娯楽映画としてほぼ完璧な兼ね備え!ディズニーの底力『シュガー・ラッシュ』!【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

娯楽映画としてほぼ完璧な兼ね備え!ディズニーの底力『シュガー・ラッシュ』!【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし]




基本情報
日本語タイトル
『シュガー・ラッシュ』

原題
"Wreck-It Ralph"

監督
リッチ・ムーア

公式サイト
http://www.disney.co.jp/sugar-rush/home.html

ストーリー
アクション・ゲーム「フィックス・イット・フェリックス」の敵キャラを30年間も演じているラルフ。人々から嫌われている状況にうんざりしていた彼は、自分のゲームの世界を抜け出してお菓子だらけの世界でレースが繰り広げられるゲーム「シュガー・ラッシュ」の世界へ。そこで彼は、仲間外れにされてレースに出ることを禁止されている少女ヴァネロペと出会う。お互いに孤独を抱えていた彼らは意気投合し、友情を深めていくように。だが、違うゲームのキャラクター同士が遭遇することはゲーム世界のおきてに背く行為であり……。(シネマトゥデイより)

予告編



感想(一気に語り下ろし)
娯楽映画としてほぼ完璧な映画でしょう。
まずその一言を最初に書いておきましょう!
老若男女楽しめる映画であり、近年のディズニー映画でベスト級の傑作だと思いました。

ゲームの裏にはキャラクターたちの生きる世界があって、
その世界でのキャラクターたちの物語という斬新な設定。
これだけでイマジネーションが刺激されもう楽しくて仕方ありません。

ジョン・ラセター(要するにピクサー)の影響を隠さない今作の雰囲気、
しかしだからこそ、ディズニーらしさとピクサーらしさが見事に融合し、
まさに"楽しめる"そして"感動する"映画に仕上がっていました。

よくよく考えてみればトイ・ストーリーのゲーム世界版ですもんね。
それでOK!
娯楽映画として文句なしの映画です。





ストーリー面に関してあれこれ書く前に文句なしに素晴らしい技術面について少し。

フルCGで製作されたアニメ映像×3Dの融合はとても美しく、
それが時に遊び心満載のポップな映像だったり、
時にはレースアクションで迫力満点に楽しませてくれます。

私は3Dで見ましたが、3Dじゃないと効果の出ない演出などは少なかったと思うので、
2Dは2Dで楽しめるのではないかなと思いました。

キャラクターたちの躍動感もとても見事で、
アニメという作られた世界のそのまた中の世界でありながら、
そこの"心"が宿り、感情移入してほろりとさせられるほど。

これは脚本力はもちろんですが、
技術面が支えるキャラクターたちの造形やそのセットといった、
アニメーションの技術がそれを生み出しているのも間違いありません。

私はジブリが大好きなので手書きの温かみのあるアニメが大好きです。
しかし、フルCGでも感動する世界がそこに存在すると痛感した『トイ・ストーリー』に続き、
本作も心から映画を楽しみ、そして物語にほろりとさせられ、笑顔になったのでした。


さて脚本面の話に入りましょう。


本作はゲームの世界の悪役たちに今回はスポットが当てられています。

これがまた斬新で素晴らしい!
悪役というのはまさに悪い"役"であってそれを演じてるんですよね。

つまり実際はいいやつ。
実質主人公のラルフ、すんでえいいやつですしw

後ほど詳しく書きますが、私はゲームをほとんどやりません。
小学生の時はとんでもないゲーマーでしたが、
中学であまりやらなくなり高校から今まではほぼゲームに触れてません。

なので、ゲームの世界の懐かしさや面白さ云々を当てはめた鑑賞はしませんでした。
今回私は主人公で悪"役"であるラルフを"大人"と置き換えて見ました。
どういうことはというと"働く人間"として捉えたのです。

ラルフはゲームという世界で悪い人物を演じることは仕事なのです。
しかしラルフは実際は悪人ではありません。
陽の目を浴びたいとも思っています。

これは自らの仕事を一生懸命こなしていつつも、
現状の自分自身に満足できず、「いつか出世してやる、いつか成功してやる」
と心で密かに思う現代の社会人そのものではありませんか。

そう見た時、この物語はとても深いものに私の中でなっていきました。
娯楽映画でありつつ、そういった苦悩の部分がしっかりと垣間見られました。
しかし、そこには絶望よりも希望が待っていました。

ストーリーの結末として全体で考えると少しばかり驚いた部分もありました。
しかし、現代社会で働く人間として捉えた時の深みを感じることができ、
ほろ苦さを感じつつも、感動し、涙し、そして笑顔をもらいました。


って一見難しく書いてますが、ストーリーは単純でわかりやすいものです。


それでいて幾重にもストーリーが積み重なっています。
サイドストーリーも豊富なのにそれらストーリーが散らからず
最後にしっかりと回収される巧みな脚本、ホントお見事!

ん〜…何でアカデミー賞の長編アニメーション賞獲れなかったんでしょうね。
こんなに見事な映画なのに・・・


さてさて、褒めまくってますが・・・

が!!


私が劇場で映画が終わって感じたのはそれら感想に合わせて"悔しさ"でした。
映画を見ながらも"悔しさ"が重なっていき、今ももやっとしてる状況が正直いってあるのです。

それは映画の出来に対してではありません。
私の生きてきた人生経験上、この映画を100%以上楽しめなかったのです。
それ故に悔しかったのです。

どういくことかというと、前述のとおりゲームに対して思い入れがあまりないからです。
中学以来TVゲームはほとんどやらず、ポータブルのPSPやDSなどにも手を出さず。
高校に入って映画にハマって今まで時間潰し=ゲームが映画に変わったのも要因でしょう。

iPhone等スマートフォンのゲーム市場が活性化してきてもほとんどやらずでした。
実際今私のiPhoneにはゲームアプリが一本も入っていません。
これはゲームを否定してるわけではありません。単純に別の楽しみが私はあるというだけです。

ゲームに思い入れがあったり、現役のゲーマーの方は本作の小ネタをあれこれ感じ取ることができるでしょう。
それが悔しいのです!
小ネタに気づかないのです。


言ってしまえば映画『ソーシャル・ネットワーク』において、
facebook知らなくても全然楽しめるけど、facebookやMySpaceを知ってて、
マークザッカーバーグやショーン・パーカーを知ってる人間の方が何倍も楽しめるのと同じです。

『テッド』において昔の映画の小ネタが連発され、
誰でも楽しめたけれど、映画ファンほど小ネタに爆笑していた、
あれと同じなのです。


そんな細かいことお構いなしに『シュガー・ラッシュ』は楽しめますが、
"ゲーム詳しいともっと楽しいんだろうな・・・”と気づいてしまい、
これがとてもとても悔しいのです。


映画以外で例えるならワインの味が好きだけれど1杯で酔ってしまう、
というような感じでしょう。
もっと楽しめるのに楽しめてない・・・というやつです。

100点満点で100点満点楽しめました!
しかし200点は楽しめなかったのです。
悔しい!悔しい!w


なんて愚痴も少し書いてみましたがw
映画として申し分ないとても素晴らしい作品でした。
Yahoo映画の評価も5つ星で平均値4.5と超高水準!

私が気に入ってるだけでなくほぼ万人受けしてる傑作になってるようです。
まだまだ大ヒット公開中。

吹替版のみしかやってないのが些か残念ですが、
是非劇場でご覧になってみてはいかがでしょうか♬