『コン・ティキ』感想、アカデミー賞外国語映画賞ノミネート納得の海洋映画の新たなる傑作!!信じることはこれほど美しいことなのか…。[ネタバレ解説あり] - Cinema A La Carte

『コン・ティキ』感想、アカデミー賞外国語映画賞ノミネート納得の海洋映画の新たなる傑作!!信じることはこれほど美しいことなのか…。[ネタバレ解説あり]


『コン・ティキ』基本情報

タイトル
=コン・ティキ

原題
=KON-TIKI

監督
=ヨアヒム・ローニング
=エスペン・サンドベリ

出演
=ポール・スベーレ・バルハイム・ハーゲン
=アンダース・バースモー・クリスチャンセン
=ヤコブ・オフテブロ
=トビアス・サンテルマン
=オッド・マグナス・ウィリアムソン

ストーリー
「コン・ティキ号」と名付けたいかだで8000キロの太平洋横断に挑戦した男たちの実話を映画化し、第85回アカデミー外国語映画賞にノミネートされた海洋アドベンチャードラマ。1947年、ポリネシアのファツヒバ島で現地民と暮らしながら研究を続けていたノルウェーの人類学者トール・ヘイエルダールは、「ポリネシア人の祖先が南米から海を渡ってきた」という学説を発表するが、誰にも信じてもらえない。そこでトールは、自説を証明してみせるため、1500年前と同じ材料や方法でいかだを作り、5人の仲間とともに風と波を頼りに8000キロにわたる太平洋横断に挑む。

予告編
http://www.youtube.com/watch?v=e40J3Gh5oC4


感想「信じることの美しさたるや…強烈だった…。」

本作の先行レビュー等をいくつか見ていて痛感したことがありました。「私は馬鹿だ。」と。みなさん小学生の時にエピソードを読んだことあると書かれてるんですが私記憶にありません…習って忘れたのでしょうか…。馬鹿が全力でブログ頑張ってますが今後共どうぞよろしくお願い致しますm(__)m

さて本題へ。実話を元にしたこの『コン・ティキ』ですが素晴らしかったです!魅力は大きく3つでしょう。

・ありえない実話に映画化により感動、つまり作品の総合力

・信念をしっかり描くことで伝わってくる勇気とロマン

・時に美しく、時に苦しい映像

この辺りでしょうか。

[DVD/Blu-ray発売済み]
まず実話ということで史実を展開したいと思います。本作はノルウェーの人類学者で冒険家トール・ヘイエルダールによる『コンチキ号漂流記』を元にしています。コンチキとはインカ帝国の太陽神ピラコチヤ"コンチキ"の名前からきています。

ヘイエルダールは、南太平洋ポリネシアの神々がインカ帝国のものと似ていることに気づき、ポリネシア人は南米から移ってきた民族であることを仮説を立てます。しかしポリネシア人が8000キロもの海を渡って南米から来たなど信じられるはずもありません。そこで、彼は自説を証明しようといかだを作って南米から南太平洋に向かう計画を立てたのです。その物語が本作です。ありえない(笑)

驚いたのがこの事実、戦後なんです。ペルーを1947年4月に出発して102日後の8月ポリネシアのツアモツ諸島に到着しています。その物語です。よくもまあこんなことを…。

冒頭書いたように私この史実を知らなかったのでてっきりコロンブス的な大陸発見アドベンチャーかと思ってたんです。そしたらこんな言ってしまえばバカバカしいエピソードだったとは…。バカバカしいとは悪い意味ではなく「何でこんな命がけのことを…。」という意味です。映画見て何度も死にかけてたので驚愕でありました。

ここまで完全ネタバレで航海は成功したと言ってしまってますが史実なので問題ありません。映画も「成功するか失敗するか」の焦点で描いてませんし。映画の軸となっているのはヘイダールの信念です。彼のブレない心が航海を成功に導いたと捉えられる演出になっています。

誰も信じなくても、命の危険があっても、自らの信念に基づいて本気で遂行する。その力強さを本作に感じました。

それが見事な映像表現で展開されるのでもう文句無しに傑作だと思いました!残念ながらアカデミー賞外国語映画賞受賞はなりませんでしたが、これは今年『ライフ・オブ・パイ』があり、海洋ものが並んでたこともあっての不運だったと考えるのが妥当でしょう。本当に見事な作品でした。

ちなみのこの映画の神憑り演出を買われて監督2人はパイレーツ・オブ・カビリアン5の監督に大抜擢です!…ちょっと不安…(笑)


参考書籍

Amazon
=コン・ティキ号探検記 (河出文庫)
=コンチキ号漂流記 (偕成社文庫 (3010))


written by shuhei