娯楽映画に振り切ったギャング映画の傑作!『L.A.ギャングストーリー』!【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし] - Cinema A La Carte

娯楽映画に振り切ったギャング映画の傑作!『L.A.ギャングストーリー』!【映画紹介/2013年公開作】[ネタバレなし]




作品情報
日本語タイトル
『L.A.ギャング ストーリー』

原題
"GANGSTER SQUAD"

監督
ルーベン・フライシャー

出演
ジョシュ・ブローリン、ライアン・ゴズリング、ショーン・ペン、エマ・ストーン、ニック・ノルティ

公式サイト

ストーリー
1949年ロサンゼルス、ギャング王ミッキー・コーエン(ショーン・ペン)はドラッグや銃器売買、売春などで得た金で街を牛耳っていた。警察や政治家も意のままに操るコーエンに誰も歯向かえずにいたが、街の平和を取り戻すべく6人の男たちが立ち上がる。ロサンゼルス市警のジョン・オマラ(ジョシュ・ブローリン)とジェリー・ウーターズ(ライアン・ゴズリング)らのチームは、身分を隠し闇社会に戦いを挑んでいく。(シネマトゥデイより)

予告編




感想
試写会にてお先に鑑賞させて頂きました。
いやはや・・・とにかく面白い!!
面白いもんは面白い!!ギャング映画、娯楽映画として完璧な作品です!

ロサンゼルスを牛耳るマフィア、ミッキー・コーエンとロサンゼルス市警との抗争を描いた実話。
下手な捻りは一切なし!テンポよく時に笑わせ時にドラマティックに、そして最後はすっきり!
ミッキー・コーエンを潰すために作られた特殊部隊が力技でミッキー・コーエンの組織を破壊していく様を描きます。

一瞬たりとも飽きさせないテンポよく進むストーリー。
時に暴力的に、時に感情的に、時に知的に、時にコメディ的に、
映画を最初から最後まで楽しませる要素満載なのです。

これでもかとハイペースでミッキー・コーエンの組織を潰していく特殊部隊、
しかし中盤からミッキー・コーエンの逆襲が・・・
そして最後は全面抗争で銃撃戦!飽きる要素が見当たりませんw

それくらい見事な作品だったわけです。
娯楽映画であり、ギャング映画である本作。
あれこれ作品の行間解説なんて正直いりませんよ!

こ の 映 画 を 楽 し め !

正直これだけで十分ですよ!
傑作!傑作!



ギャング映画はシリアスでいくか娯楽に振り切るかどっちか!
ギャング映画はファンも多く、そのテイストも様々でしょう。
私はやはり同じLAを描いた『LAコンフィデンシャル』が大好きです。
あの映画のシリアスさと娯楽性の融合は今でも愛して止みません。

ギャング映画はシリアスにその抗争を描くか娯楽に振り切るかが大切だと思います。
シリアスに攻めた力作と言えば近年だと『ギャング・オブ・ニューヨーク』でしょう。
賛否ある映画ですが私はあの映画とても好きです。

それと正反対の映画が本作では無いでしょうか。
おそらく同じ試写会にいらした方だと思うのですが、
「バランスを間違えた」と指摘されてる方もいらっしゃいました。
しかし私は娯楽に振り切ってシンプルに進むストーリー、時にスパイスとしてシリアスさが垣間見られる本作に完全にハマりました!

要するに最後は人の好みという感じですかねw

悪党がいて、それを倒す奴らがいる。
そして両方を股にかける一人の美しい女がいる。
その女と善側の男の激しい恋・・・この王道プロットが本作!

これは演出一つ間違えればつまらない作品になる危険性もあります。
王道=よくある話でもあるからです。
しかし本作はさすが『ゾンビランド』の監督だけあって娯楽に振り切り飽きさせません!

情熱的な恋ですら一部笑いに変えてしまうその手腕恐るべし!w
ギャング映画のキスシーンで笑いが起きる映画ってありますかね?w
無いでしょwww

娯楽性に振り切った映画は楽しんだもの勝ちですよ。
だってコメディ映画やお笑い番組を評論して真面目に切っても仕方ないじゃないですか。
楽しんだもの勝ち!楽しめなかった方は残念!合わなかっただけ!

本作は昨日の試写会の雰囲気だとこのラインでみなさん分かれていたと思います。
バイオレンス苦手な方は銃撃戦満載なので苦手かもしれませんけどね。
笑えるシーンもたくさんでとにかく楽しめる映画でございました。

そんな娯楽映画なので最後もスカッと締めてくれます!
ギャングと警察の抗争である以上犠牲者も出て死が扱われます。
それはほろ苦さを残しますが、そこをシリアスに扱い過ぎない辺り、本作はさすがといったところでしょう。



史実に基づく映画
本作は史実に基いています。
本作の悪党ミッキー・コーエンはニューヨークのブルックリンのユダヤ人家庭に生まれました。
映画内でニューヨークを良く言わないのはそのためですね。

10代からボクサーを目指し、フェザー級チャンピオンのトミー・ポールと戦うまでに。
その後あのアル・カポネの犯罪組織の用心棒となり、後にベンジャミン・シーゲルの用心棒になります。
そしてロサンゼルスを支配するまでに上り詰めます。本作はこの部分が描かれます。(ミッキー・コーエンの過去は特に描かれません)

