑わせてくれてすっきりとして映画が終わりました。エンドロールバージョンのウィリアム・テル序曲の音楽がサントラに入ってないことにいらいらするほどエンドロールの音楽を欲するわたくしw

終わり良ければ全て良し!と言う言葉を当てはめるなら本作はまさにその通り!
といった感じでありました。



2億ドル近い損失を出した大失敗作という汚名
と持ち上げて始めた本日の鑑賞日記ですが・・・
『ローン・レンジャー』この映画の感想を正直に一言で表すと、

やっちまったな・・・w
です←

もちろん前述の通りラスト30分は文句なしに面白いんです。
しかし・・・ラスト30分、ラスト30分言ってるようにその前が色々と??な部分が多く・・・

そしてあれですね、今の時代、今日この時に公開される必然性が見出だせないのです。
時代錯誤とまでは言いませんが、今観客が求めている映画か?といわれると疑問が残るでしょう。特にアメリカの映画市場においては。だから大ゴケしたのです。

先週から公開されている本作。

アメリカで大ゴケしてからの日本公開。
批評が悪いけどヒットした映画、批評いいけどヒットしなかった映画など様々あるわけですが本作の"大ゴケ"はその両方。評価も良くなく興行もダメダメ。

そんなニュースを観てからの日本公開・・・もう不安しかなかったわけです。
しかし心のどこかで"パイレーツのチームなら面白くはあるはず・・・"という期待もあり…。試写会やプレミアにも行かず公開2日目に重い腰を上げて観に行ったわけです。

言ってしまえば失礼ながら期待値ゼロで観た本作。
ゴア・ヴァービンスキー監督クオリティなので小ネタが色々楽しく挟まれるアクションも楽しく、映画を観ながらつまらないとか帰りたいとは一切思いませんでした。つまり期待以上ではありましたw

しかしどうも盛り上がりに欠ける・・・
いや、面白いシーン、面白くないシーン、よくわからないシーンが混ざってるのです。
言い換えればテンポが掴めないんです。一回しか観てないのでテンポ悪いかは正直わかりません。ただ言えることは私はリズムに乗ることができず疑問が色々浮かんでしまったという感じでした。

製作費が2億5千万ドルほど。アメリカでは興行収入は1億ドルにもいきませんでした。
ディズニー映画であり世界配給ですが世界的にも苦戦。日本でも3週目の『風立ちぬ』に負けるどころか『謎解きはディナーのあとで』『モンスターズ・ユニバーシティ』にも負け4位スタート。

宣伝費も含めると当然3億ドル以上かかってるわけでして・・・
と色々不安に思っていたら今日ニュース出てました。

 DisneyのCFO、Jay Rasuloは、「ローン・レンジャー」の興行的失敗により、1億6000万ドル-1億9000万ドルの損失を来四半期に計上する見込みであることを明らかにしたようだ。(Deadline)

あーーーーー・・・・・


あーーーーー・・・・・wwwww


それなりに面白かったという言葉すら空虚になるほどの大失敗印となってしまいましたね。面白い部分もたくさんあり、ラスト30分は超絶面白い。だからこそ複雑になりますね。

とりわけよくわからなかったのが時間軸の入れ替えと回想形式の物語。
ネタバレになるかもしれないので詳しくは書きませんが、サンフランシスコのあのシーンから振り返る形式の意義が見いだせないんです。理由わかる方いらっしゃったら教えて頂きたいです。

脚本がテッド・エリオットとテリー・ロッシオ。
パイレーツ2で脚本の遅延を正当化するコメントしてたの見て以来人間的に好きになれないこの二人w昨日Twitterでフォロワーさんともお話してたのですが、この物語の回想形式、何となくそうしただけで特に理由がないって可能性も無きにしもあらずw

西部劇のオマージュや元々の『ローン・レンジャー』が好きな方はあれこれ細かな部分で熱狂しているコメントも観るのでそういう方にはむしろオススメしたいです。ただどうも???なところが多い映画で面白いところがたくさんあるだけにもったいないなと思いました。

続編やりたいとプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーは発言してましたが・・・確実にないでしょう。うへぇ・・・

何度も言いますが傑作ではないけれど駄作でもない本作。
面白い部分もたくさんある本作。よく聞かれる質問に答えて閉じたいと思います。

Q:パイレーツとどっちが面白いか?

A:パイレーツの方が100倍面白い!(私は!)

以上です(・ω<)




基本情報
タイトル
=ローン・レンジャー

原題
=THE LONE RANGER

監督
=ゴア・ヴァービンスキー

出演
=ジョニー・デップ
=アーミー・ハマー
=トム・ウィルキンソン
=ウィリアム・フィクナー
=ヘレナ・ボナム=カーター

ストーリー
幼い頃に遭遇した悲しい事件への復讐をもくろむ悪霊ハンターのトントは、そのスピリチュアルな力で死の一歩手前の男、ジョンを救う。正義感の強いジョンは、目的を達成するためならどんな手段も用いるトントと衝突するも、愛する者を奪われたことで豹変。マスクを装着し“ローン・レンジャー”と名乗り、トントと一緒に巨悪に挑む。(シネマトゥデイより)

予告編



written by shuhei