色々リサーチしてて面白かったのが、JFケネディ暗殺犯とされたオズワルドを射殺したジャック・ルビー
という人物はミッキー・コーエンの友人だそうで。何か色々匂ってきますね・・・
またギャングでありながらあのフランク・シナトラとも交流があったとか!驚き・・・

そんなミッキー・コーエンは気づいたらロサンゼルス市警や司法組織と癒着し、誰も逆らえない状態に。
文字通り、ロサンゼルスはミッキー・コーエンが牛耳る街になったのです。
しかし全ての人がそれを歓迎しているわけではありません。そこでその支配を終わらせようと立ち上がった舞台が本作の警察チームです。

その抗争のみに焦点を当て、ミッキーの人間性云々や警察側の苦悩云々は排除。
これが批評家に受けなかったようですが、娯楽映画なのでこれでいいじゃん!w
全てを排除したわけではなく家族と愛についてはちゃんと扱ってますしね。バランス良すぎw

映画は60年代の雰囲気もばりばりに出ていて映像も飽きません。
劇中のスコア音楽ではない、挿入歌もセンスが良くとにかく飽きない素晴らしい映画です。
ミッキー・コーエンが実在の人物であるとわかってみることできっと映画の楽しみが増すと思いますよ。



俳優陣完璧!
さてさっきから全てに置いて褒めちぎってますが、まだまだ褒めさせていただきますよ!w
本作は俳優陣はとにかく完璧ですね。

主人公にジョシュ・ブローリン。
ジョシュ・ブローリン主人公ってちょっと地味じゃないかなとも思いましたが、いや、お見事!
表情をあまり変えないことで正義感がにじみ出て素晴らしかったです。

ミッキー・コーエンの演じたショーン・ペンもハマり役!
アウトローなギャング感が出ていてこれまた素晴らしかったです。
こんな人近くにいたら恐くて仕方ないw

警察舞台の面々がこれまたお見事!
ロバート・パトリックの早撃ち技に始まり、アンソニー・マッキーの素早いナイフ裁き、
ジョヴァンニ・リビジの真面目な盗聴作業、そしてマイケル・ペーニャのがまさかのお笑い担当w
何なんだこのハマリっぷりは!!良すぎましたw

そしてピンポイント活用でおいしいなと思ったのがニック・ノルティ。
この人存在感がありすぎるんですよねいつもw
だからこそピンポイント活用でうまく機能してたなと。お見事!

そしてやはり語らずにはいられないのがライアン・ゴズリング×エマ・ストーンですよ!
『ラブ・アゲイン』でも恋人同士を演じた二人の再共演、しかもまた恋仲www
ホントこの二人のシーンは見ていて素敵ですよ。私がエマ・ストーン好きすぎるのもあれですがw

全体的に男臭い感じが漂う映画において清潔感のあるゴズリングと紅一点のエマ・ストーン。
このスパイスが映画を何倍も彩っているのですよ。
エマ・ストーンはさ、アンドリュー・ガーフィールドじゃなくてゴズリングと付き合いなさいよ←

とにかくお見事な俳優陣!
娯楽映画をより豊かなものにしたのは彼らのケミストリーあってこそなのでしょう!




映画って何だろう?
私はシリアスな映画やバッドエンドの映画が大好きです。
オールタイム・ベストだと『つぐない』とか『ダークナイト』シリーズとか『アメリカン・ビューティー』とか。
そういう類の重みのある映画が大好きです。

本作はその真反対に位置するもの。
しかしその娯楽に振り切った感がとても新鮮で隅から隅まで楽しむことができました!
何も文句ないですし、普通に今年見た映画の中でベスト5に入ります。

映画というのは娯楽として生まれてきたものです。
それがどんどん可能性を広げ、主義主張を伝えるものにもなりましたし、
深みをどこまでも追求する文芸作も稀生まれてきました。

技術革新によって今までは作れなかった作品も作られ、3Dも登場してきました。
万人受けのしないシリアスな作品やドキュメンタリー映画も数多く作られるようになりました。

どれも映画という歴史の中でできてきた可能性たちです。
それらは全て存在すべきものであり、今後もより可能性は広がっていくでしょう。

そんな映画というものにおいて娯楽の王道、基本中の基本を押さえている本作『L.A.ギャングストーリー』。
まさに楽しむことを追求し、そして実話であるというまさかの題材。
俳優陣は熱演し、銃撃描写に胸が高鳴る。最後はハッピーエンド。

まさに王道です!
王道というのは一歩間違えれば過去の繰り返しでつまらなくなるもの。
しかし本作はそんなものとは無縁です。

久々に"楽しむこと"のみに終始した映画でした!
映画を好きになると様々な見方をしたり、深く考えたりします。
評論ぶって映画を切りたくなる時もあります。

しかし、そう天狗にならず楽しむための映画をいつまでも純粋に楽しめる自分でありたいと改めて思いました。
『L.A.ギャングストーリー』、オススメの一本です!
5月3日より公開です!